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ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)

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ホイール・アリゲイツ

ハンターベース メディカルルーム

「よし、マーティ。試しにジャンプしてみるんじゃ。」

「えぇ・・・・えい!やあ!!」

ケインに言われてマーティは、ジャンプをしてみる。彼の隣ではエックスが見守る。

「何か違和感はあるか?」

「ううん。むしろ前よりも動きやすくなったみたい!」

「ホッホッホッ、そうかそうか。それならよかったのう。」

ケインは、ニッコリと笑いながら言う。

「ちなみに精密機械の部分も前回のようにショートせんように補強しておいたぞい。」

「ありがとう、じいさん。」

「すみません、ケイン博士。」

エックスは、頭を下げながらケインに礼を言う。

「なあに、戦闘用に改造したワシの詰めが甘かったというのもあるからのう。しかし、ここに来た時と言ったら・・・・・・ぷぷぷ・・・・」

エックスに抱きかかえられて入ってきたときのことを思い出して彼は、思わず吹き出す。

「ちょっ、別に今言わなくたっていいじゃない!!」

「ケイン博士、からかいすぎですよ。」

「ホッホッホッホッホッ・・・・・・」

そこへボロボロになったビートブードが戻ってきた。

「エックス隊長、ただいま戻りました・・・・・・」

「ビートブード!?」

ビートブードの姿を見るなりエックスは驚く。

「ど、どうしたんだその傷は!?」

「火山エリアで元特A級ハンター フレイム・スタッガーと交戦しました。」

彼は、そう言うとエックスに取ってきたDNA端末を渡す。

「スタッガーって・・・・・」

「はい、火山を噴火させようと企んでいたのでイレギュラー認定して処分しました。」

「そうか、ご苦労だったな。」

「隊長も副隊長のことちゃんと連れ戻したようですね。よかったよかった。」

「ちょっと、なんでアタシのことを逃げ出したペットみたいに言うのよ。」

「えっ?いや、俺はそんなつもりで副隊長のことを言ったんじゃ・・・・・・・・・」

そのとき、ハンターベースに緊急警報が鳴り始めた。

「今度はなんだ!?」

エックスは、通信機を取って指令室に繋げる。

「一体何の騒ぎだ!?」

『エックス隊長!シティ・アーベルから東45キロ離れたオイルプラントにて停止していた恐竜型の巨大移動要塞が移動を再開しました!!後、数時間もすればシティに到達します!!』

