ドリトル先生と琵琶湖の鯰
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第十一幕その九
「本当に」
「先生にとってはそうだね」
「論文を書けること自体がそうだね」
「学問自体が好きだから」
「それで論文を書くこともだね」
「そうだよ、だから今凄く楽しんで書いているよ」
琵琶湖の生態系と水質に対するそれについてのことをというのです。
「実際にね」
「そうだね」
「それじゃあそっちを書いて」
「それでね」
「次は比叡山についての論文もよね」
「書いていくよ」
こう言って実際にパソコンで書いていきます、そしてです。
その中で先生はこうも言いました。
「琵琶湖は本当に広かったね」
「伊達に日本最大の湖じゃないね」
「凄い広さだったわ」
「海って言ったら言い過ぎだけれど」
「かなりだったね」
「流石に世界最大の湖のカスピ海やアメリカの五大湖には遠く及ばいけれど」
それでもというのです。
「やっぱり広かったね」
「そうだよね」
「その広さも実感出来たね」
「琵琶湖に実際に行って」
「そのこともよかったよ」
実際にというのです。
「本当にね」
「その広さを知ることも学問だよね」
ガブガブが言ってきました。
「そうだよね」
「これは地理ね」
ポリネシアも言ってきました。
「言うならばそちらの学問ね」
「実際にそこに行って見て確かめる」
トートーの口調はしみじみとしたものです。
「それがフィールドワークでね」
「地理は地図を見るだけじゃない」
こう言ったのはホワイティです。
「そして本でどんな気候か知るだけじゃないね」
「その場所に行ってその目で見る」
「他の学問とも同じね」
チープサイドの家族もその通りだと言います。
「地理についても」
「やっぱりその場所に行かないとね」
「それで琵琶湖もだね」
老馬も言いました。
「その足で行って目で見たんだね」
「つまり先生は琵琶湖の地理も学んだんだね」
「そういうことだね」
オシツオサレツも言うことでした。
「滋賀県に行って」
「もっと言えば滋賀県全体の地理も学んだね」
「本当に何もかもが学問ね」
ダブダブもしみじみとした口調になっています。
「この世のあらゆることが」
「だから先生は何でも学んでいるね」
チーチーも唸る口調で言いました。
「この世のあらゆることが学問だから」
「学問を学んで楽しむ」
ジップも言います。
「この世のあらゆることがそうであるから」
「そう、だから生きているとね」
まさにとです、先生がまた言いました。
「僕にとっては全てが学問なんだ」
「そうだよね」
「それで生物学も歴史学も地理学も学んだ」
「そうしたのね、滋賀県でも」
「そしてお料理は文化ね」
「そっちも学んだわね」
「そうしたよ、しかしね」
こうも言った先生でした。
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