英雄伝説~灰の騎士の成り上がり~
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外伝~北の激闘~
~国境~
「喰らえっ!」
戦闘が始まると猟兵達はジェダル達の目を眩ませるために次々とF(フラッシュ)グレネードをジェダル達へと投擲したが
「それは既にもう見ている。――――――業禍汲斬(ギル=ガベリオ)!!」
ジェダルが放った広範囲の薙ぎ払いによる斬撃波によってグレネードは真っ二つになって無効化され
「今度はこっちが閃光を食らわせてやれ、フィア!」
「了解!煌めけ~――――――破術の閃光!!」
「ぐわっ!?」
「め、目が……っ!?」
ジェダルの指示によってフィアが全ての付与効果を打ち消す閃光を発生させるクラフト――――――破術の閃光を発動させて猟兵達の目を眩ませた。
「リリカ、ユリーシャ!」
「はい!」
「お任せください!」
「「月女神の裁きを今ここに――――――青燐の裁き!!」」
「ががっ!?」
「ぐ……っ!?」
更にリリカと守護天使ユリーシャによる広範囲の聖なる魔力打撃は猟兵達を襲って猟兵達にダメージを与え、それを見たジェダルは猟兵へと突進した。
「左は任せる、フルーレティ!」
「ふふっ、”銃”だっけ?それを持っている連中から先に潰していくんだったよね?でも、そんなの面倒だから纏めて潰せばいい――――――でしょう!?」
「ぁ――――――」
ジェダルの言葉に対して静かな笑みを浮かべたフルーレティは転位魔術で猟兵達の目の前に現れた後鞭を横へと薙ぎ払うように振るった。見た目は華奢ではあっても強靭かつ人外離れした身体能力が振るった岩をも易々と砕くフルーレティの鞭は猟兵達の首を瞬時に刈り取って猟兵達を絶命させ
「薙ぎ払え――――――禍汲斬!!」
「ぐぎゃあああああっ!?」
ジェダルは銃を持つ猟兵達の正面に飛び込んで大剣により薙ぎ払いを放って猟兵達を一瞬で絶命させた!
「くっ……アーツで防御を固めろ!」
「了解!――――――アダマスガード!!」
「A-リフレックス!!」
多くの仲間達が一瞬でやられたことに唇を噛み締めた猟兵達は自分達の防御を固める為にアーツで絶対障壁や反射障壁等を次々と自分達に付与したが――――――
「”それの対処の仕方ももう知っている。”――――――奴等の魔術効果を剥がしてやれ、ユリーシャ!」
「はい!天よ……邪悪なる者達にも慈悲なる導きを――――――汝隣人を愛せよ。」
かつてカレル離宮でリィン達と共にアルベリヒ達を迎撃した際の依頼の報酬としてヴァイスから戦術オーブメントやいくつかのクオーツ、マスタークオーツと共に貰っていたもの――――――各アーツの組み合わせ、効果等を書かれている写しで猟兵達が発動したアーツの名前や効果を予め知っていたジェダルが守護天使ユリーシャに指示をすると、守護天使ユリーシャは敵の強化効果を無効化する光を空より振り注がせる魔術を発動させて猟兵達の障壁を剥がした。
「集え、大地の力よ――――――念動散弾!!」
「エニグマ駆動~――――――ゴールドハイロゥ~!!」
「が……っ!?」
「何故魔法を反射しない……っ!?」
守護天使ユリーシャの魔術が終わるとそれぞれ魔術の詠唱とオーブメントの駆動を終えたリリカとフィアがそれぞれ攻撃魔法を放って猟兵達にダメージを与え、魔法反射効果があるアーツを自分達に付与した猟兵達は守護天使ユリーシャの魔術によって自分達を付与したアーツの効果が無効化された事を知らず、二人の攻撃魔法を受けて困惑していた。
「ふふっ、そろそろお終いにしてあげる……っ!」
「ぐああああああ……っ!?」
「い、息が……っ!?」
「く、苦……じい……っ!」
その時Sクラフトを発動したフルーレティは凄まじい瘴気を猟兵達に放ち、瘴気をその身に浴びた猟兵達を苦しませ
「絶望に落ちなさい――――――サマラ・ミアスマ!!」
「がああああああ………っ!?」
「む、無念…………」
止めに瘴気をさらに強力な濃度にして瘴気を浴びた猟兵達を一人残らず絶命させ、絶命した猟兵達は瘴気による苦しみで表情を歪めた状態で絶命し、更に全身を瘴気に侵された猟兵達の遺体は肉が瞬時に腐敗し始め、最後は骨だけを残した。
「遊びは終わりだ!滅せよ――――――爆殲禍汲斬(リム=レスペリオ)!!」
「ぐぎゃああああああ……っ!?」
「がふっ!?も、申し訳ございませ……ん……大……佐……」
「猟兵王……すまな……い…………」
そしてジェダルは広範囲を薙ぎ払うロヴァリ族の剛力武術であるSクラフトで残りの猟兵達の身体を真っ二つにし、ジェダルのSクラフトを受けた猟兵達はそれぞれ絶命した!
