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夢幻水滸伝

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第百三十三話 高度を下げてその六

「決まるしな」
「ほなここは」
「棟梁さん次第か」
「そうなるわ」
 こうしたことを中国の星の者達の中で話す者達がいた、そして実際に羅と施は日本側の動きに対して二人で話し。
 施は羅にこう言った。
「敵の考えが気になるが」
「頭取るか」
「そや、頭取ってな」
 そうしてとだ、施は羅に話した。
「敵の頭上からな」
「攻撃仕掛けるか」
「そや、一気に降下してな」
「空挺作戦みたいにやな」
「そうするか、それかな」
「こっちもさっき話した通りにやな」
「海面すれすれまで蓬莱の高度を下げて」
 そうしてというのだ。
「そしてや」
「正面から戦うか」
「どっちにしてもな」
「こっちから攻めるんやな」
「それがええやろ」
「ほな上からいくか」
 羅は腕を組み真剣な顔で言った。
「ここは」
「そうするべきか」
「ああ、やっぱり戦は上におる」
「それが強いな」
「そやからな」
 それ故にというのだ。
「ここはな」
「頭上から攻めるか」
「そしてや」
「六十万の兵を上から攻めて」
「そうして押し潰すんや」
 そうするというのだ。
「そうしよか」
「降下させるか」
「空船でな、もっと言うと敵の斜め上の場所について」
 日本の移動要塞である蓬莱のそこにというのだ。
「そこからどんどん攻めて降下もして」
「そしてやな」
「攻めるんや」
「そうするか」
「そや、これでどや」
「よし、ほなな」
 話は決まった、それでだった。
 二人は中国の星の者達そしてこの世界に元からいる者達の主な将帥達に対して話をしてそうしてだった。
 日本軍に斜め上から攻撃をかけるべく高度は日本側よりも百メートル程高く取ってそうしてそこから攻めることにした。
 そうして実際に高度を下げたがそれを見て芥川は会心の笑みを浮かべた。
「よし、色々予想していったけどな」
「それでもやな」
「そのうちの一つやったわ」
 こう狐に話した。
「つまりや」
「こっちもやな」
「どう動くかはな」
「もう考えてあるな」
「敵の動きをあらかじめ考えて」
「それも幾つもやな」
「そしてそのそれぞれにな」
 敵の動き、それにというのだ。
「こっちもどう動くと考えておいて」
「そうした風に動くんやな」
「そや、そうして戦うのが軍師や」
「自分やな」
「そや、僕は自分も武器を手にして戦う軍師や」
 芥川は狐に自分のことも話した。 
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