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女装男子×男装女子

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第六章

「最初は普通だったけれど」
「言いたいことわかるよ」
 勇気も理解して返した。
「千夏ちゃんが男装して」
「勇気君が女装してね」
「それでだよね」
「してみたいけれど」
「やっぱりそう言うね」
「それが好きだし何かね」
 千夏は勇気に応えつつこうも言った。
「ゾクゾクしない?」
「お互いに服を違う性別のものにしてするって思うと」
「そう思わないかしら」
「物凄い倒錯だね」
「その倒錯がいいから」
「それも趣味ってことだね」
「そう、だから」
 それでというのだ。
「どうしてもね」
「それで女装する子は僕だけだね」
「こうしたことをしてくれる相手もね」
「僕を好きなことは事実なんだ」
「このことは絶対だから」 
 それでというのだった。
「お願いするわね」
「じゃあね」
「ええ、次はね」
 千夏は言いながら早速男装の服に着替えはじめた、そして勇気も女装してだった。
 またしてみたが勇気は終わってから千夏に言った。
「何か凄くね」
「よかったわよね」
「千夏ちゃんは女の子でも」
「男の子の服装でね」
「僕は男の子だけど」
「女装してすしてね」
「凄く不思議な気持ちで」
 倒錯、勇気は今その言葉を味わっていた。それを実感もしていた。
「たまらないよ」
「じゃあまたする?」
「そうしよう」
 勇気は千夏の身体に自分から抱き付いた、そうしてだった。
 二人はまたはじめた、勇気も何時の間にか女装したうえで千夏と遊ぶことが止められなくなっていた。そして気付けば。
 勇気からだ、こう千夏に言うようになった。
「今日もお互い女装男装してね」
「それでよね」
「楽しもうね」
「それじゃあね」
 二人で笑いながら話した、そうして二人でデートをしてまたそうした店に入って服を物色した。それから千夏の部屋に入ってそこで物色した服の中でいいものがあったので今度のアルバイトのお金で買おうと話をしてからだった。
 勇気は女子高生のセーラー服を着て千夏は日露戦争の時の陸軍士官の服になった。その後で共にベッドに入って楽しんだ。もうそれは完全に二人の楽しみになっていた。


女装男子×男装女子   完


                    2019・8・13 
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