開闢せし世界の運命
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2話
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立香サイド
今でも、俺たちカルデアは混乱状態。いったい、なにが起きてるのか皆目見当がつかない。
突如、現れた黒い猟兵。凍らされたカルデアスタッフ。ダ・ヴィンチちゃんの死――かと思いきや、ちびっ子のダ・ヴィンチちゃんのこと。シャドウ・ボーダーのこととか聞きたいことだらけ。
またしても、理解が追いついていないことが畳みかけるように起きてる。
シャドウ・ボーダーで移動してる最中、スタッフの一人が外の景色を見て、驚きをあげてる。俺もスタッフに続いて、外の景色を見る。
「アレは――隕石?」
それは光り輝く八つのなにかがまっすぐに地上に向かって落ちてる。世界最高の私立探偵がてんやわんやとなってるスタッフからの質問の応酬を淡々と応えてる。
突如として、通信が繋がる。どうやら、カルデア基地からの通信だった。
『・・・・・・通達する。我々は、全人類に通達する。この惑星は此より、古く新しい世界に生まれ変わる。人類の文明は正しくはなかった。我々の成長は正解ではなかった。よって、私は決断した。此までの人類史――汎人類史に叛逆すると』
一度、言葉を切り、再び、話し始める。
『今一度、世界に人ならざる神秘を満たす。神々の時代を、この惑星に取り戻す。そのために遠いソラから神は降臨した。八つの種子を以て、新たな指導者を選抜した。指導者たちはこの惑星を作り替える。もっとも優れた『異聞の指導者』が世界を更新する。その競争に汎人類史の生命は参加できず、また、観戦の席もない。空想の根は落ちた。創造の木は地に満ちた』
そこで、また、話を締めて、続きを話し始める。
『これより、旧人類が行っていた全事業は凍結される。君たちの罪科は、この処遇をもって清算するものとする。私の名はヴォーダイム。キリシュタリア・ヴォーダイム。八人のクリプターを代表して、君たちカルデアの生き残りに――いや。今や旧人類、最後の数名になった君たちに通達する――この惑星の歴史は、我々が引き継ごう』
とそれを最後に通信を切られてしまった。
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マシュサイド
突如として、起きた事件に頭が追いつきませんが、先ほどの通信から聞こえた声は間違いありません! キリシュタリアさんです! どうして、彼がこんなことを・・・・・・!?
零士さん。貴方も向こう側にいるのですか!? それを考えただけで頭が追いつきません!!
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三人称サイド
その後、カルデアが乗ってるシャドウ・ボーダーは虚数潜行をして、この場から逃げおおせることが出来たのだった。
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零士サイド
フゥ~、ひとまず、一仕事を終えたな。あとは自分の異聞帯の仕事があるからな。さてと、ここから先、楽しくなってきたな。
俺はフッと笑みを零してしまったのだった。
俺たち秘匿者は自分らの異聞帯の安定、空想樹の成長があるからな。まあ、全員が何処になるのかは定かではないがな。
俺は『異星の神』お墨付きの日本の異聞帯になったから。まあ良いけどな。
とにかく、俺の異聞帯はキリシュタリアの異聞帯とためを張れるだろうと考えてるけど、今のところはキリシュタリアを王にさせることだけを考えればいいだろう。
問題は異聞帯になった世界だ。なんだ、この世界は雲の上にある世界といえば、高天原だけしかない。
素直に俺の話を聞く真の王たち。俺のことを気に入ってくれたことに感謝してるけども、随分と個性豊かな神様たちだこと。立派に根を張って、種子まで排出させてる『空想樹』。地上には魔獣、神獣が跋扈してるし、信仰として贄を捧げるだけの大量の家畜。
さてと、面白くなってきたな。俺のサーヴァントも三騎を召喚させている。
剣士:海原の神・・・須佐之男命
魔術師:月の神・・・月読命
魔術師:太陽の神・・・天照大御神
須佐之男命、天照大御神、月読命は伊弉諾が生み出した三貴神である。
2018年まで伊弉諾を王として君臨させた世界だけはある。魂の格が違う。だけども、真の王たちは天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神の造化三神であり、彼らが決めたことを伊弉諾が決めたかのように世界は安定されている。
俺の異聞帯はある意味。キリシュタリアとは対として、領域拡大されてる。日本を中心に太平洋へと領域を拡大させてるからだ。比較的に視れば、カルデアにはこの異聞帯を、空想樹を切除できる保障がない。なにせ、お前らは俺にとって、盤上の駒に等しいからだ。時には自分をもコマとして扱わないと勝てない戦もあるからな。
天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神、宇摩志阿斯訶備比古遅神、天之常立神だけは『異星の神』の存在に気がついており、対等として視ており、キリシュタリアの異聞帯とは違う意味で超えられない異聞帯でもある。
だけど、ここ最近は仕事三昧でちゃんとした睡眠がとれていない。まあ、天之御中主神から、天地開闢時に、生み出した九つの最高位の神獣の力を頂かれた。此で、魔力の方にはなんら問題がないな。
それよりも、この三ヶ月、なんで、俺の所に通信が多いんだ!? カドックは俺の智慧が欲しいのか雑談が多いし。オフェリアは俺の声が聞きたいために、ほぼほぼ毎日、通信してくる。ヒナコは惚気話をしてくるしで、てんやわんや。お前ら!? 少しは俺を休ませろ!!
久しぶりに休みが取れたので、居眠りを取って、羽を伸ばしていたら、御使いの者がやって来て、
「零士様、石凝姥命様がお呼びです」
「分かった、すぐに行こう」
俺はすぐに石凝姥命のもとにやって来て、呼ばれた理由を聞いてみたら、
「貴方と同じ魔力反応する奴が汎人類史側にもいたからね。一応、伝えたかったの」
「俺に似た魔力反応・・・・・・」
なるほど。愚弟か・・・。
「優雅の奴か・・・何処から感じとれた」
「ええっと、鏡に寄れば、北海あたりから感じとれたよ」
「石凝姥命。優雅の魔力反応から居場所を特定できるか。それと位置も」
「できるよ。ちょっと待ってね」
石凝姥命は宝具の八咫鏡で愚弟の位置を確認してもらったら
「『彷徨海』という場所ね。レトロっぽいていうか、古くさい基地をしてるわね」
「『彷徨海バルトアンデルス』か。確かに彼処は神代の回帰がされてる場所であるからな・・・・・・他の場所も映せるか」
「ちょっと待ってね」
石凝姥命は八咫鏡を操作してると他に、ある女性が映された。
「彼女はシオン・エルトナム・ソカリス・・・・・・アトラス院の次期アトラシアか・・・引き続き監視を頼む」
「わかったわ」
俺は石凝姥命に『彷徨海』の監視を任せたのだった。
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後書き
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