転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0019話
研究所の中にある、小さな部屋。そこに4人はいた。
部屋の広さは日本風にいうなら8畳程度だろうか。教室というよりは誰かの部屋に集まって勉強している、といった雰囲気の方がぴったり来る気がする。
部屋の中央に置いてあるテーブルに4人が揃って勉強している姿を見てはさらにその印象を強める。
「4人ともちょっといいかな? 今日はアクセル君が来てくれたのでミズホさんに紹介したいのだが」
モントーヤ博士の話の後に続いて声を掛ける。
「3人とも久しぶりだな。通信では何度かやりとりしたが、直接会うのは葬式の時以来か。そしてそっちにいるのがミズホだな? モントーヤ博士からも紹介があったが、俺はアクセル。アクセル・アルマーだ。フェル博士と手紙でやり取りしていた縁でここにいる人達と知り合う事になった。よろしく頼む」
ピンク色のショートカットで、小柄な体格。どことなく小動物を連想させる雰囲気を持つ少女。それが俺がミズホに感じた第一印象だった。
「あの、初めまして。ミズホ・サイキです。少し前からここでお世話になっています」
ペコリと頭を下げるが、その手はラウルの服を掴んでいる。
第一印象に違わない小動物っぷりだ。
「モントーヤ博士からも聞いている。設計や整備の天才だってな」
「そんな、私なんか」
顔を真っ赤にして照れているその様子からは、とてもアストナージ顔負けの天才メカニックとは思えない。
「ミズホにとってはいいお土産がある。後で博士から見せて貰うといい。きっと君の役に立つ物の筈だ」
「お土産、ですか?」
「ああ、今度時流エンジンを使った兵器を作る事になってな。その関係で軍の機体の設計図を持ってきたんだ」
「凄い、本当ですか!?」
意外や意外、軍の機体の設計図という言葉に一番最初に反応を見せたのはラージだった。
それに対して、ミズホの方はやはり良い顔はしていない。
ラウルやフィオナに関しては、何故ラージが驚いているのかよく分かっていないようでポカンとしている。
「あの、ロムさん。私は兵器は……」
何か言い掛けるミズホだが、モントーヤ博士が被せるようにその言葉を遮る。
「ミズホさん、確かに君が兵器よりもレスキューマシンの方を優先したい気持ちは分かる。だが、レスキューマシンを作っていたらこの研究所が破産してしまう可能性が高いんだ。連邦軍はアクセル君の口利きもあってすぐに資金の方を何とかしてくれるらしい。だから、少なくても今は時流エンジンを使った兵器の開発に力を貸してくれないか。何もレスキューマシンを作るのを諦めろと言っている訳じゃない。私だって時流エンジンを動力源としたレスキューマシンが動いているのは是非見てみたいと思っている。だが、もう少しだけ待ってくれないか」
懇願するようなモントーヤ博士の言葉に、黙って下を向くミズホ。
やはりレスキューマシンが無かったせいで両親を助けられなかったというのは一種のトラウマになっているようだ。
モントーヤ博士に援護射撃でもするか。
「ミズホ、俺からも頼む。これは秘密なんだが、今回時流エンジンに研究資金を援助出来るようになったのは俺が士官学校を卒業してから配属される事になる部隊の隊長が動いてくれたからなんだ。もちろん完全な善意100%という訳では無いが、逆に完全な打算という訳でも無い。まだ正確な事は言えないが、時流エンジンが動力源の機体をその部隊で採用出来る可能性もある。そうなればもう資金に困るなんて事にはならないから、レスキューマシンの開発も可能になるだろう」
本来なら所属する部隊なんかの情報は基本的に秘密なのだが、ここにいる人達なら他人に漏らすなんて真似はしないだろう。
原作に出ていたラージなんかはちょっと心配だが、その辺はフィオナが抑えてくれると思う。
「……すいません、もう少し時間を貰えませんか。理屈では分かってるんですが、感情が納得してくれないんです」
申し訳なさそうな表情でミズホが謝ってくるが理屈ではしょうがないと認識してくれただけでも前進、か。
後は他の面々に任せた方がいいだろう。
モントーヤ博士も俺と同じ考えに至ったのか、軽く頷き、ミズホの肩を励ますように軽く叩く。
「そうだな。ミズホさんもそうホイホイ考えを変える事は出来ないだろう。私もちょっと急ぎ過ぎたようだ。時間的猶予はそれ程無いが、全く無いという訳じゃない」
「そうですね。無理に納得して兵器を開発しても、使えるものでなければ結局は連邦軍での採用も難しいでしょうし」
「えっと、アクセルさん。難しい話は終わり?」
話が終わったと思ったのか、フィオナが声を掛けてくる。
……そういえば、ラウルとフィオナを完全に置き去りにしてしまっていたな。
「ああ、悪い。もう難しい話は終わりだ」
「じゃあ、あたし達と一緒に遊ばない?」
嬉しそうに尋ねて来るフィオナだが、そこにラージからの苦言が放たれる。
