| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

銃弾の幻想歌

作者:狼 アサ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

狩人ギルドに行ってみました。

 
前書き
遅くなって申し訳ありません。 

 
 『ベルモットーの雑貨店』を出た俺たちは今、またキリナの後ろを歩いている。
道中ミアや莉理亜、そしてキリナが
「あそこですよね…一通りの武器も買いそろえたわけですし。」
「あぁ。絶対あそこだ。僕の勘もそう告げている。」
「ミア。リリア。ミコトには言うな。…損することになる。特にミコトが。」
なんか内容だけ聞くと俺がまるで罪を犯した人みたいになっている気がする…
うん。怖い。
一体どこに連れていかれるのかも分からないし、女子がいっぱいいるし…
端から見たらハーレムみたいに思うかもしれないけど、絶対この子達『銃器』という名の玩具を振り回してるって!てか、この頃予感が的中するようになったりしなかったり…

「何を一人でぶつぶつしゃべっているのだ。ミコト。」
はい、うるさくってすみませんね。
「ぶつぶつ独り言を言ってたんだろう。僕も時々するからねぇ。」
「すみません。美琴さん、ちょっと怖いです…」
「あぁ~ちょっとだけね。」
「確かに…わらわもそう思うぞ。」
「ひど‼」
確かにぶつぶつ独り言を言っていたのは俺だけど…酷くない?さすがに。え、俺おかしい?さすがに思わず言っちゃったよ…
てか、怖いのはそっちだし!俺、悪くないし!なんでぶつぶつ言っちゃいけねーんだよ!
…なんて3対1で言える人いる?いたら教えてください。速攻味方につけます。もしくは弟子にさせていただきます。
実際のところ「はい、はい」って言うことしか出来なかった。トホホ…
「全く…ほんとにキ「あ!見えてきました‼」りりあん‼僕の発言邪魔しないでよ‼」
…ナイス莉理亜。
俺、さすがに「キモイ」なんて言われていたらショックで立ち直れなかったと思うな…
「ミコト。あそこがわらわたちの目的地…」
キリナはわざとらしく間をあけ、すっと人差し指を出し大きな建物を指さした。
狩人(ハンター)ギルド…言わば表文明で言うと冒険者ギルドだ。」
「……ほひゃあ…」
キリナの言っている意味と夢じゃないかと情報を整理出来なかったため、すっっっっごく変な声を出してしまった。

……………………うん。理解が追い付いてない。
「なぁ。ちょっと頬叩いてくんねぇか。キリナ。」
「え?あ、あぁいいとも。」
多少の痛さもいっかと思った自分が馬鹿だった。

バシィィィィィィン‼‼

「いっっったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「おっと、すまんな。」
「おま……っ~~~~~~~~~‼」
「そ、そんなに痛かったか?」
「痛いわ‼」
「んまぁお願いしたミコト君にも責任はあるけど、キルスティーナも大の大人ぐらいの強さじゃあそりゃあ痛くなっちゃうよ。」
「うっ…す、すまん。ミコト。」
「…大丈夫。誰にでも失敗は付き物さ。」
「ミコト…ありがとう。」
……全然大丈夫じゃないんですけどね‼
たった数秒前の俺に言ってやりたい。…キリナのビンタは超絶痛いって…
でも、確定した。夢じゃない。(この世界に来た時点で夢みたいに可笑しいけどね)
「さあ。ギルドに入るぞ。」
そう言ったキリナの手が若干震えてた。

ギギギギギィィィィィィ

といかにも古そうな扉の音が響き渡った。
…ギルドの中には厳つい男が多かった。女の子もいたけど、男女比8:2だった。
それに…
「あの若者、パーティメンバー女ばっかだぜ。」
「くぅ~羨ましい!なんであんなヒョロヒョロに俺ら負けるんだよ~」
「後でたたきのめしてやろうぜ。」
なぁ~んて言うとっても恐ろしい言葉が聞こえるんです。
…でも、キリナ達の方がもっと怖い(気がする)よ。
「ミコト。ここで狩人(ハンター)登録するんだ。わらわたちはもうしてある。」
「あ、あぁ。んじゃあい、行ってくるよ。」
「冒険者登録するみたいで面白いですよ~」
俺の言葉がしどろもどろなのを莉理亜が心配したのか「ラノベみたいでした~」とも言ってくれた。莉理亜の気持ちは嬉しいけど俺が心配しているのは男たちの視線なんだよ。
……殺気立っている

恐る恐る受付に立った。
「はーい。新人の方ですか?」
「あ、はい。そうです。」
「見ない顔なので、狩人(ハンター)登録ですか?」
「あ、はい。そうです。」
「えっと…ス、スナイパーライフル持っているので狙撃手(スナイパー)さんですね。」
「あ、はい。そうです。」
「え、えっと…」
気づいただろうか。俺はギルドの受付嬢に返事を「あ、はい。そうです。」としか言っていないことに‼…女に関わりたくないからだ。
「で、では名前を…」
「あ、はい。い…じゃなくて、ミコト・イマザワです。」
「はーい♪ミコトさんですね♪」
ようやく俺が「あ、はい。そうです。」以外を言ったのがよっぽど嬉しかったのかルンルン言いながら奥へと入った。あと、今澤美琴じゃなくミコト・イマザワなのはキリナが
「簡単に『日本』人ってばれたらいけないからミコト・イマザワと名乗れ。」
と言われたからである。簡単に『日本』人ってばれたら命も狙われるらしい。
怖いねぇ……怖いです。

「ねぇ。新人の君。ここのギルドの新人の子を困らせないでくれないかな?」
入れ替わりで女の人がやってきた。雰囲気的に凄い人っぽい。
それを証拠づけるかのようにギルドの雰囲気が急に変わった。男も女もワイワイやっていたのに急に黙った。
………多分この人、立場的にギルド長かなんかか。
俺がじぃーっと観察していると
「も~そんな警戒しなくていいのに~」
とバシバシ叩きながら言った。
……この人もキリナ程じゃないが力が強い…
「マリーロチア…いや、ロチア。わらわの弟子をたいそう気に入ったみたいだな。」
キリナが俺が困っているのを見越したか会話に入って来た。
でも…たいそうって今日日聞かないなぁ
キリナが出てきても何一つ物怖じしないでキリナに話しかけた。
「あら。こんにちは。ティナ。いや…」
わざとらしく間を開け、











「『戦場の死神』様♪」





…もともとマリーロチアさんのせいで緊迫していた空気が『戦場の死神』と言う何やら物騒な二つ名のせいでもっと悪くなった。
キリナの体がわなわなと震えて
「ロチア……それはこの街で言わない約束だぞ。」
キリナが手を握りしめ必死に怒りを堪えているのが分かった。

 
 

 
後書き
美琴「キリナのビンタ、マジで痛かった」
キリナ「うぐっ。そ、その節はすまんと言っているだろう!」
狼「(´∀`*)ウフフ」
美琴・キリナ「「何故に顔文字?」」
狼「(*'ω'*)」
美琴・キリナ「「何言ってんだこいつ」」
狼「(◎_◎;)」
美琴「……………ほっとこ」
キリナ「あぁ。そうだな」
狼「Σ(゚Д゚) 。・゚・(ノД`)・゚・。」
美琴・キリナ「「うぜー」」 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