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ヘタリア大帝国

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TURN36 タイの提案その三

「日本さんが一番年長だし」
「国力も高いしね」
「申し分ないと思うよ」
「韓国さんはどうですか?」
 タイは彼等の話を聞きながら韓国にも問うた。
「日本さんが代表で宜しいでしょうか」
「俺はどうなるんだぜ?一体」
「はい、このまま日本さんと同格です」
 色々とあって、特に陸軍や海軍の正義感の強い面々が強硬に主張してだ。韓国の立場は日本とあまり変わらない位なのだ。
「そうなります」
「じゃあ俺も代表なんだぜ?」
「副代表ということになるでしょうか」
「とにかくそのままならいいんだぜ」
 こうした時代に一番ややこしい国もいいとした。国家達はそれでいいことになった。
 後は人間達だ。彼等はというと。
 帝は伊藤以外の高官達にも問うた。己のその顔を向けて。
「皆はどう思うかな」
「そうですな。私としましては」
 宇垣がだ。最初に答えた、
「我国は内地も外地も一体化させた政治を行っています」
「はい、その通りですね」
「それはかなり穏健な政策であり問題はないと思いますが」
「では諸国家の独立には反対ですか?」
「いえ、賛成です」
 それはいいというのだ。実は宇j垣も正義感は強いのだ。
「元々エイリスの植民地政策は間違っていると思っていました」
「それにですね」
「はい、ガメリカや中帝国がそうしてくるならです」
「前に私達がそれを築けば」
「彼等の大義名分を奪えますので」
「では外相も賛成ですね」
「はい」
 あらためてだ。宇垣は答えた。
「それでよいかと」
「では次は」
「はい、私ですね」
「陸軍長官はどう思いますか?」
「私は賛成です」
 はっきrとだ。山下は言い切った。
「むしろ。陸軍としてはです」
「独立を全面的に支援ですか」
「そうあるべきです」
 宇垣以上に正義感の強い山下らしい言葉だった。
「植民地、エイリスのそれでの圧政は聞いています」
「そしてそこからですね」
「各国の民衆を解放しましょう」
 右手を拳にさえしてだ。山下は主張する。
「是非共。ですから」
「賛成ですね」
「そうです。異論なぞあろう筈がありません」
「では最後に」
 東郷も見てだ。帝は彼にも声をかけた。
「海軍長官の意見を」
「私も賛成です」
 東郷もだった。
「植民地に大義はありません。それにです」
「政治的、戦略的にもですね」
「そうです。環太平洋経済圏は我等にとっても大きな利益をもたらします」
「でjは海軍としても」
「はい、そうです」
 賛成だというのだ。
「タイさんの提案はいいものです」
「私も賛成だ」
 これまで沈黙を守ってきた柴神も言った。
「是非だ。その環太平洋経済圏政策はだ」
「実行に移すべきですね」
「そしてだが。香港殿とマカオ殿はご兄妹共やがては中帝国に帰ってもらうことになり」 
 そしてだった。
「中帝国の占領している諸星域は中帝国に返還しよう」
「そうですね。私としても領土的野心はありませんし」
 日本も柴神の言葉に納得した顔で頷く。
「ガメリカさんの場合もですね。マイクロネシア等は」
「戦後ガメリカに返還するということでいいだろう」
「そして戦後は」
「彼等も環太平洋経済圏に入ることになる」
 ガメリカと中帝国もだというのだ。
 
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