「あの停止していた要塞が動き出したか!」

エックスは、急いで部屋を出ようとする。

「エックス、待って!!」

「!?」

マーティに呼び止められてエックスは足を止める。

「アタシも連れてって。」

「・・・・・君は、さっき直ったばかりなんだ。別に無理しなくても・・・・・」

「力になりたいの。だから、お願い。」

「・・・・・・・・」

エックスは少し考える。

「・・・・・・じゃあ、俺の言う事はちゃんと聞くこと。それでいいなら一緒に連れて行くよ。」

「うん、わかった。」

「無理したら強引にハンターベースに戻ってもらうからな。ビートブードは、手当てを受けた後合流してくれ。」

「了解しました。」

「はーい!!」

「・・・・・・大丈夫かな。」

ビートブードをケインに任せ、二人は一緒に司令部へと向かって行く。


























恐竜型移動要塞

「すごいメカニロイドの数ね。」

マーティは、バスターショットで迫ってくるメカニロイドを撃ち落としながらエックスの援護をする。

「ハンターベースのデータにもなかったからよくわからないけど、これほどの規模の要塞ならおそらく前回の反乱時に既に製造されていた可能性は、十分にあり得るな。」

エックスもバスターを撃ちながら下に降りようとしたとき足を止める。

「?エックス?」

「・・・・・・・」

エックスは黙って梯子を下りるのを再開する。

「・・・・・・この感覚は・・・・・まさか・・・・・」



























梯子を下りてしばらく歩くとエックスは凹凸になっている天井をみる。

「あの辺から感じる・・・・・・」

「感じるって・・・・・なにが?」

エックスは壁蹴りをして天井へと凹凸へと足をかけて登る。マーティも真似て登ろうとするが爪先をぶつけてヒーヒー言いながら手で押さえながら涙目になる。

天井に上ると案の定、シグマの反乱時に見た例のカプセルがあった。

「やっぱり・・・・・・・・」

「エックス~~~アタシはどうやって登ればいいの~~~?」

「・・・・・」

下から叫ぶマーティにエックスは仕方なくワイヤー・ヘチマールの時に習得したストライクチェーンを伸ばして登らせた。

「別に此処まで着いて来なくてもいいんだけど・・・・・・」

「いいの!あんな場所で乙女を一人にする人なんていないでしょ!」

「ハンターベースを出て来た時と言っていることが矛盾しているんだけど。」

エックスは苦笑するとカプセルに近づく。するとカプセルが開き、例の老人が姿を現す。

『久しぶりじゃのう、エックス。どうやらまた大変なことになってしまったようじゃな。』

「ライト博士。」

「えっ?誰!?このおじいさん?エックスの知り合い?」

目の前に現れたライトに対してマーティは思わず動揺する。

『エックス、前回のアーマーに蓄積されたデーターを基に新たな強化アーマーを完成させたぞ。』

「本当ですか?」

『うむ、おそらく今回の戦いもかなり激しいものとなるじゃろう。戦いが続いてしまう事は哀しいことじゃがお前ならその戦いの先にある平和を必ず掴み取れると信じておる。』

ライトは、優しい眼差しでエックスを見る。

『このカプセルに入るんじゃ、エックス。このカプセルでは、チャージショットをパワーアップさせるアームパーツを授けよう。アームパーツを装着すれば、両手にエネルギーを貯めて連続で攻撃することができるダブルチャージショットを放つ事ができるようになる。このアームパーツによってあらゆる特殊武器と組み合わせることによってより強力な攻撃をすることも可能じゃ。』

「はい。」

エックスは、カプセルに入る。するとかつてのようにエネルギーが充填されていくと同時に温かいものに抱かれるような感覚が身体中に満ちてゆく。カプセルから出るとエックスの両腕に前回とカラーリングが酷似したアームパーツが装着されていた。

「ありがとうございます、ライト博士。」

『頼んだぞ、エックス。』

「ちょっ、ちょっ、ちょっ、ちょっと!?」

「『ん?』」

二人はマーティの方を見る。

「なんでアタシを無視して勝手に話を進めるのよ!?アタシってそんな扱い!?ひど過ぎない!?」

「いや・・・・そんなわけじゃないけど。」

『君は確かマーティ・・・・・だったかな?エックスの戦闘データの中で君が助けてくれたことも記録されていたよ。エックスを助けてくれたことに感謝する。』

ライトは、彼女に頭を下げて礼を言う。無視されていたと癇癪を起こしていた彼女だったがライトの態度に態度を改める。

「べ、別にそこまで言われても・・・・・」

『ワシにはエックスに強化パーツを渡してやることしかできない。これからもどうかエックスのことを支えて欲しい。』

「は、博士!?」

「いや・・・・・別に・・・・・・やるだけのことはやるつもりですから・・・・うん・・・・大丈夫大丈夫・・・・・・」

マーティは顔を赤くしながら照れる。不思議そうな顔をしているライトとエックスであるが時間もあまりないため、そろそろ別れようと考える。

「では、博士。また別のパーツの時に。」

『あぁ、今回の戦いにおいても強くなるためにはパーツを揃えることが重要じゃ。』

「あぁ!?待って待って!!まだ終わっちゃダメ!!」

カプセルを閉じようとするとマーティが慌てて止める。

「どうしたんだマーティ?」

「べ、別にいいの!エックスは、先に行ってて!アタシ、このおじいさんにちょっと用事があるから!」

「ライト博士に?」

「早く!」

マーティに言われてエックスは渋々下に降りて先を急ぐ。それを確認するとマーティは再びライトの方へと向き合う。

『・・・・・・・で、何か頼み事でもあるのかな?』

「・・・・・・アタシ、今のままだとエックスのこと支えられる自信がないの。今まで助けてもらいっぱなしだし。ついさっきのイレギュラーとの戦いでそんなこと思っていないって言ってくれたけど・・・・・やっぱりこれから先の戦いでもっと強いイレギュラーが出てくるようになったら・・・・・・」

