魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第二百九話
「へぇー…ここが伏見稲荷ねぇ」
「大丈夫なのかよお前ら、一応怪異なんだろう? 聖域とかじゃねーのここ?」
「なんのために吸血鬼性を最低ランクまで下げて奏を円香に憑けたと思ってる」
修学旅行二日目、俺達は伏見稲荷に来ていた。
「それに私が居るからな、そうそうとがめられはすまい」
箒はパレードで隠しているが、稲荷を憑けている。
「さ、頂上まで行ってみようか」
「頂上?」
弾が首を傾げていた。
知らねぇのかよお前。
「ああ、この神社に大量の鳥居があるのは知ってるだろう?
それを抜けると山頂に出るんだよ」
「へぇー」
本殿でお参りをして、山を登る。
「ハイスクールDDみたいな事にはならんだろうし、ま、気楽に行こうや」
「とは言うが……絶対ではないだろう。陰陽師…臥煙さんのような者が襲ってくる可能性だってある」
「大丈夫だって、俺は臥煙の懐刀らしいからな。
臥煙が俺を使ってるんだ。俺だって臥煙の名前を使わせてもらうさ」
三十分後。
登り始めて十数分。
「おい、お二人様。フラグ建てた責任取れや。
なんで狙われてるんだよ」
「しらねーよ、あちらさんに聞け」
順路の外から俺達三人を取り囲み、槍や刀を向ける集団。
ヒト……ではない。
実体化した動物霊のようだ。
それぞれ狐面を着けていた。
あと全員女性型のようだ。
俺達はひとまず三人でホールドアップしている。
「あー、我々は貴方達に敵対するつもりはない、修学旅行でここに来ただけなのだ」
箒がそう説明するが、敵意は一向に弱まらない。
むしろ強まっている気がする。
「俺は臥煙伊豆湖の一派に所属している、名をユートピアと言う」
無反応か……。
「臥煙殿の一派にそのような者はおらぬ! 我らが盟友の名を騙る忌まわしき血を吸う鬼め!皆の者! であえい!」
とリーダー格らしき奴が言った。
「正当防衛成立だな。あと情報古いぞ。エクスプローダー」
俺達三人を中心にエクスプローダーを発動。
襲撃者達が木に背中をぶつける。
が、直ぐに建て直し、再び武器を構えていた。
「弾、これ持っとけ」
弾にサイコ・Eカーボン製の杖を渡す。
「なんだこりゃ?」
直径4センチ、長さ1.5メートルの白い棒。
「杖(じょう)だよ。素人でもある程度扱える武器さ。
あと気功を回せ」
箒にも杖を渡す。
「殺すな、という事だな?」
「ああ。高周波ブレードまではいいが、圧切はだめだぞ」
「うむ、そうだな…。気功強化・偽典武装色」
箒の杖が黒光りする。
光学術式で色を変えたようだ。
無駄な事を…。
と思ったがあちらさんは警戒している。
目に見える変化は大切なようだ。
「偽典武装色」
おれもやっておく。
「箒」
「ああ」
「「パレード、ディキャスト!」」
俺は猫耳と尻尾を、箒は金糸のような金髪と狐耳ともふもふの尻尾を顕す。
「な、なぁ一夏、俺ってどのくらいの防御力?」
「俺が防壁張るからびびんな」
弾の体の表面に障壁を張る。
原作における遠山の能力だ。
箒も全身に気を廻し、鉄壁の肉体を顕す。
「ええい、怯むな! 行け!」
「弾! 箒! 臨機応変に対応!」
「「ノープランって言え!」」
俺達は散開し、それぞれ襲撃を相手取る。
目の前に来た奴が振り下ろす刀を杖で受ける。
後ろから来る奴には圧縮空気弾を。
受けた刀のベクトルを反転。
刀が手からすっぽ抜けて驚くアホの腹に蹴りを入れる。
飛び上がって上から一撃入れようとする馬鹿にグラム・デモリッションを叩き込む。
箒は杖を竹刀のように構え、織斑流で対応している。
便宜上織斑流とよぶそれは篠ノ之流に魔法を組み合わせた物で、コンセプトは銃剣術に近い。
箒は全ての間合いで敵を圧倒していた。
弾は防戦一方。
まぁ、しかたないだろう。
俺の障壁があるから死にはすまい。
弾を援護するためドライミーティアを撃つ。
「余所見している場合かァー‼」
リーダー格の女が刀を肩に担ぐよう構え、俺を見据えている。
突きの体勢だ。
しかも古式の自己加速術式を構築中。
おちょくってやる。
「来やがれ、雑魚が。十重に二十重に彼の者を…」
「去ね!」
女が自己加速術式を発動した。
半秒もせずに俺に到達………しなかった。
俺が展開した30の多重減速領域によって、女の自己加速術式は無効化された。
「悪いけど、詠唱はあってもなくてもいいんだよね」
目の前で止まっている女の仮面を分解する。
「おぅ……マジかよ」
目の前に居たのは超絶美少女な狐っ娘だ。
カラーリングは箒と同じ。
まぁ、黒狐じゃない限り狐は金色か。
しかも涙目。
苛めたくなる。
「八重様!」
俺と美少女の間に別の女が槍を振り下ろして割って入る。
八重(やえ)と呼ばれた少女がバックステップで後退した。
「くそ…」
悪戯しようと思ったのに…。
左右から槍の挟み撃ち。
杖を三本量子展開。
片手に二本持つ。
槍が俺に当たり、火花を散らす。
体を少し捻ると、穂先が滑っていく。
片手に二本ずつ持った杖で左右の女の首を挟んで振ると、二人とも転けた。
「おいおい、地の利があってそれかよ」
バックステップでこちらも後退。
「一夏! 高周波!」
近くにいた箒が高周波ブレードを展開した杖をこちらに差し出していた。
「おうよ!」
遮音障壁各自に展開。
高周波ブレード展開。
甲高い音が響く。
その振動する杖を箒の杖に圧し当てる。
ギィィィィィィィィイイイイイ!!!
二つの高周波ブレードがぶつかりあい酷く耳障りな音が襲撃者を襲う。
耳を抑えて襲撃者が苦しむ。
動物霊系にはさぞや効くだろう。
弾が後退し、こちらへ。
「退け、お前達が退くなら俺達は即座に下山しよう」
「……………………何時か必ず殺す」
そう言って八重が後退する。
他の奴らもそれに合わせて退いて行った。
「はぁ………しゃーない…下山しよう」
後書き
これ大丈夫かなぁ……。
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