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ドリトル先生の競馬

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第五幕その十

「何でもないものになったよ」
「そうですね」
「イギリスは寒いし氷もね」
「日本程使わないですね」
「うん、だからよくわからないけれど」
「昔の日本では」
「夏の氷は」
 それことというのです。
「とんでもないご馳走だったんだ」
「そうだったんですね」
「そう、そして」
 それでというのです。
「今から僕達はね」
「そのご馳走をですね」
「楽しもうね」
「それじゃあ」
 こうお話してでした、そのうえで。
 皆でかき氷も食べました。見ればそれぞれ苺やレモン、メロン、ブルーハワイ、お抹茶等をかけています。
 先生は苺を食べていますがそこで言いました。
「かき氷の王道というと」
「苺になるよね」
「それが基本だよね」
「何といっても」
「そうだよね」
「うん、皆今日はそれぞれのシロップをかけているけれど」
 それでもというのです。
「やっぱりね」
「第一は苺だよね」
「アイスクリームやソフトクリームのバニラね」
「それにあたるし」
「苺だね」
「これが第一だよ」
「そう、何というか」
 それこそというのです。
「苺が第一で」
「その他のものはね」
「その次ね」
「檸檬とかブルーハワイは」
「そうしたものは」
「甘ったるいと言えるけれど」
 苺のシロップの甘さ、それはというのです。
「それでもね」
「その甘ったるさがかえっていいよね」
「かき氷のあっさりさと合わさって」
「本当にいいのよね」
「最後は氷が溶けて飲む感じになるけれど」
「それもまたね」
「いいね、だから日本の夏祭りの出店にはね」
 こうした時はというのです。
「かき氷は欠かせないね」
「そのうちの一つだね」
「やっぱり」
「こうして楽しむと」
「本当にいいね」
「うん、それと」
 そしてと言うのでした、先生は。
「これを食べてね」
「他の出店のものも御神酒も飲んだし」
「じゃあね」
「花火を最後まで観て」
「それからは」
「お家に帰ろうね、あと御神酒も」
 こちらもというのです。 
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