ヘタリア大帝国
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TURN24 バトルオブエイリスその五
「植民地の連中も前面から来るドクツ軍にあたらせてくれ」
「私も前線に出るわね」
エルザも出て来た。イギリスの旗艦のモニターに。
「セーラちゃんだけに危ない目は遭わせないわ」
「悪いな、引退したってのにな」
「何言ってるのよ。王族は生涯現役よ」
セーラとは違い明るく砕けた感じでだ。エルザはイギリスに話す。
「だからいざという時はね」
「今みたいな時はか」
「そう、戦うのよ」
それがエイリス王室の義務だというのだ。
「だから当然のことよ」
「そうか。そうだよな」
イギリスはエルザの言葉にだ。考える顔から納得する顔になって答えた。
「じゃあ頼むな」
「祖国さんはセーラちゃんのところに行ってくれるのね」
「あのままだとやばいからな。放っておけるかよ」
イギリスは強い顔になってエルザに答える。
「じゃあ行って来るな」
「私もマリーさんのところに向かいます」
イギリス妹もエルザに述べてだ。そうしてだった。
彼等はそれぞれの場所に赴いた。イギリスが己が率いる艦隊と共にセーラの場所に来るとだ。その艦隊は今にも壊滅しそうになっていた。
ビクトリアの損傷も酷い。イギリスはすぐにそのビクトリアに通信を入れた。
「女王さん、大丈夫か!?」
「祖国さんですか?」
そのセーラがモニターに出て来た。しかしだった。
モニターの画質は悪くしかもセーラ自身があちこちに傷を負っていた。包帯に血が滲み天敵さえ打っている。イギリスはその彼女の姿を見て思わずこう言った。
「そこまでして何になるんだよ!」
「エイリスの為です」
セーラは負傷していても目が死んでいなかった。懸命な顔で答えたのだった。
「その為にも。私は」
「それはいいけれどな」
「よいのですよね」
「頼れ!皆いるんだぞ!」
イギリスもだ。必死の顔だった。
「女王さんには俺だっている!妹だっている!」
「貴方達が」
「お袋さんや妹さんもいるだろ!騎士提督の連中だってな!」
その彼等がいるからだというのだ。
「頼れ!何でも一人で背負い込むな!」
「ですが私は女王で」
「女王さんでもだよ!俺達がいるんだ!」
こう言いながらだ。イギリスは自分の艦隊をセーラの艦隊の前に置いた。そしてだ。
果敢に攻撃を加えドクツ軍に対する。セーラの楯になったのだ。
「いいな!そこまでなるんじゃねえ!」
「祖国さん・・・・・・」
「で、どうするんだよこれから」
イギリスはその必死になっている顔でセーラに問うた。
「敵はまだまだ攻撃を仕掛けてきてるぜ」
「敵は突撃に移ろうとしています」
セーラは負傷しながらも戦場全体を見ていた。見ればだ。
ドクツ軍は今まさに突撃しようとしてきていた。前方に艦隊が集結してきていた。
「ですからここは各艦隊ごとに方陣を組み」
「互いに連携しながらだな」
「守ります。側面か後方から敵の機動部隊が来るでしょうが」
その彼等への対抗の為でもあるというのだ。
「ここは方陣を組み互いに連携して」
「ああ、凌ぐか」
「数では尚も話が軍の方が優勢です」
その数が頼りだった。今のエイリス軍にとっては。
「ですから。守り抜きましょう」
「わかった。それじゃあな」
こうしてだ。エイリス軍は素早く陣を組み替えた。艦隊ごとの方陣になりだ。
連携し合いながらドクツ軍に向かう。そのドクツ軍がだ、
レーティアの指示の下突撃を仕掛けてきた。そしてだった。
方陣の一つ一つに襲い掛かる。だがそのエイリス軍は。
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