| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二部~雅、結婚騒動~
仮面ライダージオウ ディロードライドウォッチ編
  EP.EX06 2019:カメンライドタイム

『この本によれば、常磐ソウゴ、彼は魔王にして時の王者、オーマジオウとなる未来が待っていた。ジオウとディロード、相反する存在の擁立は、世界に綻びを生み出す。そして、凪風雅はついにジクウドライバーを手にし─失礼、そんな歴史は存在していませんでした。』

「雅はどうして、ウォッチを渡してくれないの?ライダーの歴史がなくなれば、雅が失敗した歴史だって、なかったことにできる。」
「それが渡せない理由だ。あれは僕が犯した罪の数々。罪を犯した僕が、それを背負わないで、自分の目先の欲の為に、それを手放すことは、してはいけない。それは水土ミヤビの方もそうだ。ジオウが誕生したことで彼はディロードになる歴史を失ってしまい、アナザーディロードになってしまった。無くなれば、全て幸せになると思わないでほしい。」
雅はソウゴに背中を見せる。
「それから、アナザーディロードはディロードのウォッチを使わないと倒せないが、そのウォッチをソウゴ君は持つことが出来ない。でも、それでもアナザーディロードを倒す方法は一つだけある。考えてみるんだ。」
雅は歩いていく。

─時代を駆け抜けた、平成仮面ライダー達。全ての力を集め、新たなレジェンドが始まる。祝え!真の王の誕生を!─

「ソウゴ!」
ツクヨミはソウゴと合流する。
「ツクヨミ、何かわかった?」
「ええ。未来のことを、教えたくないけれど…」
ツクヨミはタブレット機器をソウゴに見せる。そこには、『23歳無職の男性、観光客巻き込み飛び降り』と書かれていた。
「ツクヨミ、これって!?」
「そう。水土ミヤビは今日の夕方、自殺する可能性があるの。」
「じゃあ、それをやめるためにアナザーライダーに…」
「可能性があるわ。とにかく、水土ミヤビの家に行って、家族の方に話を聞きましょう。ここからなら近いわ。行きましょう。」
ソウゴはツクヨミと一緒に水土流柔術道場跡地に向かう。
「ここがミヤビの家か…ってあれ!?雅も来ていたの?」
ソウゴは雅を発見する。
「ソウゴ君も来たか。さて、この世界でも使えるか、試すか。」
雅は透明な魔法陣を展開し、10代半ばの少年に変身する。
「えっ!?魔法!?」
ソウゴは驚く。
「これでも、ウィザードとは別形質の魔法を扱えるので。さすがに、ミヤビと同じ顔ではいると親御さんが驚かれるだろうからな。それにしても、特異点でよかった。なのは達とのリンクが無いから不安ではあったが、特異点によって、歴史が保護されていた。さあ、行こうか。」
雅はベルを鳴らすと藍音が出てくる。
「どちら様でしょうか?」
「お忙しい中申し訳ございません。僕は、10年前に困っていた所ミヤビさんに助けてもらったので、そのお礼が言いたくて来たのですが。」
雅は理由をでっち上げて藍音から話を聞こうとする。
「そう、ミヤビが…お茶でも飲んでいって。そちらのお二人も。」
藍音はソウゴ達を案内する。
「それで、ミヤビさんはどこにいますか?」
「それが、今朝から見つからなくて…」
藍音は暗い表情を浮かべる。
「解りました。僕に手伝わせてください。今度は、僕がミヤビさんのお手伝いをする番です。」
雅はそう言うと、
「俺たちにも手伝わせてください。」
ソウゴも続く。
「あら、ありがたいわ。」
藍音の表情に若干の笑みが戻る。
「俺、王様になるのが夢なんだ。だから、困っているなら、俺が解決します。」
ソウゴは胸を張って言う。すると、
「なんなんですか、貴方達…私を、私達家族を馬鹿にしているのですか?帰ってください!」
藍音は機嫌を損ねる。
「そうだった、母上は優しいけど、警戒心の強い性格でもあった。ソウゴ君、どうしてあんなふざけたことを言ったんだ!王様になる?冗談のつもりか!?」
「俺は本気で言ったんだ。俺はこの力で、王様になって、世界を良くしたいんだ!」
「悪いが、そんな考え方で王は務まらない。そういえば、ソウゴ君の隣にいる女性は?」
「貴方が、仮面ライダーの方の雅ね?私はツクヨミ。ソウゴの協力者よ。」
ツクヨミは初めて雅に自己紹介をする。
「ツクヨミさん、ソウゴ君は普段から、この性格なのですか?」
「そうよ。ソウゴなら、きっと王になって、世界をより良くできるわ。」
「そうですか。」
雅はため息を吐いた。

