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ドリトル先生と琵琶湖の鯰

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第四幕その九

「日本は銃の規制が厳しいね」
「そうそう、物凄くね」
「銃刀法があって」
「危険なものは迂闊に持てないからね」
「包丁だってね」
「それが日本の治安に役立っているけれど」
 それでもというのです。
「銃の使用に厳しくてね」
「それで猟師さんも少なくて」
「獣達を駆除しきれていない」
「それも問題なのね」
「田畑を守る為には必要だけれど」
 それでもというのです。
「猟師さんを増やさないとね」
「何かと難しいね」
「というか難しいことばかりだね」
「どうにもね」
「環境のことは」
「お水や空気は奇麗になったけれど」
 この問題は改善されているというのです。
「けれどね」
「それでもだね」
「生態系の問題がある」
「この問題をどうするか」
「それが深刻なことで」
「日本の重要な課題だね」
「ここで難しいのはブラックバスやブルーギルを放流する人がいるんだ」
 そうした人達がいるというのです。
「釣りで人気だからね」
「えっ、そんなの放流したら」
「それこそ日本中に広まって」
「それで大変なことになるよ」
「今でも充分大変なのに」
「そう、それでね」 
 実際にというのです。
「大変なことになっているから止めてもね」
「する人がいるんだ」
「釣りをする人達の中には」
「自分達の楽しみの為に」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「この人達を止めてね」
「ブラックバスやブルーギルは食べる、だね」
「何とか美味しい調理方法を見付けて」
「それでだね」
「減らしていって」
「そして山の方はニホンオオカミを増やして山に戻すと共に」
 それに合わせてというのです。
「猟師さんを増やして頑張ってもらうことかな」
「地道だね」
「どっちのことも」
「長い時間がかかりそうね」
「すぐに解決することじゃないね」
「環境のことはそうだよ」
 先生は眉を曇らせた皆にこうお話しました。
「どうしてもね」
「すぐには解決しないのね」
「生態系のことも」
「一朝一夕では終わらない」
「そうした問題なんだ」
「ローマは一日にして成らずというね」 
 この諺も出しました。
「そうだね」
「環境も然りで」
「すぐに問題は解決しないから」
「じっくりと腰を据えてあたって」
「改善していくしかないのね」
「そう、植林だってそうだね」 
 こちらもというのです。
「木を植えてすぐに木は大きくならないね」
「時間かかるよね」
「どうしても」
「木は大きくなることに時間がかかるから」
「それこそ十年単位のお話で」
「そういうことなんだ、環境のことは時間がかかるから」
 だからだというのです。
「時間をかけてね」
「それでだね」
「やっていくべきものだね」
「苦労するけれど」
「それでも」
「そうだよ、琵琶湖のことも」
 何としてもというのです。
「腰を据えてやっていかないとね」
「増えたブルーギルやブラックバスをどうするか」
「確かに多いけれど」
「じっくりとやっていく」
「そうすべきことね」
「そうだよ、あとブラックバスやブルーギルは採集しないから」
 彼等はというのです。 
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