ヘタリア大帝国
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TURN22 各国の会議その八
「あの顔触れだとな。結局な」
「昔からですね」
「言い合いになって大して何も決まらないままな」
「終わりますか」
「俺達八人ってどうなんだろうな」
イギリスは少しうんざりとした顔にもなっていた。
「顔を見合せば言い合ってな。今だってな」
「二つに分かれて」
「戦争してるからな。国家ってのも因果なものだな」
「そうかも知れないですね。ですが」
「ああ、やるからにはな」
「勝たねばなりません。私達の方は」
「そっちはいい感じだっただろ」
兄はこう妹に言った。実際に兄達の関係よりも妹達のそれは遥かにいい。少なくとも喧嘩はしないしわりかし和気藹々と話は進んでいたのだ。
それでだ。妹はこう兄に答えたのだ。
「はい、それぞれの援助や受け持ちも話しまして」
「俺達もそうだったけれどな」
「後でお兄様にその会議の詳細を書いたファイルを届けます」
「頼むな。それじゃあな」
「その後ですが」
また言う妹だった。
「本国に戻る前に」
「連中とも和すか」
「そうされますか?」
「ああ、植民地の国家ともな」
話す、そうするというのだ。
「話さないとな」
「ドクツは強敵です」
厳しい顔になってだ。妹は兄に話した。
「お兄様と私だけでは」
「エイリスの総力を結集しないと勝てないな」
「ドクツは間も無くエイリス本土の攻撃にかかります」
イギリス妹は厳しい顔のまま兄に話す。
「それを凌ぐ為に。何とか」
「植民地からも戦力を集めてだな」
「そうしないといけないです」
「植民地防衛の戦力はどうしたらいい?」
「まずは本国ですが」
だがそれでもだとだ。イギリス妹は話す。
「最低限の守りを置いて」
「日本にも備えないとな」
「日本さんもです」
日本、彼自身について話すイギリス妹だった。
「侮れません」
「強いな、ロシアにも勝ってるしな」
「貴族の方々は甘く見ておられますが」
「あの連中もどうにかならないか?」
イギリスは困り果てた顔で妹に話す。
「本当にな」
「内憂ですね」
「ああ、傲慢なうえに自分達のことしか考えてねえ」
「腐敗しているのは確かですね」
「この戦争がなければな」
「陛下のお考え通りですね」
「改革しているところだったよ」
貴族制度や貴族院、そういったものに対してのだというのだ。
「けれどそれがな」
「戦争のせいで」
「できなくなったからな」
「物事には優先順位があります」
イギリス妹はこのことも兄に述べた。
「そして戦争はです」
「第一だからな」
「負けては元も子もありません」
「国家自体がなくなるからな」
「はい、だからこそです」
「まずは戦争に勝たないとな」
この戦争、それにだというのだ。
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