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夢幻水滸伝

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第百三十二話 北西へその一

               第百三十二話  北西へ
 休養の時は終わった、勿論その間に蓬莱の補給も終わっていた。それで綾乃は日本の全ての星の者達が集まっている場で棟梁の座から言った。
「ほなね」
「今からやな」
「お休み終わったし」
 こう中里に応えて話した。
「今からな」
「出陣やな」
「そうしよな」
「今中国の移動要塞崑崙は琉球の北西に向かってきている」
 吉川が敵の場所を話した。
「そしてだ」
「こっちに向かってきてるんやね」
「そうしていきている」
「そうか、ほなな」
「進路は決まっているな」
「その崑崙に向かって」
 そうしてとだ、綾乃は今度は吉川に応えて話した。
「進軍や」
「そうだな」
「いよいよ中国との決戦やな」
「今度はな」
 実際にとだ、中里はまた綾乃に応えた。
「あの勢力とやな」
「そやね」
「中国は神星は羅と施でな」
 中里はその目の光を強めて話した。
「天地人の星のモンは合わせて二十人」
「そこは南洋と同じやね」
「しかし装備の質は南洋よりええ」
 このことがその勢力の技術力が関係している、中国の技術力は南洋よりも上なのだ。太平洋とチア世界ではアメリカと日本の次にきている。
「そして兵の数は六百四十万」
「南洋よりずっと多いわ」
「そやからな」
 それでというのだ。
「敵としてはかなり強い」
「アメリカと並ぶ最後まで勝ち残る本命や」
 芥川も軍師の座から言った、尚中里は軍を預かる代将軍の座にいる。
「まさにな」
「それだけ強いってことやね」
「数やと地下世界がダントツにしても」
「あそこは星の子の数が少ないし」
「技術力は欧州に毛が生えた程度や」
 欧州はこの世界では最も技術力が低い地域だ、このことは東欧も西欧も同じである。
「枢軸よりはましにしても」
「どんぐりの背比べやね」
「中南米とアフリカの連合よりもな」
「技術力低いから」
「数だけって言える」
 その様にというのだ。
「そうした勢力やが」
「中国は違って」
「あそこは技術力もある、それにや」
「棟梁が六将星の二人で」
 それでとだ、中里はこのことを話した。
「戦は強い」
「中里君と同じ星の子だけに」
「そや、六将星は戦をする星や」
 まさにとだ、中里は綾乃に答えた。
「文字通りのな」
「それだけにやね」
「強い、采配も一騎打ちもな」
 そのどちらもというのだ。
「それこそリーやシェリルちゃんよりもな」
「南洋の子達よりも」
「同じ神星でもな」
 それでもというのだ。
「タイプがちゃうからな」
「四智星はむしろ政や術やね」
「そっちで貢献してな」
「軍師もするけどな」
 その軍師の芥川の言葉だ。 
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