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オズのハンク

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第十幕その二

「性格が悪いと駄目よね」
「はい、確かに」
「だからね。ゴリラもね」
「一見怖そうですが」
「それでもよ」
「とても優しくて頭がいい」
「温和な生きものだからね」
 そうした生きものだからだというのです。
「本当にね」
「そのことをわかっていて」
「お付き合いしていけばいいのよ」
「そういうことですね」
「あとカバもいるね」
 ここで言ったのはボタンでした。
「大きいね」
「うん、僕達よりも遥かに大きいね」
 カルロスはボタンの言葉に頷きました。
「相当に」
「あそこまで大きいと」
「大きいと?」
「力も強そうね」
「若しカバが暴れたら」
 カエルマンがこの時のことを考えました。
「大変なことになるね」
「凶暴だっていうね、外の世界だと」
 ここで言ったのはハンクでした。
「カバは」
「そうだよ、だから外の世界で出会ったらね」
 カエルマンはハンクにすぐに答えました。
「気をつけないとね」
「いけないんだね」
「そう本に書いてあったよ」
「そうなんだね」
「あとあれは」
 カルロスはある生きものを見ました、それは何かといいますと。
 サーベルタイガ―に似たネコ科の生きものと鬣がとても長いライオンです、カルロスはその生きもの達を見て首を傾げさせました。
「まさか噂の」
「水ライオン?」
「それと岩ライオン?」
「そうかな」
「あの噂の」
「そうだよ」
 その通りだとです、カエルマンはカルロス達に答えました。
「彼等はね」
「外の世界ではいるかどうか」
 それこそと言うカルロスでした。
「わからないですが」
「それでもだよ」
「オズの国ではですね」
「いるからね」
 それでというのです。
「このピラミッドにはね」
「そうなんだね」
「そう、だから」 
「僕達も見られるんですね」
「オズの国はお伽の国だから」
「未確認動物もいるんですね」
「外の世界ではいるかどうかわからない生きものでも」
 例えそうであってもというのです。
「いるからね」
「そういうことですね」
「あとこの生きものは」
 ポリクロームはとても大きな目をした小さなお猿さんを見ました、尻尾が長くて木に登っています。
「確か」
「アイアイね」
 トロットが答えました。
「この生きものは」
「そうなのね」
「この生きものも珍しいのよね」
「マダガスカルという島にいるね」
 カエルマンがまた言います。
「外の世界では」
「そうなのね」
「うん、アイアイ以外にも」
 動物園を見回せばです。 
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