「フィオナ、ただでさえ君やラウルの勉強は遅れがちなんですよ? 遊んでる暇があると思っているのですか?」
「でも、あたしにしてもラウルにしても勉強よりは身体を動かす方が得意なんだし、しょうがないじゃない。それにほら、時流エンジンを動力源にした機体を作るんでしょ? ならそのテストパイロットはあたし達がやってあげるからさ」
「あのですねぇ。もし機体を作る事になったにしても、完成するのがいつになるのかは分からないんですよ? アクセルさんは期待してくれているようですが、僕達がその期待に応えられるとは限りません」
チラリとミズホの方を一瞥し、さらに言葉を続ける。
「それに、ミズホの事も考えて下さい。彼女はまだ開発を手伝うと決めた訳じゃないんですよ」
「ラージさん、私の事は気にしなくても」
「いや、今のはフィオナが悪い」
3人の言い合いに、蚊帳の外だったラウルが口を挟む。
こうして見ると、問題を起こすフィオナに、突っ込みを入れるラージ。それを取りなすミズホに、最終的に纏めるラウルと、丁度いい役割分担になっているんだな。
「4人とも落ち着きなさい。それにフィオナ、テストパイロットというのは体力だけがあればいいというものじゃないんだよ。それ相応の知識も求められる」
「父さんの言うとおりです。少なくても僕なら体力馬鹿にテストパイロットは任せたくありませんね」
「でも、久しぶりにアクセルさんに会ったんだよ? 少しくらい」
「何もアクセルさんと絶対に遊ぶな、とは言いません。勉強が終わったら構いませんよ。僕にしたって、アクセルさんと話してみたい事は色々とありますし。構いませんよね?」
確認を求めてくるラージに軽く頷く。
「ああ、俺としてもお前達話すのは嫌いじゃない。そっちに問題がないのならこっちとしては構わない」
結局、ラージの言葉が決め手になり勉強が終わったら一緒に過ごす事になった。
4人の勉強が続いている間、俺はモントーヤ博士の研究室へと戻る事にする。
「アクセル君、ありがとう。君の言葉のおかげでミズホさんも前向きに検討してくれるようになってくれた」
ソファに座りながら感謝の言葉をもらうが、俺としても永久機関の時流エンジンは捨てがたいので問題はない。
っと、そう言えばあの提案もしておかなきゃいけないか。
「博士、今日の様子ではそれ程心配はいらないと思いますが、もし機体開発が無理な場合の保険という意味での提案があります」
「何かな?」
「動力炉の時流エンジンをここで、機体そのものをこちらで開発するというものです」
「機体開発? 出来るのかね?」
「もちろん簡単ではありませんし、それ相応の能力を持った人材をスカウトなりなんなりしなければいけないでしょう。その手間や労力を考えての保険です。こちらとしては、やはり時流エンジンを載せる機体なのですから、時流エンジンの事を1番良く分かっている博士達に開発して貰うのがベストとなります」
納得したように博士が頷く。
俺からヴィンデルに提案したとは言え、それは先程も言ったようにあくまでも保険でしかない、苦肉の策だ。
やはり時流エンジン機は、その性能を完全に理解しているこの研究所でエクサランスを作って貰うのがベストだ。もしシャドウミラーで開発した場合は、フレーム換装システムなんかも俺が知ってるのと違ってしまう可能性もある。
「あくまでも保険となります。ただ、このプランで行った場合は機体開発がこちらになるのですから、どうしても援助可能な資金は当初の予定よりも少なくなるでしょう」
「分かった」
取りあえず、エクサランスへの念押しはこれで大丈夫だと思う。
個人的には格闘よりも射撃の方が得意だから、ライトニングじゃなくてエターナルに乗ってみたい。……機体の外見が外見だからそのままのエターナルって訳にはいかないだろうけど。
仕事の話は終わり、その後は近況や雑談をして時間を潰していると、所長室の中にラウル達が飛び込んできた。
「アクセルさん、勉強はしっかりやったから一緒に遊ぼう!」
ラウルの元気の良い声に苦笑しつつ、ソファから立ち上がった。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:9
PP:30
格闘:142
射撃:160
技量:152
防御:149
回避:177
命中:199
SP:214
エースボーナス:不明
成長タイプ:万能・特殊
空:A
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
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スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.4
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撃墜数:4
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