「これで今回の仕事は終わりでいいんだっけ?」
「いや、今回の依頼内容は『国境を封鎖するメンフィル軍が到着するまで国外へと脱出する敗残兵の処理』だから、メンフィル軍がここに到着するまでは――――――!どうやら、そのメンフィル軍が到着したみたいだな。」
戦闘終了後に確認してきたフルーレティの疑問にジェダルは答えた後自分達がいる場所に近づいてくる騎馬隊の軍人達の軍装を見て瞬時にメンフィル軍が到着した事に気づくとリシャール達を同行させたディミトリ達メンフィル軍が到着した。
「っ!こ、この人達はまさか先程の……」
「ノーザンブリアを脱出してレミフェリアに逃げ込もうとした北の猟兵達ですわね。」
「………どうやらメンフィルは私達の件だけでなく、彼らの件に関しての対応にも先に手を打っていたようだね。」
周囲に散乱している猟兵達の遺体を見たルーシーは息を飲んで表情を青ざめさせ、カノーネは重々しい様子を纏って呟き、リシャールは真剣な表情を浮かべてジェダル達を見つめた。するとディミトリ、ドゥドゥー、フェルディナントはそれぞれ馬から降りてジェダル達に近づいてジェダル達と対峙した。
「――――――失礼。貴方が傭兵のジェダル・シュヴァルカ殿だろうか?」
「ああ。お前達がここを封鎖する為のメンフィル軍か?」
フェルディナントの確認に頷いたジェダルはフェルディナント達に訊ねた。
「ええ、ジェダル殿達の件はジェダル殿達の”雇い主”であるセシリア・シルン将軍より予め伺っております。自分達の代わりに国境を越えて国外へと脱出しようとした猟兵達を殲滅した事、感謝いたします。」
「………お前達がここに到着したという事は俺達が請けた今回の”依頼”は完了でいいのか?」
「ああ。依頼完了後ジェダル殿達をクロスベルに送る手配は本日中に完了する予定であるハリアスクの占領後にセシリア将軍よりジェダル殿のENGMAに連絡するとの事なので、申し訳ないが戦闘が終了するまでは自分達で安全な場所を見つけて、そこに待機して頂きたい。」
ディミトリが答えた後に訊ねたジェダルの確認に頷いたドゥドゥーはジェダル達の今後の事に伝えた。
「”戦場”の近辺に安全な場所等普通に考えれば存在しないが……まあいい。行くぞ、リリカ、ユリーシャ、フルーレティ、フィア。」
「「はい。」」
「はいはい。」
「うん。」
そしてジェダル達はその場から去り
「お待たせして申し訳ございません。――――――あそこから先は貴方方もご存知の通りレミフェリアの領土になりますので、自分達が貴方達のノーザンブリアからの脱出に協力できるのはここまでです。本来でしたら公国内の人里がある場所までお送りすべきかもしれませんが、公国政府より入国許可を頂いていない状況でそこまでしてしまうと後々問題となってしまいますので。」
「いえ…………危ない所を助けて頂いたばかりか、ここまで送って頂いた事には心より感謝しています。それと公国内にノーザンブリアの敗残兵達が侵入しない為にわざわざ国境にまで軍を割いて頂いた事、大公閣下に代わり厚く御礼申し上げます。お二人とも、行きましょう。」
「わかりました。」
「了解した。」
自分達の方へと振り向いたディミトリの言葉に謙遜した様子で答えたルーシーはカノーネとリシャールを促して国境を越えてレミフェリアの領土に入って先に進み始め、ルーシー達を見送ったディミトリ達は国境を塞ぐ為に軍人達に指示を出し始めた。
~ノーザン間道~
「団長をやらせない為にもすぐにお前達を制圧させてもらう……!オオオオオオォォォォォォ――――――ッ!!」
