恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第八十三話 呂布、あえて騙されるのことその十
「二人で食べたい」
「そうしたいのです」
「そう。そうしたい」
また言う呂布だった。
「そうしたい。二人で」
「はい、わかったのです」
陳宮はその顔を明るくさせてだ。すぐに応えた。
「なら今すぐに二人で」
「食べよう」
「そうするのです」
こう話してだった。二人はだ。
久し振りに楽しい昼食を食べることができたのだった。それもたらふく。
二人がその昼食を食べている間にだ。陳琳は。
不意にだ。一羽の鳩を西に放ったのだった。
それを見てだ。ミッキーが彼女に問うた。
「何だ?伝書鳩か?」
「あっ、何でもないです」
こうミッキーに応えて誤魔化す彼女だった。
「気にしないで下さい」
「とか言ってもな。気にはなるだろ」
笑ってだ。ミッキーはこう陳琳に話した。
「あれか?袁紹さんの命令か」
「むっ、おわかりなのですか」
「それ以外にねえだろ」
それでだ。わかるというミッキーだった。
「違うか?それは」
「ううむ、鋭いですね」
「伊達にチャンプじゃないさ」
彼もカムバックしてだ。そうなったのだ。
「だからな。わかるさ」
「そうですか。チャンピオンになるのには勘も必要なんですね」
「まあな。とにかくな」
「はい、とにかくですか」
「鳩のことはいいさ」
それはいいというミッキーだった。
「俺達にとって悪いことじゃないのはわかるからな」
「それでなのですか」
「ああ、いいさ」
また言うのだった。
「特に気にしないさ。で、話を戻してな」
「はい、それで」
「どうだい?飯一緒に食わないか?」
陳琳をだ。それに誘うのだった。
「ジャックやジョンの旦那もいるぜ」
「皆で、ですか」
「飯は皆で食うのが美味いからな」
それでだというのだ。
「それでどうだ?」
「わかりました」
笑顔で応える陳琳だった。
「それでは皆で」
「そうしようか。それではです」
「さて、じゃあ鍋でいいな」
「鍋ですか」
「ああ、鳥鍋な」
それをだ。今から仲間達と一緒に食べるというのだ。
「思いきり濃い味にしたな」
「いいですね。御飯が進みます」
「そうしような」
「それでは」
こんな話をしてだった。彼等もだ。
食事を楽しむのだった。彼等はそんな話をしてであった。
今は食事を楽しむのだった。その中でだ。
キングもいた。そのジャックと同じ場にだ。それでだ。
彼を睨んでだ。こんなことを言うのだった。
「まさか御前と一緒とはな」
「へっ、俺もそう言いたいぜ」
ジャックもだ。そのキングを睨んで話すのだった。
「同じ釜で飯を食うなんてな」
「とんだ話もあったものだ」
「じゃあここにいなかったらいいだろ」
「生憎だがその気にもならない」
こう返すキングだった。憮然とした顔であるがそれでもだった。
「何しろ久し振りに会う面子ばかりだからな」
「そうじゃのう。こうして会うのもじゃ」
リーもいる。
「何かの縁じゃな」
「そうだな。ただな」
ジョンはここで彼の名前を出した。
「藤堂の旦那はどうなった」
「ああ、あの人な」
ミッキーも彼のことを話した。
「そういえばいないな」
「どうしたんだ?娘さんはいるぜ」
ジャックもだ。ここで思い出したのだった。
「それでおっさんがいないっていうのはな」
「何か寂しいな」
キングも何時の間にか話に入っている。
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