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八条学園騒動記

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第五百八十一話 皆で入るその九

「いい方向に向けないとね」
「そこからいいことを学んでね」
「人生に生かしていかないと」
「それは僕も思うよ」
 マルコはベンに答えた。
「心からね、それじゃあだけれど」
「それじゃあ?」
「そろそろお湯に戻る?」 
 そちらの風呂にというのだ。
「そうする?」
「そうだね、すっかり冷えたしね」
 ベンもその冷えを感じつつ頷いた。
「それじゃあね」
「もうお湯に戻ろうね」
「というかこの水風呂凄いね」
 マルティはその冷えについて述べた。
「あっという間に冷えたよ」
「十六度だから」
 マルコはその温度、風呂場のすぐ傍にある温度計のそれを見て話した。そこには立体のデジタルでそう出ていた。
「冷えるよ」
「十六度って言ってもね」
「結構以上に冷たいから」 
 そうした温度だからだというのだ。
「もうね」
「入るとだね」
「一気に冷えるよ」
「そうだね」
「確かにかなり冷えてきたな」
 洪童も水風呂の中で言う。
「というか震えてきそうだ」
「そこまで冷えてきたし」
「もうお湯に戻るか」
「そっちのお風呂にね」
 マルティは洪童に応えた。
「戻ってね」
「そうしてな」
「また温まろうね」
「もう一度温まったらな」
「完全にお酒抜けてるね」
「そうなっているな」
「いい具合にね」
「だったらな」
 それならとだ、洪童はマルティに話した。
「もう戻ろうな」
「そうしようね」
 四人で話して水風呂を出てだった。
 湯舟に戻った、すると。
 今度は身体が急激に熱せられていくのを感じた、マルティは目を強く閉じてそうしてその中でこんなことを言った。
「いや、これまたね」
「効くね」
 ベンも目を強く閉じて言う。
「お酒抜けていってるね」
「そうだね」
「気持ちいいよ」
「もうこれでね」
「お酒は完全に抜けるね」
「そうなっているよ」
 間違いなくというのだ。
「これは」
「そうだね」
「じゃあこれでね」
「お風呂出ようか」
「あったり終えたら」
 それでというのだ。
「そうしようね」
「それでいいね」
「最後は」
 洪童がここでこう言った。
「また身体洗って頭もな」
「うん、しっかり洗ってね」
「そうしてすっかり奇麗になってな」
 そのうえでというのだ。
「風呂を出ような」
「そうしようね」
 マルティは洪童のその言葉に頷いた。
「ここは」
「それでいいな」
「すっかり奇麗にして」
 身体をというのだ。 
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