その頃、ミヤビは取り逃がしたイジメグループの犯行現場にいた。
「赤也、そいつを離せ!」
ミヤビが言うと、イジメグループのリーダー、赤也は少年の首を掴んでいた手を離して地面に落とし、蹴り飛ばしてミヤビの所に渡す。既に少年に意識は無かった。
「赤也、どうしてこんなことが出来るんだ!」
「だって、金なんて稼がないで、こうやってサンドバッグを殴ればドロップしてくれるんだぜ。その方が楽しいじゃん。」
赤也は笑いながら言う。
「お前!」
ミヤビはアナザーディロードウォッチを取り出そうとするが見つからない。
「これのこと?」
赤也の隣にいた女性は雅にアナザーディロードウォッチを見せる。
「緑!」
緑と呼ばれた女性は赤也にアナザーディロードウォッチを渡す。
「サンキュー、姉ちゃん。あとで愛してやるよ。さてミヤビ、あん時はよくもやってくれたな。確か、こうするんだよな?」
“ディロード!”
赤也はアナザーディロードウォッチを起動させ、体内に埋め込む。
「変身w」
赤也は笑う。しかし次の瞬間、
“ディロード!ジェノサイド…”
赤也の身体はパァンと景気よく破裂し、肉片が飛び散り、ミヤビの手にアナザーディロードウォッチが戻ってくる。
「これは俺にしか使えないんだ。忘れるな。今の俺は仮面ライダーディロード。弱き者の味方だ!」
“アナザーライド…”
「変身!」
“ディロード!”
ミヤビはアナザーディロードに変身し、イジメグループを襲撃する。

「現れたな。行くか。」
雅は、アナザーディロードの存在を察知する。
「俺も行く。多分、ゲイツとウォズも来ている。」
ソウゴ達は現場に向かう。
「酷い…」
ツクヨミが言うのも無理は無かった。既にイジメグループのメンバーは全員、血塗れで倒れていた。そして、アナザーディロードは少年の所に向かう。
“アナザーライド…”
「ゲンム!」
アナザーディロードは、アナザーディロードゲンムにアナザーライドし、少年の傷を癒すと、アナザーディロードに戻る。
「大丈夫か?悪い奴らはやっつけた。もう安心だ。」
アナザーディロードはイジメグループが少年から巻き上げた金を渡す。
「あ…ありがとう…」
少年は去って行く。
「またお前らか。そこのお前、何故俺と同じ顔をしている!」
アナザーディロードは雅を指して言う。
「僕は、こことは違う世界、ジオウが誕生しない世界の君自身だ。」
「パラレルワールドの俺自身…通りでディロードに変身出来るわけだ。」
アナザーディロードは納得する。そこにゲイツとウォズがやってくる。
「ゲイツ、ウォズ、行こう!変身!」
ソウゴ達は変身する。
「雅、貴方はいかないの?」
「彼らの力では、アナザーディロードは倒せない。かといって、僕が倒すと、時間が巻き戻る。唯一、それを打開する方法があるのだが、ソウゴ君達は気付けなかったみたいだ。」
“アナザーライド…”
「アギト!」
アギアナザーディロードはアナザーディロードアギトに変身する。
「何っ!?まさか、この世界では木野さんは怪人扱いされているのか!?それなら!」
【CHANGE RIDE-ANCK POINT-】
「変身!」
雅はアナザーアギトに変身し、アナザーディロードアギトを殴り飛ばす。
「大丈夫か?」
アナザーアギトは言う。
「アナザーライダーに変身した!?」
ジオウⅡは驚く。
「まさか、この世界にアナザーアギトというライダーは存在しないのか?」
アナザーアギトが言うと、
「もしや、その姿、伝説の戦士、仮面ライダーアナザーアギトか!?」
ウォズが反応する。
「えっ?木野さんが変身したアギトは、アナザーアギトという名前で、仮面ライダーはつかないはず。まさか、歴史をねじ曲げた所為か?」
アナザーアギトがそう言うと、
「ふざけるな!」
アナザーディロードアギトは双剣を出現させてアナザーアギトを斬り、変身を解除させる。
“アナザーライド…”
「雷纏!」
アナザーディロードは雷纏態に変身し、ゲイツリバイブを攻撃しようとするが、ゲイツリバイブもそれを回避する。しかし、電刃衝(ボルテックダガーショット)を放ち、怯ませる。
「しまった!」
ゲイツリバイブは反応するが既に遅く、
「エターナルサンダーソード!」
7本のボルテックダガーショットがゲイツリバイブに炸裂し、ゲイツは変身を解除され、ジクウドライバーは外れる。
「炎着!」
アナザーディロードは炎着態に変身し巨大な爪、殲滅爪(ヒートクロー)でウォズを引き裂き、爆破させると、爆破性のビームを3発ウォズに放ち、ウォズはその直撃を受けて変身が解除される。
“アナザーライド…”
「獄装!」
アナザーディロードは腰に黄金の鎧を出現させ、獄装態に変身する。
「また変わった!?」
“ライダーフィニッシュタ~イム!ジオウサイキョウ!覇王斬り!”
ジオウⅡは必殺の斬撃を放つが、アナザーディロードに向かうエネルギーの刃は歪曲して、当たらない。
「これで、終わりだ!」
アナザーディロード獄装態は三角形のオーラを出現させ、そこから紫色のビームを放ち、ジオウⅡの変身を解除させる。
「どうして、なんで勝てないんだ!」
ソウゴは叫ぶ。そこに雅が近づく。
「雅!?」
「結局、答えは解らなかったか。」
雅はゲイツのジクウドライバーを拾い上げ、装着する。そして、ディロードライドウォッチを起動させる。
“ディロード!”
雅はジクウドライバーの右側にあるD′9スロットにウォッチをセットし、ドライバーは斜めに傾く。それを雅は左側を押し、ジクウドライバーにウォッチを認証させる。
“カメンライドタ~イム!ディ!ロ!ード!”
「変身!」
雅はジクウドライバーを装着したディロードに変身する。
「まさか、あのようなおぞましいものが生まれてしまうとは。しかし、生まれた以上は祝わざるをえない。名付けるならば…」
「必要ない。名なら既に決まっている。」
「して、その名は?」
「仮面ライダーディロード ジクウバースト。」
「いいだろう。祝え!全ライダーの思いを紡ぎ、次元を越え、過去と未来を繋ぎ止める時の守護者、その名も仮面ライダーディロード ジクウバースト。今、正史と外史が結びつきし瞬間だ!」
ウォズはいつも通り祝う。
to be continued.
次回、仮面ライダージオウ
「お前も俺なら!」
「ああ解るさ!自殺しようと思ったことがあるくらいには!」
「あれは…ディロードドラゴン!?」
「雅は知っていたの!?」
「やはり、チームディロードは離れ離れにはなれないか…」
次回『EP.EX07 2019:セカイのひみつ』 
 

