| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

勿忘草-ワスレナグサ-

作者:樫吾春樹
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 目次
 

大きな罪
  情報社会

 情報社会とは不思議なもので、他人による噂で情報が伝達されていく。だが人はその情報が、誤っているのか正しいのか知らないことが多い。だからときに、人は情報に騙される。それも幾度となく。
 山口宏(ヤマグチコウ)。地方の公立高校に通う、ごく普通の高校生だ。彼も、この情報社会に生きる一人だ。彼の周りでは最近、ある噂が流れている。
「万屋 春」
 ネット上で噂されているサイトだ。このサイトは、名前の通りなんでもやってくれる所だ。だが、そのサイトの管理人は謎が多く、真実を知る者は少ない。年齢不詳。性別も不明。そんな管理人が運営するサイトには、多くの依頼が届くのだ。今、この瞬間にも誰かがこの不思議なサイトに依頼しているのだろう。
「おはよう、宏。」
「おはよう。」
 彼は一人の女子に会った。その少女は彼に挨拶して、そのまま学校の中に消えて行った。彼も後に続いて、人の波に呑まれていった。そして今日も彼は、この情報社会に身を任せるのだった。 
< 前ページ 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