オズのキャプテン船長
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第十二幕その五
「アンモナイトもですか」
「オズの国のお空にはいるんだよ」
「それも凄いことですね」
「オズの国だからね」
全てはここにありました。
「外の世界では絶対にないことがね」
「普通にあって」
「こうしてだよ」
「アンモナイトもお空を飛んでますね」
「そうなんだ」
今観ている様にというのです。
「ああしてね」
「アンモナイトもいるっていうと」
「それじゃあね」
「恐竜もだよね」
「同じ時代の生きものだし」
ナターシャ達四人も言います。
「いるよね」
「お空にも」
「海の生きものがいてね」
「古い生きものもとなると」
「いるよ、あそこに」
船長は四人に応えるかの様に前を指差すとでした。
底に確かにです、一匹の首長竜がいました。
「あれはプレシオサウルスだね」
「一番有名な首長竜ですね」
「あの恐竜もいるし」
それにとです、船長は恵梨香に答えました。
「それにね」
「他の恐竜もですね」
「いるからね」
「オズの国のお空には」
「翼竜もいるしね」
お空を飛ぶ恐竜もというのです。
「ちゃんとね」
「お空を飛んでるんですね」
「そうなんだ」
「ははは、それが普通じゃよ」
舵を手にしているリンキティンク王も言います。
「このオズの国ではのう」
「そうしたお空ということですね」
「そうじゃよ、オズの国のお空はな」
「鳥が飛んでいて」
「お魚もでな」
「恐竜もいるんですね」
「そうなのじゃよ、だから釣りもな」
そちらもというのです。
「楽しめるぞ」
「鳥も釣れるんですね」
「この前わしはペンギンを釣ったぞ」
笑って言う王様でした。
「お空を飛ぶな」
「実際に今見えるよ」
「あちらにね」
ここで案山子と樵が言ってきました、見れば実際にです。
お空をペンギンの群れが泳いでいます、しかも凄い速さです。
「ペンギンはお空を飛べないけれどね」
「けれどオズの国のお空は泳げるからね」
「ああして素早いんだよ」
「物凄い速さだね」
「あの鳥を釣ったんだよ」
王様は案山子と樵にもお話します。
「わしはな」
「よく釣れたね」
「あの速さだというのに」
「それもコツじゃよ、もっと釣った後で」
そのペンギンはどうしかかといいますと。
「お魚をやってな」
「それでだね」
「解放したんだね」
「釣ることが好きでのう」
遊びとしてというのです。
ページ上へ戻る