クルト達との戦闘を開始したレオニダスは体力と引き換えに爆発的な闘気を引き出す高ランク猟兵の戦闘技術―――ウォークライによって全身に黒い闘気を纏った。
「あの凄まじい黒い闘気は一体…………」
「………煌魔城でも見た事がありますわ。確か爆発的な闘気を引き出す高ランクの猟兵の戦闘技術―――戦場の叫び(ウォークライ)ですわ。」
「あれが……」
「ふふっ、どうやらさすがに今回に関して相手も余裕がないようですわね。」
レオニダスが纏った黒い闘気を見て驚いているユリーシャに説明したメサイアの話を聞いたクルトは表情を引き締めてレオニダスを見つめ、ミュゼはヴァリマール達と戦っているゼクトールに一瞬だけ視線を向けた後真剣な表情を浮かべてレオニダスを見つめた。
「さあ―――行くぞ。吹きとべぇっ!!」
「!結界を展開します!皆さん、私の後ろに!聖なる結界よ―――聖光障壁!!」
レオニダスが放った凄まじい衝撃波を見たユリーシャは仲間達を自分の後ろに下がるように警告した後自分の前に光の結界を展開して襲い掛かる衝撃波を防いだ。
「ここからが本番だ――――――ディザスター――――――アーム!!」
そこにユリーシャ達へと突進したレオニダスがマシンガントレットを結界に叩きつけると同時に凄まじい爆発を炸裂させてユリーシャの結界を破壊した!
「く……っ!?」
ウォークライによって身体能力等も強化されていた事でレオニダスのSクラフトの威力も強化されていた為、レオニダスのSクラフトを結界で真正面から受け止めた事で結界の破壊による衝撃を受けたユリーシャは思わず怯んだ。
「まず一人だ―――!」
怯んでいる事で隙だらけになったユリーシャをレオニダスが追撃しようとしたその時
「蒼き翼よ――――――シュート!!」
「!!」
ミュゼが魔導騎銃から蒼き鳥を放つクラフト――――――オワソーブルーを放ってレオニダスに追撃を中断させて回避行動をとらせた。
「ハァァァァァァ…………そこだっ!!」
「ぬるいっ!」
ミュゼの支援攻撃が終わるとクルトがクラフト――――――双剋刃による光の闇の斬撃波をレオニダスに放ったがレオニダスは自身の得物を振るって襲い掛かる斬撃波を吹き飛ばした。
「刃よ、煌めけ――――――昇閃!!」
「ぬ……っ!?」
そこに内に秘められし聖と魔の力を解放した姿となったメサイア――――――金が混じった銀髪と赤と青のオッドアイ姿になったメサイアが人外じみたスピードでレオニダスに詰め寄って聖なる力を込めた魔法剣を放ち、メサイアの奇襲に気づいてマシンガントレットで攻撃を防いだレオニダスだったが斬撃の際に発生した光の炸裂までは防げず少なからずダメージを受けた。
「ほう……!まさか、お前まで灰色の騎士のような真似ができるとはな……!」
「私のこの”力”はリィン様がかつて悩んでいた”力”とは全くの別物ではありますけどね。」
メサイアの魔法剣をマシンガントレットで受け止めた事でメサイアと鍔迫り合いをして普段の姿とは違った姿となったメサイアを見て興味ありげな表情をしたレオニダスに対してメサイアは静かな表情で答えた。
「面白い……!その”力”で俺の戦場の叫び(ウォークライ)にどこまで食い下がれるのか試してみるがいい……!――――――フンッ!」
「!闇の雷よ―――ヴォア・ラクテ!!」
メサイアの話を聞いて不敵な笑みを浮かべたレオニダスはマシンガントレットを引いて鍔迫り合いを止めた後回転攻撃のクラフト――――――マキシマムスピンで攻撃し、レオニダスの攻撃に対してメサイアは背後に跳躍して回避した後片手に収束した暗黒の雷のエネルギーをレオニダス目掛けて解き放った。
「おぉぉぉぉぉっ!!」
