恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第七十五話 袁紹、軍を挙げるのことその七
「ですが他の宦官達の可能性もあります」
「そうね。宦官は彼等だけじゃないから」
黄忠は話を十常侍に限らなかった。
「他の誰か、碌でもない人がいればそれでね」
「はい、同じことになります」
鳳統はまた話した。
「その彼等が今宮中で蠢いている可能性はあります」
「だったら大変なことなのだ」
張飛が怒った顔で言った。
「そんな奴等野放しにはできないのだ」
「じゃああれ?この討伐軍に参加しろっていうの?」
馬岱はその張飛に問い返した。
「鈴々ちゃんはその考えなのね」
「そうなのだ。そんな奴等放っておいたら民が苦しむだけなのだ」
「そうよね。洛陽は実際に大変なことになってるらしいし」
「悪い奴等はやっつけないと駄目なのだ」
張飛はそのことは強く言った。
「だから鈴々はこの討伐軍に賛成なのだ」
「少なくとも動かないと何にもならないな」
テリーが言った。
「都の人達を救えないな」
「じゃあ兄さんもあれだね」
「この話賛成なんだな」
「ああ、そうだ」
その通りだとだ。テリーはアンディと丈に答えた。
「どうもこんな話は放っておけないタチでな」
「俺達が何もしなくてもあれですけれどね」
真吾が言う。
「袁紹さんや曹操さん達が動いてますけれど、もう」
「それで自分は何もしないっていうのはないだろ」
二階堂がその真吾に話す。
「だろ?自分でやらないとな」
「ええ、それはもう」
この考えは真吾も同じだった。例え見習いにしてもだ。
それでだ。彼はまた言うのだった。
「それじゃあここは」
「さて、この度の戦じゃが」
厳顔が話す。
「桃香殿の考えはどうじゃ?」
「私はできれば戦いたくはないけれど」
劉備は顔を曇らせて俯き気味になってだ。こう話した。
「けれど。それでも都の人達が困ってるのなら」
「参加するのじゃな」
「それしかないと思うから」
それでだというのだ。
「困っているのは都の人達だから」
「うむ、ではそれで決まりじゃな」
「全軍出陣です」
劉備はまだ苦しい顔である。しかし顔を上げてこの言葉を出した。
「そうしましょう」
「了解です、それでは」
「出陣なのだ」
関羽と張飛が言う。それでだった。
劉備達も出陣することになった。こうしてだった。
彼等はすぐにその準備に取り掛かった。こうして全ての牧達が参加することになった。
無論孫策達もだ。彼女の動きも早かった。
「さて、それじゃあね」
「はい、参りましょう」
「今から」
二張がだ。今出陣する孫策に述べた。無論彼女達も出陣する。
「そしていざ都に」
「向かいましょう」
「ええ。それにしても私達もかなりの人材が揃ったわね」
今居並ぶ面々を見てだ。孫策は満足した顔で話すのだった。
「母様の時は貴女達三人だけだったのに」
「ははは、あの時は思えば静かじゃったな」
黄蓋もいる。彼女は笑いながら話す。
「三人しかおらぬのではのう」
「私も小さかったしね」
「そうじゃったな。わし等も歳を取ったものじゃ」
「実際あんた達幾つなんだ?」
十三がその黄蓋に尋ねた。
「女の人に年齢を聞くのはあれだけれどな」
「そういえば幾つじゃったかな」
随分ととぼけた感じのだ。今の黄蓋の返事だった。
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