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『組長と零』

作者:零那
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『報い』



再会は懐かしさより哀しさが上回った。2人らしい再会の仕方って...笑えんね。

事件の後、やっぱり気まずい感情は拭い去れん。
誠は組長の為に命張って仕えてる。
零は組長の為に何か出来たことは無い。

今回も、あの事件で一部の組の人間が動いた。だからそれで組長に話がまわって、零が関わってると知り誠が此処に来た。

そのせいで今あんなに誠が苦しんでる。

今は誠の精神面を支えてあげて欲しいとお願いした。自分を責めて傷付いてるのは、きっと私よりも誠だろうから...。

だからお願い、今は脱け殻の様な可哀想な誠の元に...。

そして、目の前の、この人と最期のお別れをさせて...。

1週間足らずの監禁。その半分は記憶が無かったけど、この人と話したことや想いに偽りは無かった。

新しい日常が始まるかもしれないと期待もあったくらいだ。

ここで泣くのは間違ってる。死ぬのも違う。じゃあどうしろというのか。元に戻るのか...?地獄の現実に?

それも報いなのだろうか。すべてはそうなるように仕組まれてるのだろうか。ならもう諦める他に道はないのか。逃げ場は...。

(※『小さな街の、大きな闇。』『塗り潰した七日間』参照)


 
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