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天使の様な天使

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第三章

「それで養子さんらしいの」
「そうなのか」
「それでいつもこう言うけれど」
「自分は人間じゃないってか」
「天使だってね」
「本当ですが」
「またまた。世界ちゃん正直だけれど冗談下手よね」 
 麗奈はカルピスを飲みながら笑顔で言った。
「本当に」
「いえ、嘘ではないです」
 世界は真剣な顔で言った。
「人前では出せないですが翼もありますし」
「またまた、そんなこと言って」
 麗奈は笑って冗談だとしていた。
「皆そんなこと信じないよ」
「ですが」
「天使なんている訳ないわよ」
 麗奈は今度はスナック菓子を食べた、そして世界にも勧めつつ言った。
「ここ日本だし」
「日本だからですか」
「日本って教会はあるけれど」
 それでもというのだ。
「クリスチャンの人本当に少ないし」
「確かに少ないですね」
 麗奈自身このことは認めた。
「困ったことに」
「そうでしょ、だからね」
「天使は、ですか」
「クリスマスはお祝いするけれど」
 それでもというのだ。
「それ以外はね」
「神の御教えについては」
「うち仏教だし」
 麗奈は笑って言った。
「確か日蓮宗だな」
「ああ、そうだ」
 北条はリビングで水を飲みつつ話した、酔い覚ましのそれである、水を飲みつつそうしてリビングのソファーの自分の席に座った。
「それはな」
「そうよね」
「しかしお前お友達の言うことを否定するとかな」
「だって天使って言われても」
「信じないか」
「これが異世界から来たとか実はサイボーグとかね」
 そうした話ならというのだ。
「信じるけれど」
「そっちはか」
「ええ、けれどね」
「天使になるとか」
「流石にないでしょ」
 笑って言うのだった。
「未来人とか他の星からでも信じるけれど」
「あの、ですが」
 世界は笑う麗奈に話した。
「私は本当に」
「はいはい、天使なのよね」
「そうですから」
「だから冗談下手なのよ世界ちゃん」 
 頭から信じていないが完全に出ていた。
「本当に冗談ならね」
「他の星からですか」
「それか異世界とか未来とかね」
「サイボーグとかですか」
「そう言ったら本当に皆信じるわよ」
 スナック菓子を美味そうに食べながら言うのだった。
「それこそね」
「そうなのですか」
「けれどね」
「天使はですか」
「ないわよ、天使って言うなら」
 それならと言うのだった。
「バチカンとか欧州に行けば」
「信じてもらえますか」
「世界ちゃん物凄くいい娘でスペック高くて無茶苦茶可愛いから」
 それでというのだ。 
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