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夢幻水滸伝

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第百三十一話 琉球を出てその十四

「戦は政の一手段で」
「その通りでおじゃる」
 まさにとだ、夏目は宮沢にすぐに答えた。
「戦は政の中にあるでおじゃる」
「この世界でよく言われているだ」
「真理だからでおじゃる」
 言われる理由はそれだというのだ。
「そういうことでおじゃる」
「それでだか」
「言われるでおじゃるよ」
「そういうことだか」
「ではでおじゃる」
「これからも」
「そういうことで、でおじゃる」
 夏目は宮沢にあらためて話した。
「真面目にしていくでおじゃるよ」
「政をして戦もだな」
「していくでおじゃる」 
「そだら」
「さて、政の話は今はここで止めて」 
 それでとだ、中原がここでまた言ってきた、そうして夏目達にある生きもののコーナーを指差して話した。
「駝鳥観に行こうな」
「駝鳥ですか」
「それをな」
「この世界にも駝鳥いますね」
「それで家畜化もされてるやろ」
 中原は田中に顔を向けて笑顔で話した。
「我が国でも」
「食用として」
「起きた世界でははじめたばかりで」
「こっちのせかいでもですけど」
「結構美味いな」
「ですよね、あの鳥も」
「その駝鳥を観に行こうか、とはいっても」
 中原は笑って田中にこうも言った。
「今は食べんで」
「観るだけですね」
「食べるのはまた別の機会や」
 こう言って仲間達をその鳥のコーナーに連れて行った、そうしてその鳥も観てそのうえで楽しむのだった。


第百三十一話   完


                  2019・9・23 
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