ドリトル先生の競馬
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第八幕その八
「本当にね、そして乗馬部の馬の諸君もね」
「あっ、何か幸せそうね」
「目を見ていたらね」
「皆優しい目できらきらとしていて」
「生き生きとしていたわ」
「充分に運動して食べて寝て」
そうしたことが出来ていてというのです。
「皆から大事にしてもらえてね」
「日々充実していて」
「優しさの中にあって」
「それでなのね」
「彼等も幸せなんだ」
「そうだね、そうした生活なら」
本当にというのです。
「馬の諸君も幸せだよ」
「そうだよね」
「ただ運動出来て食べてるだけじゃなくて」
「優しく接してもらえてね」
「大事にされているなら」
「それだけで」
「こんないいことはないよ」
本当にと言った先生でした。
「酷く扱われていたらわかるからね」
「先生にはね」
「人にも動物にもね」
「そうしたことはわかるから」
「幸せでもね」
「酷い境遇にいたら目や表情や動きに出るんだ」
どうしてもというのです。
「だからね」
「乗馬部の馬さん達は幸せで」
「いいっていうんだね」
「先生みたいに幸せで」
「僕も嬉しいよ、出来るだけ多くの人や生きものが幸せなら」
それならというのです。
「こんないいことはないよ」
「そうだよね」
「先生はそのことが願いだよね」
「この世界の人や生きものが幸せになる」
「皆が」
「神様も人も生きものも」
その皆がというのです。
「共に幸せであって欲しいよ」
「そこに学問も文化もあって」
「文明も進歩していく」
「そうあって欲しいんだね」
「平和でね」
このこともです、先生は忘れていません。
「そうあって欲しいよ」
「先生は文明も進歩すべきだって言うよね」
このことはホワイティが指摘しました。
「いつも」
「科学も産業もあっていいって」
ポリネシアも言います。
「どんどん発展すべきだって」
「それは決して悪いことじゃないってね」
「先生いつも言ってるわね」
チープサイドの家族も先生に言います。
「自然の、地球の中で調和していって」
「進歩すべきだって」
「原子力でも遺伝子のことでも」
ジップはそうした技術のお話もしました。
「問題はどうあるかだって」
「決して否定しないね、先生は」
ダブダブも言います。
「無闇に否定しても文明も地球もよくならないって」
「何でも否定して原始時代に帰られるか」
チーチーは先生のその言葉を指摘しました。
「先生はいつも言うね」
「それは無理だって」
ガブガブも先生の言葉を指摘します。
「それが先生の考えね」
「原子力は環境に注意していくべきでね」
「遺伝子操作はそれを言ったらあらゆる動物や植物がそうだって」
オシツオサレツも先生のお話から言います。
「無闇に否定出来ない」
「そうしたものだって」
「若し原子力発電をなくしたら」
どうなるかは老馬が先生のいつもの言葉から言いました。
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