オズのハンク
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第三幕その二
「物凄く大きいわね」
「私達はこれからあの中に入ってね」
「そうしてよね」
「冒険を楽しむのよ」
そうするというのです。
「今回は」
「そうなのね。ピラミッドの中は迷路だっていうけれど」
「どういった迷路か楽しみね」
「凄くね」
ポリクロームの声は期待しているもののままです。
「ではこのまま」
「行くわよ」
「そうさせてもらうわ」
「ピラミッドの中には不思議な力もあると聞いてるけれど」
クッキーはこうしたことを言いました。
「本当かしら」
「ピラミッドパワーだね」
カエルマンがクッキーに応えます。
「あの力だね」
「本当のことでしょうか」
「オズの世界では本当だよ」
「オズの国がお伽の国だからですね」
「ものが長持ちしたり中にいると」
ピラミッドのそこにというのです。
「いつもの様に元気になって色々な力もね」
「備わるんですね」
「そうみたいだよ、だからね」
「ピラミッドの中にいたら」
「ピラミッドパワーのお陰でね」
まさにその力によってというのです。
「色々いいみたいだよ」
「そうですか、じゃあ」
「早くピラミッドの中に入って」
「そしてね」
「楽しむべきですね」
「ピラミッドパワーを受けることからもね」
「あの力は外の世界ですと」
ジョージが言ってきました。
「ないって人もいます」
「それは気のせいとか言って」
恵梨香も言います。
「否定する人がいますね」
「そうした力って他にもありますけれど」
神宝はピラミッドパワー以外の力にも言及します。
「超能力とか魔法もそうですね」
「何でも科学って人もいます」
ナターシャはそうした人のお話をしました。
「それで何でも説明出来るとか」
「実際どうかわからないですけれど」
外の世界ではとです、カルロスも言いました。
「オズの国では違いますね」
「オズの国にいるとわかるよね」
「はい」
カルロスはカエルマンの言葉に頷きました。
「そうしたことは」
「オズの国ではちゃんとね」
「魔法があって」
「色々な力もあるね」
「そうですよね」
「超能力だってね」
今お話に出たその力もというのです。
「色々な神秘的な力がね」
「ちゃんとありますね」
「そうだよ、お伽の国だから」
「科学だけじゃないですね」
「そうだよ、というかこの世に万能のものなぞ神様の力だけなのに」
こうも言うカエルマンでした。
「科学も神様の力の一部でしかないのにね」
「科学が万能かはだね」
ハンクがカエルマンに言いました。
「そうはだね」
「そう、言えない筈だよ」
「外の世界でもだね」
「私はそう思うよ」
カエルマンはハンクに真剣な声でお話しました。
「科学はね」
「万能じゃないね」
「そう、そしてね」
「オズの国だとね」
「科学も魔法も。超能力も」
「ピラミッドパワーも」
「全部ね」
あらゆる力がというのです。
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