恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第七十八話 呂布、晴れないのことその三
「その姿で」
「心はデリケートなのよ」
「繊細なのよ」
「精神的にも恐ろしいまでに強いと思うがのう」
誰が見てもだ。そうとしか思えないことだった。
「しかしじゃ。何はともあれじゃ」
「ああ、来てくれるんだな」
「そうさせてもらおう」
彼女はまた華陀に対して頷いてみせた。
「是非共な」
「悪いな。それじゃあな」
「うむ、行くとしよう」
「じゃああたし達もね」
「行くわよ」
また言う妖怪達だった。
「どんな場所もひとっ飛びよ」
「簡単に行けちゃうから」
「ううむ、私もだ」
「俺もだが」
一緒にいるカインとグラントはそんな彼等、絶対に彼女達ではないを見てまた言うのであった。
「空は飛べない」
「絶対にだ」
「だから。コツなのよ」
「コツさえわかれば簡単にできるわよ」
「だからそれは人間のできることなのか?」
「絶対に違うと思うのだが」
二人が言うのは人間の常識での話だった。
「それをできるとなると」
「やはり人間ではないのだが」
「そもそも監視者というが」
「どうしてそれになったのだろうか」
「まあそれはね」
「言うと長くなるわよね」
こう言う怪物達だった。
「実際問題あたし達ってね」
「戦国時代から生きてるし」
「中国の戦国時代か」
カインがそれを言う。
「となると何百年も前だが」
「そうよ、夏王朝の時もね」
「よく知ってるわよ」
「伏儀さんもね」
「懐かしい思い出よね」
「だから幾つなのだ」
カインはそれが気になり言う。
「貴殿等は」
「そんなに気にすることじゃない」
しかしだ。ここでも華陀はこんな調子だった。
彼は微笑んでだ。こうカイン達に話すのだった。
「俺にしても百二十歳だからな」
「待て、百二十だと!?」
女はだ。それを聞いてだ。眉を顰めさせて言うのだった。
「とてもそうは見えんぞ」
「見えないか?」
「うむ、全く見えぬ」
こう言うのだった。
「その外見で百二十というのか」
「そうだ。俺は自分の医術を自分にも行っているからな」
「それでというのか」
「そうだ。常に身体、特に朝起きた時にな」
その時にだというのだ。
「身体を動かす様にしている。独自の運動法をな」
「それでその若さか」
「後は食べるものに気をつけている」
「身体によいものばかり食しておるのか」
「あと丹薬は飲まない」
それもだというのだ。
「あれは危ないからな」
「むっ、あれは危ないというのか」
「そうだ。絶対に止めておくことだ」
丹薬についてはだ。絶対に駄目だというのだ。
「さもないと命を落とすことになりかねない」
「そこまで危ういというのか」
「ああ、あれはね」
「そうよね」
そんなものを飲んでも全く平気な面々がここで言う。
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