襲い掛かる暗黒の雷を見たレオニダスは得物を地面に叩きつけて周囲に凄まじい衝撃波を発生させるクラフト――――――デストラクトバスターによる衝撃波で襲い掛かる暗黒の雷を相殺した。
「天よ……邪悪なる者達にも慈悲なる導きを――――――汝隣人を愛せよ。」
「ぬ……っ!?」
メサイアの魔術を相殺した後に発動したユリーシャの魔術をその身に受けた事で身体から何かの力が抜けていく事に気づいたレオニダスが驚いたその時
「お熱いのはいかが?――――――ファイアッ!!」
「その程度……!フンッ!」
ミュゼが魔導騎銃から複数の炎の剣を解き放ち、それを見たレオニダスは戦場の叫び(ウォークライ)による強化効果を自身に付与している為ミュゼが放ったクラフトをマシンガントレットを振るって強引に突破してミュゼに襲い掛かろうとしたが
「が……っ!?」
敵の強化効果を打ち消すユリーシャの魔術を受けていた事で戦場の叫び(ウォークライ)による強化効果も無効化されていた為、突破する事はできず、マシンガントレットに襲い掛かる炎の剣が命中した瞬間炎の剣を吹き飛ばすことはできなかった為、炎の剣によるダメージを受けて怯んだ。
「これに耐えられるか?ハァァァァァァ…………ッ!止めだっ!!」
「ぐう……っ!?」
その隙にレオニダスに一気に詰め寄ったクルトがフォルデとの手合わせによってフォルデのヴァンダール流槍術の一つである”スラストレイン”を参考にして編み出した新技――――――連続突きで敵を捉え、猛烈な衝撃波で止めを刺すクラフト――――――デッドリーラッシュをレオニダスに叩き込んでレオニダスを怯ませた。
「崩した!」
「続きますわ!」
レオニダスの態勢が崩れるとクルトとリンクを結んでいるミュゼが追撃をし
「集え、聖なる光よ――――――純聖光!!」
「炸裂せよ、星の輝き――――――スタークロス!!」
「があ……っ!?」
ミュゼの追撃が終わるとそれぞれ魔術の詠唱を終えたメサイアとユリーシャが魔術を発動させてレオニダスに更なるダメージを与えた。
「っ……!オォォォォォォォ――――――ッ!!」
ダメージから立ち直ったレオニダスは再びウォークライで全身に黒いを闘気を纏ったが―――
「天よ……邪悪なる者達にも慈悲なる導きを――――――汝隣人を愛せよ。」
「くっ……!?やはり先程力が抜けたのはそちらの天使の仕業か……!戦場の叫び(ウォークライ)の効果を打ち消すとは厄介な術を……!」
再びユリーシャが発動した強化効果を無効化する魔術を受けた事でウォークライによる強化効果をは打ち消されて体力だけを無駄に消費することになり、自身にとっての”切り札”を封じる手段を持つユリーシャをレオニダスは睨んだ。
「クスクス、そろそろフィナーレにさせて頂きますわ。エニグマ駆動――――――ダークマター!!」
「エニグマ駆動――――――ダークマター!!」
「ぐ……っ!?」
そこにミュゼとメサイアがそれぞれ同じアーツを発動させてレオニダスを攻撃し、二重の吸引効果を持つ攻撃アーツに対抗する術を持たないレオニダスは動きを封じ込められた。
「コォォォォォ……ハアッ!!」
その時クルトは自らの限界を超えた力を引き出す代わりに負担を伴うクラフト――――――ソードダンスで自分自身を強化し
「覚悟はいいか?おぉぉぉぉぉ……ッ!砕け散れっ!!」
「ぐう……っ!?」
双剣に風雷を纏わせ、乱れ舞うように斬りつける自身が持つクラフトの中で最も威力があるクラフト――――――業刃乱舞をレオニダスに叩き込んでレオニダスに大ダメージを与えた。
「邪を討つ光よ――――――」