 
後書き
怪人紹介
アナザーディロード
身長:198cm
体重:95kg
能力:アナザーライドによる他のアナザーライダーへの変身、アナザーライドによるフォームチェンジ、特殊な時間逆行
2019年6月3日の水土ミヤビがかつて自身が変身していたが、ジオウの誕生によって失われた仮面ライダーディロードから作られたアナザーディロードウォッチを使って変身したアナザーライダーの一体。本家ディロードと同様、フォームチェンジと、他のライダーへの変身を戦況に応じて臨機応変に使い分ける。ジオウと相反する歴史を宿したその装甲はジオウⅡが持つマゼンタリーマジェスティを含む、ウォッチ無条件破壊を無効化する力を持つ。また、ディロードライドウォッチを使用せずに撃破された時、例え同じライダーの力であっても、アナザーディロードが契約した瞬間に時間が巻き戻ってしまう。

アナザーディロード炎着態
能力:堅牢な防御力、巨大な爪、爆発性の攻撃
アナザーディロードがフォームチェンジした姿でモチーフは仮面ライダーディロード スターライトフォーム。両肩の装甲は防御性能を高めた殲滅甲(ヒートテクター)となり右手に巨大な爪、殲滅爪(ヒートクロー)が装着される。スターライトフォームと同様、高い防御力を持ち、ジオウⅡ、ゲイツリバイブ、ウォズの三ライダーのキックをものともしない頑丈さと爆発性の攻撃を得意とする。必殺技に爆発性のビームを3発放つ『ディザスターヒート トライヒートエンド』を持つ。

アナザーディロード雷纏態
能力:高速戦闘、雷の刃
アナザーディロードがフォームチェンジした姿でモチーフは仮面ライダーディロード ライトニングフォーム。高速戦闘を得意とし、動きを制御するために背中にマント、襲撃衣(スラッシュローブ)を纏う。遠距離戦のためにアクアブルーの雷の刃、電刃衝(ボルテックダガーショット)を武器に持つ。必殺技はこの電刃衝(ボルテックダガーショット)を7本射出し、敵を串刺しにしてエネルギーを流し込み、爆発させる『エターナルサンダーソード』。

アナザーディロード獄装態
能力:闇のエネルギー砲撃
アナザーディロードがフォームチェンジした姿でモチーフは仮面ライダーディロード セイントスノーレイン。強力な闇属性のエネルギー砲撃を得意とし、その威力は計り知れない。必殺技は高純度の闇属性エネルギー砲撃を放つ『ダークネクスカリバー』。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