ドリトル先生の競馬
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第十幕その三
「人間の限界だとしたら」
「その一パーセントだね」
「一パーセントの力が欲しい」
「今のホフマン君がそうした状況だし」
「だからだね」
「そうした時こそ」
まさにというのです。
「神様なんだよ」
「そうだよね」
「こうした時こそ神様がおられるから」
「助けて下さるから」
「お願いをすることね」
「困った時の神頼みという言葉があるね」
先生はこの言葉も出しました。
「日本には」
「あるある」
「よくそう言うわね」
「日本だとね」
「そう言われるけれど」
この言葉はというのです。
「少し極端かも知れないけれど」
「その通りだね」
「困った時こそ神様がおられる」
「だからだね」
「神様を頼ればいいね」
「そうだよ、だから僕もお願いするし」
それでというのです。
「そしてね」
「それで、だよね」
「ホフマン君自身もだね」
「教会に行ってもらって」
「神様のお力も借りるんだね」
「そうしてね」
そのうえでというのです。
「流鏑馬を成功させてもらおうね、ただ教会だけじゃないね」
「ああ、神道だからね」
「日本のね」
「だったら神社にもね」
「そちらにもお参りすべきだね」
「彼のこのこともお話しよう」
そして実際にでした、先生は練習を終えたホフマン君のところに行ってそのうえで彼に流鏑馬の前に教会と神社にそれぞれお参りをしてどちらの神様のお力も頼る様にアドバイスしました、するとホフマン君もです。
先生に言われるよりもという感じで先生にこう答えました。
「教会には毎日行っています」
「そちらにはだね」
「この学園にはプロテスタントの教会もありますし」
それでというのです。
「毎日お祈りして」
「そうしてだね」
「流鏑馬のことをお願いしています、そして」
「神社にもだね」
「先週の日曜日行きました」
「そうだったんだ」
「それも流鏑馬の行われる八条神宮で」
そちらでというのです。
「お願いしました、そして流鏑馬の直前にも」
「お参りするんだね」
「あちらの宮司さんにお聞きしましたけれど」
ホフマン君はさらに言いました。
「神道はどんな宗教の人もお参りしていいんですね」
「そうした宗教なんだ」
「それで神様にお願いしてもですね」
「いいんだよ」
「その辺りは寛容なんですね」
「そうだよ、だからね」
それでとです、先生はホフマン君に笑顔で答えました。
「君もだよ」
「お参りしてもですね」
「いいんだ」
「そうなんですね」
「そしてね」
ホフマン君はさらに言いました。
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