クルトのクラフトが終わるとSクラフトを発動したユリーシャが聖杖を空へと掲げるとレオニダスの足元に光の五芒星が現れ、更にユリーシャの片手に光の弓が現れた後聖剣へと姿を変えた聖杖を矢のように弓に番えたユリーシャが聖剣を解き放った。
「ロスト―――――アルビオン!!」
「ぐああああああっ!?やるな……っ!」
聖剣がレオニダスに命中すると聖剣が光の大爆発を起こすと共にレオニダスの足元の光の五芒星も光の大爆発を起こしてレオニダスに更なるダメージを与え、クルト達との戦闘によるダメージ、そしてウォークライによる疲労によって限界がきてしまったレオニダスは戦闘不能になり、地面に膝をついた!
「セイッ!」
「おっと!お返しだぜっ!」
ヴァリマールが先制攻撃を仕掛けるとゼクトールは機体を側面に向けて回避した後ヴァリマールに反撃をしようとしたが
「させません!」
「っと!」
ヴァイスリッターが側面から奇襲を仕掛け、奇襲に気づいたゼクトールは咄嗟に防御してヴァイスリッターの攻撃を防いだ。
「崩れなさい!」
「ガッ……っ!?」
そこにエル・プラドーが金の騎神独自の機能である空間転位でゼクトールの背後に現れた後クラフト――――――ブレイクニードルを叩き込んでゼクトールにダメージを与えると共に怯ませ
「崩しました――――――行きますっ!」
「「閃光斬!!」」
「ぐ……っ!?――――――そらあっ!」
「う……っ!?」
「「キャッ……!?」」
ゼクトールが怯むとエル・プラドーは追撃し、エル・プラドーに続くようにヴァリマールとヴァイスリッターもそれぞれ連続斬撃をゼクトールに叩き込んでゼクトールのダメージを蓄積し、ダメージに耐えきったゼクトールはその場で武器を薙ぎ払い、薙ぎ払いを受けたヴァリマール達はダメージを受けるとともに後退させられてゼクトールとの距離を取らされた。
「ったく、さすが兄妹仲睦まじいだけあって連携もハーメルでやりあった蒼を含めたⅦ組の連中とは段違いだぜ……行くぜっ!トール――――――ハンマー!!」
ヴァリマール達との距離を取ったゼクトールの中にいるルトガーはリィン達の連携力に苦笑した後ゼクトールを操作て一瞬の動作でヴァリマール達に斬撃を叩き込んでヴァリマール達の背後に回った後剣から雷のエネルギーを放ったが
「貫きなさい――――――レイ=ルーン!!」
「何……!?うおっ!?」
ベルフェゴールが片手から極太の純粋属性の魔力エネルギーを放ってゼクトールが放った雷のエネルギーを飲み込むと共にゼクトールにダメージを与えた。
「EXアーツ――――――シャドウライズ発動!!」
「援護しますわ!――――――アクアマター!!」
「えいっ!――――――ロードフレア!!」
そこにそれぞれとリンクを結んでいるアルティナ、セレーネ、アルフィンがヴァリマール達を介した攻撃アーツを発動してゼクトールを集中攻撃し
「すごい――――――ねこパンチ!!」
「がっ……!?」
三人のEXアーツが終わるとベルフェゴールが転位魔術でゼクトールのヘッドの真正面に現れて真正面から強烈な溜め技を叩き込んでゼクトールを怯ませた。
「行きなさい!」
ベルフェゴールが作った隙を利用して更なる追撃を行う為にヴァイスリッターは機体からグレネード弾をいくつも放ち、グレネード弾はゼクトールに襲い掛かった。
「オォォォォ……ッ!」
すぐに立ち直ったゼクトールは襲い掛かるグレネードを武器を振るって次々と空中で爆発させて自身への攻撃を無効化した。しかしそこにヴァリマールとエル・プラドーが左右から同時に襲い掛かり
「下がれっ!」
「光よ――――――ラウンドエッジ!!」
