ヘタリア大帝国
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TURN22 各国の会議その七
「そもそも御前何作ろうと思ってたんだよ」
「んっ?スコーンとか焼いてカレーでもな」
「カレーかよ」
「ああ、ビーフシチューかな」
「御前のビーフシチューより日本の肉じゃがの方がずっと美味いからな」
そのだ。日本がビーフシチューを作ろうと思って何故かそうなってしまったその肉じゃがの方が美味かったというのだ。フランスは真顔でイギリスに言う。
「食い物にかけたら御前はイタリアの足元にも及ばないからな」
「あいつそういうのは凄いからな」
それはイギリスも認めた。確かにイタリアは料理はよかった。
「料理とか芸術はな」
「そもそも御前の料理のセンスはないにも程があるんだよ」
「何度も言わなくてもわかるからな。じゃあ今は何もしないからな」
「スコーンもいいからな。まあとにかく今はな」
「ハンバーガー食べるかい?」
アメリカは言いながらハンバーガーにファーストフードの山を出してきた。
「サンドイッチやホットドッグもあるぞ」
「また身体に悪そうなものばかりあるな」
中国はそのファーストフード達を見て述べる。
「医食同源という言葉を知っているあるか?」
「しかしそう言う君も食べてるじゃないか」
見ればだ。中国はもうハンバーガーを食べはじめていた。アメリカの次に食べだしている。
「それで味はどうだい?」
「悪くはないあるな」
実はハンバーガーも嫌いではない中国だった。だからこそ食べていた。
そしてイギリスも食べてみてだ。こう言うのだった。
「俺の国こんな美味いものねえぞ」
「御前がどうかしてるだけだな、それはな」
フランスはこうそのイギリスに突っ込みを入れた。
「だからどうしてそうまずいんだよ」
「女王陛下は美味いって言ってくれるんだけれどな、俺の料理をな」
「そりゃあの女王さんが優しいだけだよ」
それでだとだ。フランスはイギリスに言った。
「それでなんだよ」
「おい、じゃあ女王陛下は我慢してるっていうのかよ」
「それか御前の料理がな」
「ああ、俺の料理が何だってんだ」
「エイリスの標準なんだよ」
そのだ。すこぶるまずい料理がだというのだ。フランスはうんざりとした顔でこう指摘したのだ。
「御前の国のな」
「じゃあ俺の妹のあれはどうなんだよ」
「あいつ朝飯しか作れねえだろ」
ブレイクファストのメニューだけだ。イギリス妹が作られるのは。
「だったら大して変わらないだろうがよ」
「御前あいつの料理は美味いって言ってるじゃねえか」
「だからあの娘は標準以上なんだよ。けれどな」
「作れるのは朝飯だけだっていうんだな」
「毎食朝飯のメニュー食う気かよ」
フランスが言うのはこのことだった。
「どんだけ貧しい食生活なんだよ」
「そういう御前もかつては酷かったよな」
イギリスはたまりかねてフランスのかつての料理のことを言った。
「イタリアのところから上司の奥さんが来るまでな」
「また随分大昔のこと言うな、おい」
「実際酷かっただろうが」
「その頃から手前は全然変わってねえだろうが」
「何っ!?胡椒の使い方は覚えたぞ」
「そんなの常識だろうが」
二人で言い合う。やはりイギリスとフランスの関係はよくない。こうした言い合いの後でだ。
会議は自然と流れた。イギリスはやれやれといった顔で帰路につく。その彼の横にだ。
妹が来てだ。こう言ってきた。
「あの、お兄様の会議の方は」
「いつもの調子だよ」
視線をやや逸らさせてだ。イギリスは妹に話した。場所は会議が行われていた建物の廊下だ。そのガメリカ調の廊下を進みながら話すのだった。
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