『・・・・・・それで。』

「アタシにエックスみたいな強化パーツを作ってほしいの。エックスみたいな強化アーマーを着ればアタシも少しは・・・・・・・」

『マーティ、君は何か一つ勘違いをしておる。』

「えっ?」

ライトの一言にマーティはきょとんとする。

『確かにエックスはワシの作ったアーマーを身に着けて強くなっているように見える。じゃが、アーマーは特殊能力を少し上乗せにしたに過ぎない。本当の強さはエックス自身の中に眠っておるのじゃ。』

「エックス自身の中?」

『エックスは、自分の守りたいものを守るために戦っている。君や仲間たちのために。その心がエックス自身の力を高めておるのじゃ。アーマーの性能で強くなっているわけではない。エックス自身が強くなっていくからこそアーマーはその性能を発揮するのじゃ。』

「心・・・・・・」

『君がエックスのことを支えたいと思うのなら君自身がその気持ちを持ち続けることじゃ。その感情が時に大きな力を発揮することになる。』

「おじいさん・・・・・・・」

『エックスはああ見えて傷つきやすい。どうか傍で間違えた道を歩まないように見守ってほしい。』

「・・・・・うん。アタシ、エックスのこと守ってみせるわ。」

『うん、それでいい。』

ライトはニッコリ笑うと姿を消し、カプセルが閉じる。

「さあて、アタシも急いでエックスに合流しなきゃ!」

マーティは天井から勢いよく飛び降りる。





グギッ!!



「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」

足を捻ってマーティは少しの間動けなくなった。
































恐竜型移動要塞 甲板

「もう!いい加減に退きなさいよ!」

数分後、マーティは、足を引きずりながら運よく格納庫に保管してあったライドアーマー「ラビット」に乗って、要塞の頭部分に到着していた。

「どうしよう・・・・・・・ライドアーマーに乗れたからいいもののエックスのことを見失っちゃった・・・・・・・」

そのとき、自分の近くで何やら爆発音が聞こえる。

「目の方?」

マーティは、ラビットにロープを縛り付けて恐竜要塞の目に当たるところへと降りていく。中を覗いてみるとそこにはエックスの姿があった。

「エックス!」


中はオイルに満たされていてエックスの体には丸鋸のようなものがいくつも突き刺さっていた。

「くっ!」

「ガッハッハッハッハッハッハ!!!!どうしたエックス!!ご自慢のバスターで撃たんのか?」

オイルの海からワニのようなレプリロイドが姿を現す。マーティ自身も過去に所属していた海上レスキュー部隊時代で見たことがあったため相手の正体がわかる。

『凶牙の重戦車 ホイール・アリゲイツ』

元第6艦隊副隊長で凶暴な性格と仲間を巻き添えにしてまでイレギュラーを葬ることから部隊のハンターたちからも恐れられていた元特A級ハンター。シグマの反乱時に他のハンター同様に離反、反乱終息後に行方を暗ましていた。彼女とは別のレスキュー部隊も彼の攻撃に巻き込まれたことがある。ある者は破壊され、奇跡的に無事だった者でもトラウマで海に入れなくなり引退した者もいる。

エックスの体に突き刺さっている丸鋸も彼の武器であるスピンホイールというもので並のレプリロイドなら一撃で体を切断されてしまう代物である。

オイルによって動力炉が誘爆することを警戒してエックスは満足にバスターを撃つ事ができないでいた。

「ストライクチェーン!!」

「おっと!」

バスターから伸びる鎖をアリゲイツはオイルの中に飛び込んで避ける。

「またか!」

エックスは、壁に飛び蹴りしながらよじ登るがオイルで滑りやすくなっているせいでうまく上がれない。

「ガッハハハハハハ!!この部屋はワシの庭!この部屋に入ってきたことを後悔するがいい!!スピンホイール!!」

オイルの海から丸鋸が現れ落ちたエックスへと向かって行く。エックスはバスターの出力を抑えて丸鋸を撃ち抜くがそれでもいくつかがさらに体に突き刺さる。

「くうぅ・・・・・・・」

「どうじゃどうじゃ!!ここでお前を倒せば儲けもん!!シティもぶっ壊せば祭りもんじゃい!!ガッハハハハハ!!」




「どうしよう・・・・・なんとかしないと!」

マーティは、外から覗きながら急いで考えようとする。しかし、今の自分は片足がうまく機能しない。行っても足手纏いになってしまう。必死こいて考えているうちにあることを思い出す。

