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ある晴れた日に

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687部分:日の光は薄らぎその十七


日の光は薄らぎその十七

「それだったら本当に」
「ツリーを飾って」
「プレゼントをして」
「プレゼントか」
 未晴の前のベンチに座ってギターを奏でていた正道も言ってきた。
「そうだな。プレゼントだな」
「それはどうするの?」
「やっぱり竹林にか」
「そうする」
 こう答えるのだった。
「それしか考えられない」
「だよね、今のあんたはね」
「やっぱりね」
「それしかないか」
 皆でそのことを確かめもした。
「じゃあ私達もね」
「プレゼントね」
「未晴にしようか」
「それだけれど」
 そのことについて咲が皆に言ってきた。
「いいかな」
「いいって何が?」
「何かあるの?」
「それぞれだけれどね」
 それぞれだと話をしていく。
「一人一人で未晴にプレゼント用意しない?」
「いつもみたいに皆じゃなくてかよ」
「一人ずつで」
「それでどうかしら」
 こう皆に提案してきたのである。
「プレゼントが多い方が未晴も嬉しいじゃない」
「だからこそ」
「それで」
「そうよ。そうしましょう」
 また話す咲だった。
「咲はそのつもりだけれど」
「いいんじゃね?」
「そうよね」
 春華と燐が顔を見合わせて言い合う。
「確かにプレゼント多い方がいいからな」
「賑やかになるしね」
「よし、俺は乗った」
「俺もだ」
 坪本と佐々はそれでいいとした。
「とっておきのを持って来るからな」
「こいつの為にな」
「勿論俺もな」
「俺もだぜ」
「僕も」
 野茂に坂上、それに桐生もだった。
「用意しておくからな」
「楽しみにしておいてくれよな」
「竹林さんの喜ぶものをね」
「あんた達もでしょ」
「勿論よ」
「それだったらね」
 茜の問いに奈々瀬と静華も答えた。
「言うまでもないじゃない」
「そんなことは」
「勿論私もよ」
 二人の心を確かめてから微笑む茜だった。勿論彼等もだ。
 そうしてである。竹山は野本の問いに応えていた。
「なあ」
「わかってるよ」
「だったらいいんだよ」
 野本は従兄弟の言葉を聞いて頷いた。
「それならな」
「何かいいものを考えておくからね」
「フィギュアとかそういうのは止めろよ」
「僕そういうのは持ってないし作ってもないけれど」
「あっ、そうだったのか」
「うん、そういう趣味はないから」
 それは否定するのだった。
「ヲタクが何でもそっちに趣味あるわけじゃないから」
「それは知らなかったな」
「ヲタクに対して偏見ない?若しかして」
「ないつもりだよ」
 自分ではそうなのである。
 
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