オズのハンク
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第十幕その一
第十幕 遂に会えて
一行はピラミッドの最上階に来ました、そこはまずは動物園がありました。その動物園の中にはです。
外の世界ではアフリカにいる生きもの達がいました、ですがカルロス達は身体の前の半分はシマウマですが後ろ半分は茶色い馬を見て言いました。
「はじめて見るね」
「そうだよね」
「ええと。名前は何だったかな」
「シマウマに似てるけれど」
「何といったかしら」
「これはクァッガだよ」
カエルマンが五人に教えました。
「もう外の世界にはいないけれどね」
「オズの国にはいてですか」
「それで、ですね」
「ピラミッドの中にもいるんですね」
「それで今ですね」
「私達も見ているんですね」
「そうだよ、あとね」
カエルマンはさらに言いました。
「この動物園には外の世界にいない生きものがまだいるね」
「あれは」
カルロスはレイヨウに似た青い毛の生きものを見ました。
「レイヨウに似てるけれど」
「ううんと、確かブルーバックだったかな」
神宝がその生きものの名前を出しました。
「確か」
「あの生きものももう外の世界にいなかったね」
「それでもオズの国にはいて」
恵梨香もそのブルーバックを見て言います。
「それでなのね」
「私達も見ているのね」
ナターシャもブルーバックを見ています。
「そうなのね」
「あとね」
ボタンはある生きものを見て尋ねました。
「何か小さなキリンみたいな生きものいたけれど」
「あれはオカピよ」
トロットが答えました。
「オズの国では結構いるわよ」
「そうだったんだ」
「ええ、ボタンも見たことある筈よ」
「わかんなーーい」
「わからないっていうけれど」
それでもというのです。
「忘れてたの?」
「そうかな」
「オカピは外の世界にもいるよ」
こう答えたのはカルロスでした。
「あの生きものは」
「そうなんだ」
「物凄く珍しい生きものだけれどね」
それでもというのです、動物園ではあらゆる生きものが放し飼いになっていてそれぞれの場所でくつろいでいます。互いに争うこともありません。
「それでもだよ」
「そうなんだね」
「うん、外の世界にもいるよ」
「ゴリラもいるわね」
ポリクロームはこの生きものを見ています、見ればセロリや林檎、バナナを美味しそうに食べています。
「いつも通り平和そうね」
「そうそう、ゴリラって実は大人しいから」
ハンクが答えました。
「完全な菜食主義でね」
「暴れたり絶対にしないのよね」
「お顔は怖いけれど」
それでもというのです。
「凄く大人しくて優しいんだ」
「そうした生きものだね」
「人をお顔で判断してはいけないですが」
クッキーも言います。
「生きものも同じですね」
「人を顔で判断したらいけないってね」
カルロスも言いました。
「よく言われるし」
「幾らお顔がよくても」
それでもとです、トロットはカルロスに応えました。
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