レーヴァティン

「しかも死を恐れん」
「とんでもない連中だな」
「そんな連中やからな」　
　それでというのだ。
「強いで」
「そうなんだな」
「流石に都市国家やから数は少ないけどな」
「それでも強いか」
「そやからな」
「戦をするにはか」
「用心せなあかんで」
「何ならだ」
　正がここで言うことはというと。
「俺達が神器を使ってだ」
「そうしてだな」
「戦うべきか」
「戦の時は切り札として温存してるけれどな」
「それでもだ」
「その切り札を使うべきか」
「聞いた強さだとな」
　スパルタ、彼等がというのだ。
「兵の数が少なくとも強い軍は強い」
「日本だと薩摩か」
「島津家だな」
「島津家の兵は強かったので評判だしな」
　歴史に残る程だとだ、久志はその島津家の兵達について述べた。
「西南戦争でもそうだったしな」
「あの戦争でも確かに強かったな」
「ああ、もうそれこそな」
　その時の彼等はというのだ。
「銃弾と銃弾がぶつかっていたんだよな」
「敗れはしたが恐ろしい強さだった」
「そうだったよな」
「そしてこの浮島のスパルタもだ」
　その彼等もというのだ。
「噂通りの強さならな」
「戦っても損害が出るな」
「死ぬ者も多く出るかも知れない」
「死んだ兵は復活させられてもな」
　久志はぼやく様に言った。
「この世界のいいことの一つにしても」
「術でな、しかしな」
「復活させる術はかなり高度な術だからな」
「使う者も限られている」
「だから全員復活させるには時間がかかる」
　正はこのことを指摘した。
「面倒なことはな」
「事実だからな」
「だからだ」
　それでというのだ。
「戦死者は出さないに限る」
「この世界でもな」
「しかも死んだ時寿命ならな」
「運命で定めれられたな」
「それで終わりだ」
「復活の術も効かないからな」
「やはりリスクはある」　
　死んでも蘇ることが出来る世界でもだ、やはり死にはリスクが付きまとうものだというのだ。
「どうしてもな」
「だからな」
「死なないに越したことはない」
「戦死者は出さないことだな」
「出来るだけな」
「本当にそうだよな」
「それでだ」
　正は久志にさらに話した。
「スパルタとの戦いではな」
「俺達の神器を使うこともな」
「考えることだ」
「そうなんだな」
「俺達の神具は全て言うならだ」
　正はさらに話した。
「戦略兵器だ」
「威力が桁違いだからな」
「まさに一軍、街の一つをな」
「吹き飛ばす位だな」
「核兵器の様なものだ、だが」
「核兵器クラスだとな」
　そこまでの威力があるとなると、とだ。久志はその目を鋭いものにさせてそのうえで正に対して述べた。