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レーヴァティン

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第百十九話 ナイル川へその十二

「技術者の方々にも」
「学んでもらうか」
「そうしましょう、そうすれば」
「俺達はさらに強くなるな」
「はい」
 まさにとだ、良太は久志に答えた。
「有り難いことに」
「それじゃあな」
「このことを使って」
 そしてというのだ。
「発展しましょう」
「そうだな、じゃあ三角州を手に入れたんだ」
「ではですね」
「川を遡ってな」
 その三角州からというのだ。
「メンフィスまで進むか」
「そうしますね」
「とりあえずよかったな」
 久志は笑顔でこうも言った。
「アレクサンドリアの街中での戦にならなくて」
「はい、そのことは」
「この見事な街を傷付けなくてな」
「市民にも犠牲を出さず」
「図書館も丸々手に入ってな」
 その中にある多くの署もだ。
「本当によかったぜ」
「はい、ただ城壁は」
 砲撃で破壊したこれはというのだ。
「やはりです」
「修理しないとな、けれどな」
「その修理はですね」
「それ位で済んでよかったな」
 久志はこうも考えて言うのだった。
「本当にな」
「城壁位ですね」
「城壁は革だよ」
 久志はこうも言った。
「肝心なのはその中身でな」
「それが無傷なら」
「いいさ、革はもうな」
「治せば済みますね」
「けれど街の場合中身はな」 
 市街地や商業地域、港や図書館はというのだ。
「傷付けたらな」
「治すことは容易でないので」
「そこが無事ならな」
 それでというのだ。
「よかったさ」
「そういうことですね」
「じゃあ城壁を治すまでは休憩させて」
 全軍をだ。
「それからな」
「メンフィスですね」
「いよいよな」
「それでは」
「しかし、ナイル川にもモンスターいるからな」
 久志は今度はこの話をした。
「進撃の間もな」
「モンスターにも注意しないといけないですね」
「ああ、川も安全じゃないな」
「鰐もいるから」
 淳二はこの獣の話をした。
「モンスター並に強いから」
「ああ、ナイル川の鰐な」
「ナイルワニだね」
 この獣はこの浮島にもいるのだ。
「あの鰐だな」
「あの鰐は大きいしね」
「気性も荒いからな」
「下手なモンスター並に強いから」
 だからだというのだ。 
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