「っとぉ……ッ!?」
左右からの逃げ場のない攻撃に対してゼクトールは上空に跳躍する事で回避した。
「ふふっ、吹き飛びなさい!」
「な――――――ガッ!?」
しかしそこに転位魔術でゼクトールの頭上に現れたベルフェゴールがクラフト――――――烈風脚でゼクトールを地面に叩き落としてダメージを与えた。
「「「神気発動!!」」」
その時アルティナ達はそれぞれがリンクを結んでいる機体のダメージを回復させると共に闘気エネルギーを溜めこませ
「霊子エネルギー収束――――――」
ヴァイスリッターは変形して両肩部分に膨大なエネルギーを溜め込むと共にゼクトールへと向けた。
「何をするつもりか知らねぇが隙だらけだぜ!まずは一体だ!トール――――――」
ヴァイスリッターの行動を見たゼクトールはヴァイスリッターのエネルギーが溜め終わる前にヴァイスリッターに攻撃する為に足を大きく踏み込んだその時
「機体のダメージが操縦者に反映するんだったら、”ここ”はどうかしら?すごい――――――ねこアッパー!!」
「~~~~~~~―――――ッ!?」
「放て――――グラヴィティブラスト!!」
ベルフェゴールは転移魔術でゼクトールの足元に現れた瞬間膨大な闘気を纏ってゼクトールの股間の部分に強烈なアッパーを叩きつけると、股間に強烈な攻撃をされた事による強烈な痛みが反映されたルトガーは声にもならない悲鳴を上げ、ゼクトールはその場で蹲り、その間にエネルギーを溜め終えたヴァイスリッターは膨大な霊子エネルギーをゼクトールに放ち、それを見たベルフェゴールが転位魔術でその場から退避するとヴァイスリッターが放った凄まじいエネルギーがゼクトールを襲い掛かった!
「があああああああ…………っ!?」
ヴァイスリッターが放った凄まじいエネルギーを真正面からまともに受けてしまったゼクトールは大ダメージを受け
「チャンスだ!行くぞ、エリス!!」
「はい、兄様!!」
ゼクトールの様子を見て最大の好機と判断したヴァリマールとエル・プラドーは互いの腕を握りしめた後呼吸を合わせて同時に突撃した。すると二体の機体は鳳凰の姿をした闘気を纏ってゼクトールへと一点突破を仕掛けた!
「チィ……ッ!間に合ってくれよ……ッ!」
「「比翼―――鳳凰撃!!」」
協力技で止めを刺そうとしてきた二体の攻撃を見たルトガーは今までの戦闘によって負った全身を蝕む強烈な痛みを無視して必死に機体を動かした。するとゼクトールは二体の協力技を正面から受けて核の中にいるルトガーごと”止め”を刺す事はできなかった。しかし―――
「ぐああああああああ…………っ!?――――――!!左腕が持っていかれちまったか……!」
二体の協力技を完全には回避できず、ゼクトールの左腕は二体の協力技によって木端微塵に破壊されていた――――――!
後書き
今回の話で判明しましたがリィンの使い魔たちの中でユリーシャの独特の強みは敵のバフ技を無効化できること(要するにドラクエでいう凍てつく波動役)です(地味すぎる……)地味だけど、閃シリーズのボスはバフ技をよく使うし、3以降に至っては”高揚”がありますから実際に敵のバフ技を無効化するクラフトかアーツがあったら、ボス戦で活躍したでしょうねぇ(というか何故閃4まで出したにも関わらずそういった類のアーツやクラフトを出さなかったと突っ込みたいですが)そしてルトガーがクロウに続くベルフェゴールによる急所攻撃の犠牲者になりました(爆笑)なお、ノーザンブリア篇は次回で終わります。
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