戦姫絶唱シンフォギア 陽だまりは押し掛け女房
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第二話 無自覚って怖い
前書き
長らくお待たせさせすぎました、第二話です。
今回は前回の続きになります。予告し忘れてましたが、一樹君の学校でのシーンでもう一人オリキャラが出ます。
では、どうぞ。
三人が一樹達の家から飛び出し、しばらく後の事……。
一樹と別れた響と未来は、リディアンに急いだ。
〜〜〜〜〜〜
-リディアン、響達のクラス-
ホームルーム開始10分前……。
「ハァ……ハァ……間に合ったぁ……」
「危なかったぁ……」
二人は息を切らしながら教室に入って来た。
「おっはよ〜♪」
「お二人とも、おはようございます」
「おはよー、ビッキー、ヒナ」
そんな二人に話しかけて来たのは友人である
板場弓美、寺島詩織、安藤創世の三人だ。
「ビッキーはともかく、ヒナまで遅刻しそうになるなんてねぇ。ま〜た幼馴染のお世話しに行ってたの?」
創世が揶揄うように言った。
「ちょっと色々とあってね……」
「いや〜……ついついおしゃべりしちゃって♪」
「ちょっと響……」
「ウェヒヒ……ごめんね♪」
「もう……」
「別に隠すような事じゃないでしょ」
「そうですよ。この事は皆さん知ってますし」
「でも、毎日幼馴染起こしに行くなんてアニメみたいな生活送ってるねぇ」
幼馴染トリオの関係は既に友人である三人娘や戦友達にも知れ渡っている。三人はそれ程長い付き合いなのだ。
「そうかなぁ?幼馴染だし普通じゃないの?」
「うん。普通だと思うけど」
「えぇ……?あんた達、それ本気で言ってる?」
「何が?」
「え?何か変な事言った?」
どうやらこの二人、長い間一樹と一緒に居たせいなのか異性に対する感覚が麻痺しているようだ。
「「「……」」」」ポカーン
「「?」」
慣れ、というものは恐ろしい。そう実感する三人娘だった。
〜〜〜〜〜〜
その頃、一樹はというと。
「ぬぉぉぉ……ギリッギリィ……」
肩で息をしながら自分の席にグッタリと座る。
危ねぇ……、あと5分遅かったら遅刻だった……。
これで叩かれ損にはならない……が……。
「おぉ?随分と遅いじゃねぇか?
さては……、ま〜た彼女か?」ニヤニヤ
今、俺の前で小馬鹿にするような口調で小指を立てているのは俺の友人、水野蓮。
この学校に入ってから二年間同じクラスだ。
「だから、そんなんじゃねぇって。
ただの腐れ縁だよ、腐れ縁」
このやりとりも何回目だ?
人が遅刻しそうになったらいつもコレだ。
「とか言ってけどよぉ……お前、本当は満更でも無いんじゃねぇの?なんだかんだ言って毎日世話してくれてんだし」
「確かにありがたいとは思ってるけど、俺が未来と付き合うなんて絶っ…………対にねぇよ」
「またまたぁ、内心はベタ惚れしてんだろ♪」
「だから違うって……」
「そんなに否定すんなよぉ♪本当は今すぐにでも結婚したいとか考えてんだろ?」
「……」カチン
人が違うって言ってるのにコイツは……。
もう我慢の限界だ。しばく。しばき倒す。
「照れ隠しはやめろよ♪毎日構ってくれる幼馴染なんて羨ましいじゃねぇか♪誰かに盗られる前に告っちま……」
「チェェストォォ!!」ベチーン!
「ごうぇっ!?」
喉元に力一杯のローリング逆水平チョップをかましてやった。
なんか魚みたいにのたうち回ってるけど知らん。
元を正せばコイツがしつこいのが悪い。
「……ゲホッ……ゲホッ……。
暴力はやめろ……暴力は……」
「うっせ、文句垂れんな。だったらしつこく茶化すな。これ以上やったら次は首ねじ切るぞ?」
「ペナルティが恐えよ!?」
コイツにはこれぐらいが丁度いい。
え?やりすぎ?大丈夫だろ。多分。
「とにかく、俺と未来が付き合うなんて天地がひっくり返ってもありえねぇ。それが分かったならこれ以上この話はするな。ねじ切られたいのなら別だけどな……」
「わ……分かったから……。
だからその殺意に満ちた目と手付きはやめて……」
どうやら俺の怒りが伝わったらしい。分かればよろしい。
「ほらそこ、騒いでないでさっさと席に着け。出欠とるぞー」
なんやかんややってたらホームルームが始まった。俺たちはいそいそと自分の席へと戻った。
いつもと代わり映えのないつまらない一日が始まった。
「さぁて……本日も頑張りますかぁ……」
後書き
と、いう感じで第二話終了です。
待たせてしまってすみません……。実は後半の一樹君パートは最初、一樹君一人の予定だったのですがなかなか上手く行かず、会話させる為のオリキャラを考えていたら時間がかかってしまいました。
次の話辺りで一度区切って、1話完結みたいな話を描こうかな……と思ってます。
ここで突然登場した新オリについての簡単な紹介を。
・水野蓮(みずのれん)
一樹の友人。一年生から同じクラスのため仲が良い……が、軽い性格が災いして偶に一樹を怒らせる事もある。
名前の由来は蓮(ハス)。
これからオリキャラ出す予定があったら植物の名前で統一しようと思います。
描写力といい……、会話シーンといい……まだまだ自分には練習が必要なようです……。
では、次回もいつになるか分かりませんが、お楽しみに。
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