仮想空間の歌う少年
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前書き
相変わらずの原作ブレイク。
それでも問題ないぜ?
という方はどうぞ!
「はあ…心配だな…コンコン。」
僕は27層のレストランの酒場の丸テーブルでステーキを食べながらブツブツと部屋の隅をぼんやりと見て呟いていると。
「だったらいつも見たいにピエロの仮面かぶって行けばよかったじゃん!」
「だって…コンコンが『今日は何となく1人で行かせて!』って言うもんだから…。」
ノリが話しかけてきたので僕ははあ。とため息1つ付き。ギルド《スリーピング・ナイツ》のメンバーを見渡す。
サラマンダーのジュン。ノームのノッチ。レプラコーンのタルケン。スプリガンのノリ。ウンディーネのシウネー。そして今辻試合をしているコンコン…ユウキを合わせて全員。まあ、僕もユウキに強制入会させられたのだが。
「なあなあ!スノー!お前ユウキとデュエルしたのか⁉︎」
ジュンがいきなりぴょんぴょん飛び跳ねながら聞いてくるので僕は笑って聞いてみる。
「どこから仕入れたの?その情報…。」
そうするとジュンはノリの方を指差し。面白いおもちゃを見つけた様な顔でニヤニヤしながら。
「ノリが隠蔽魔法でデュエルを見てた。」
「ノリ‼︎僕とコンコンの話をコッソリとは…君はストーカーか⁉︎」
僕は丸テーブルの上に拳を叩きつけると、ノリも反応して立ち上がる。
「ああ⁉︎コソコソやめて今度突っ込んでやろうか⁉︎闇魔法付きで!」
「それやったらどうなるか分かってるの⁉︎ノリ‼︎『奇跡の音符』で撃退してやるよ!」
僕とノリがにらみあっていると…。
「わわわ⁉︎け、喧嘩はや、やめてください〜!」
「そうだぞ。タルケンの言う通りだ。」
「ふふ…。」
慌てて止めに入るタルケンと冷静に止めに入るノッチとそれを笑うシウネー。
そんなこんなで馬鹿騒ぎしていると酒場のドアが開き、カランカランという音が鳴ったと共にユウキが入ってくる。僕達はいったん馬鹿騒ぎを止め笑って出迎える。
「「「「「おかえりユウキ‼︎」」」」」
「おかえりコンコン。」
「ただいまー!みんな!」
そう言ったユウキの後ろから凄い人…アスナが恐る恐る入ってきた。
「おっす♪!」
「スノー⁉︎」
アスナが驚いた表情でこっちを見てくるので僕はしてやったり!と思っているとユウキがニコニコして僕達のところにやって来た。
「ユウキやっと見つけたのね!」
シウネーが珍しく興奮しながらユウキに話しかける。
「うん!この人ならやってくれるよ!…。
えっと名前聞いてないや。」
そうユウキがテヘペロとポーズを取ると僕以外のメンバーはズゴーとコントの様に倒れ込む。
僕ははあ。とため息をまた付き。
「コンコン…。人の名前くらい聞こうよ。」
「だったら最初にユキが教えてくれたらよかったじゃん。」
「…返す言葉もございません。」
僕はユウキのこれ以上ない正論に頭を下げているとスリーピング・ナイツのメンバーにアスナが自己紹介しているところだった。
という訳で僕とユウキも自己紹介する。
「とりあえずあっちは大丈夫そうだね…。
僕はこのギルド《スリーピング・ナイツ》のリーダーユウキだよ!」
「とりあえずとは一体…。
まあ、知ってると思うけどね。一応自己紹介。コンコン管理役のスノードロップだよ。」
「ちょっとまって。監理役ってどういうこと?え。ユキ?」
僕はワナワナするユウキを無視していつもの様に芝居の様なお辞儀をしてアスナを見ると。
「…なんでスノーがいるの?ギルド入るの嫌いなのに。」
不審そうに僕を見てきたので僕は芝居の様にやれやれとした格好をする。
「トップシークレット。
…とまあ、それはともかくアスナ。コンコン……ユウキにスカウトされた理由。分かるよね?」
僕は芝居じみた動作は崩さず。人差し指でビシッとアスナを指差す。するとアスナはポカーンと僕を見てきて。
「え?聞いてないよ。」
「…。」
僕はその言葉を聞きロボットのように機械的にユウキに体を向ける。その先には逃走しない様にみんなに押さえつけられていて「あ、やっちゃった。」という暗い笑顔で僕を見てくるユウキがいた。僕は口元だけ笑いながら。
「コンコン…?僕。ここまで来る間に説明しておいてねって言ったよね。」
「はい。」
「後でアインクラッドから翅なしスカイダイビング。」
「ごめんなさいー!」
ペターと転がりながら謝ってくるとアスナがクスッと笑う。僕は頭を掻いてアスナに向き直る。
「ごめんね。コンコンが説明してなかったから僕が簡単に説明するけど。
…アスナにはこのギルドのフロアボス攻略を手伝って欲しいんだ!」
「フロアボス?それなら大型ギルドと連合を組んで…。」
「それでは駄目なんです…。」
アスナが不思議そうに最適解を言うが。シウネーが即座に反応する。そしてそのまま説明に入る。
「実はこのギルド。この春に諸事情により解散するんです。それでこのメンバーの名前を刻みたい…。ですがこの6人。スノーさんはまだいなかったんですが…。とにかくその様な思い出を残したいんです!」
シウネーがそう言って頭を下げる。他のメンバーも同じ様に頭を下げる。
「僕からもお願い。…最初は僕がやろうと思ったんだ。でも忙しくてね。中々このギルドにも顔が出せないんだ。だから僕からも!」
そう言って僕からも頭を下げる。
するとアスナは少し考えた後。僕達を見て。
「いいですよ!成功するかどうかは別としてやりましょう!」
そうしてワイワイとフロアボス攻略会議が始まった。
後書き
そういえば今見てる人いたら感想貰えると嬉しがります。
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