ドリトル先生の競馬
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第十幕その五
「例えば大阪の住吉大社は素戔嗚尊を祀っているね」
「日本の神話で大暴れする」
「あの神様で伊勢神宮ではね」
今度はこちらのお話をしました。
「天照大神だしね」
「日本の神社はそれぞれ違いますね」
「そうなんだ、だからね」
「八条大社でもですね」
「そうなっているんだ」
「伊邪那岐と伊邪那美の二柱の神々に」
「源氏の君にね」
この人にというのです。
「それにね」
「他の神様達もですね」
「祀られているんだ」
「そうなんですね」
「そして」
先生はさらにお話しました。
「今度の流鏑馬ではね」
「源氏の君にですね」
「捧げるものだからね」
「あの人は何か」
ホフマン君は源氏の君については少し苦笑いになってそのうえで先生にお話しました、そのお話することはといいますと。
「節操がないですね」
「女の人のことだね」
「物凄いですよね」
「まあね、物語のこととはいえね」
「どれだけの女の人と恋愛を重ねたか」
「その恋愛遍歴だがね」
「僕の目から見ますと」
どうにもというのです。
「無節操にです」
「思えるんだね」
「はい、ただ」
「ただ?」
「何か日本の恋愛ゲームみたいですね」
「源氏の君が主人公でだね」
「小説ですが」
それでもというのです。
「ゲームの主人公みたいな」
「そうしたところがあるっていうんだね」
「そう思いますけれど」
「そう言われるとそうだね」
先生も否定しませんでした。
「僕はそうしたゲームはしないけれど」
「ああした感じですね」
「そうだね、本当に」
「日本には昔からああした主人公がいたんですね」
「そうなるね、もっと凄い作品もあるしね」
「日本にはですか」
「源氏物語より遥かに露骨だしね」
先生はこうも言いました。
「凄い作品があるよ」
「その作品は何ですか?」
「好色一代男だよ」
この作品だというのです。
「井原西鶴のね」
「教科書にも出ていますね」
「もう女の人も美少年も手当たり次第でね」
「源氏の君以上にですか」
「そう、そしてね」
それでというのです。
「最後は理想郷みたいな場所に向かうけれど」
「どういった理想郷か」
「酒池肉林の」
「やっぱりそうし場所ですか」
「そこに行ってね」
そしてというのです。
「終わるんだ」
「そうですか」
「日本のそうしたハーレム作品というジャンルは」
「相手が沢山いる恋愛作品が昔からですね」
「あったんだよ」
「そうなんですね、そして」
ホフマン君はさらに言いました。
「僕は源氏の君の神事で」
「流鏑馬をするんだ」
「そのこともわかりました」
こう先生に答えたのでした、そしてです。
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