「そうだ!」

彼女はロープを引っ張ってラビットのところにまで戻る。そして、慎重に目のあたりにまで近づいて行く。

「うまくいけば、アーマーと一緒にアリゲイツを外に放り出せる。でも、一歩でも遅かったらアタシも・・・・・・・・・・いや、今は悩んでいられない!!気持ちよ、気持ち!!」

ラビットのブースターを全開にしてマーティは、要塞の目の部分から突進する。


そんなことも知らないアリゲイツは、自分の武器で動きが取れなくなったエックスにとどめを刺そうとしていた。

「よっしゃー!!これでとどめじゃい!!」

「くっ・・・・・・」

アリゲイツは、口を開けてエックスに向かって行く。

「行くぞいエックス!!これで・・・・・・」

「エックスウゥゥゥゥゥウウ!!!」

「「!?」」

窓に当たる部分から聞こえてきた叫びに二人は思わず目を向ける。そこからラビットに乗ったマーティが壁を破って飛び込んできた。

「なっ、なんじゃい!?」

「くたばれ、イレギュラー!!!」

ラビットのスパイク付きの拳がアリゲイツの腹部に直撃し、抉り取る。

「グベッ!?」

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

マーティは、勢いのままにラビットの腕でアリゲイツを拘束し、向かい側の壁へと激突させる。壁は破れ、アリゲイツは動きが取れないまま地上に向かって真っ逆さまに落下していく。

「な、なんでワシが落ちるんじゃい!?ワシ、空が飛べんのじゃぞ!?」

アリゲイツは必死にラビットの拘束を解こうとするが逃れられない。

「えっ、えっ、え~~~!!!いやじゃいやじゃ!!ワシはまだ死にたくない!!死にたくないんじゃ~~い!!!!」

泣き叫びながら落ちていくアリゲイツに対してラビットのコックピットに乗っていたマーティはタイミングを見計らって脱出して、壁に手をかけるがオイルのせいで滑り落下しようとする。

「きゃあああああああああ!!!」

地上に向かって真っ逆さまに落ちていくと思っていた彼女であったがその手を誰かが握った。

「・・・・・・・・?」

いつまで経っても落ちないのに気が付いた彼女は上を見るとそこにはボロボロになっていたエックスの手がしっかりと自分の手を握っていた。

「・・・・大丈夫か?」

「エックス!」

エックスに引っ張ってもらうとマーティはすぐにエックスを見る。

「傷が・・・・・・」

「大丈夫。これくらいは・・・・」

「大丈夫なわけがないでしょ!!」

「!?」

エックスが丸鋸を引き抜きながらマーティを見ると彼女の目から大粒の涙が零れていたことに驚く。

「こんなにボロボロになって・・・・・・・何が大丈夫よ!!自分のことを棚に上げて・・・・・・」

「ま、マーティ?」

「もう・・・・・・自分ばっかり傷つけて・・・・・・・もしエックスに何かあったら・・・・・グス・・・・・・」

「ご、ごめん・・・・・・」

エックスは、マーティを抱きしめながら言う。

「心配かけてごめん。俺も無理しすぎたよ。だから・・・・・もう泣かないでくれ。」

「うっ・・・・・・今度あんなことしていたら許さないんだから!」

エックスは、マーティに支えてもらいながら立ち上がり、部屋を後にしていく。

ちなみにラビットが抉り取ったアリゲイツのパーツからDNA端末が見つかり、エックスの特殊武器が増えた。


その後、戻ってきた二人は、ケインにからかわれながら治療を受けた。
 
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