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真・戦国天下御免~三勇恋姫戦記~

作者:西森
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蒼魔の心の隅にある闇

最強決定戦本戦が始まり、残り人数が25人となった。

そんななか

孤狼「あ〜っ!!戦いたくて体がうずうずしやがるぜ!! 」

蒼魔「落ち着けよ兄貴 」

チームフランチェスカ所属の氷室蒼魔(ひむろ・そうま)と楠舞孤狼(なんぶ・ころう)が合流していた。

氷室蒼魔

『フランチェスカ学園物語』の登場人物。一刀とは九州時代の友人で後にフランチェスカ学園に編入する。氷の使い手で一刀のライバル。クールな性格で常に冷静な判断をし、イケメンであるため女性人気が高いが本人は恋人である天川八雲一筋
ちなみに『八雲堂風雲録』にも同姓同名だが別人の蒼魔がいる。

楠舞孤狼

同じく『フランチェスカ学園物語』の登場人物。年齢は一刀達より一つ年上だが一刀の九州時代の友人で後にフランチェスカ学園に編入する。一刀や蒼魔達からは兄貴と呼ばれ良きライバル関係。武力は高く、戦い好きで好戦的な性格

孤狼「誰でもいいから戦いたいぜ!! 」

戦い好きな孤狼は強い奴と戦えると聞いてこの大会に出場したのだがろくに戦えずイライラしていた。

蒼魔「まぁ仕方ねぇよ兄貴 」

大会開始時は総勢73人もいたため相手との遭遇率も高かったが今では3分の1近くの25人となってしまい、この広い舞台で相手を見つけるのは困難となっていた。

頭もいい孤狼はその事をわかっているが

孤狼「こうなったら誰でもいいから見つけて戦ってやるぜ!! 」

蒼魔「はは… 」

誰かと戦いたい体がそれを認めず、孤狼と出会ってしまう対戦相手を哀れに感じてしまう蒼魔であった。

蒼魔「(しかし焔の奴もやられたとなると残った25人の中に強い奴がいるのは事実、俺も気を引き締めねぇとな) 」

自分もゆっくり相手が脱落するのを待ってるわけにはいかないと蒼魔が考えたその時!

フッ!

蒼魔「えっ? 」

シュッ!

蒼魔の背後から黒い塊が繰り出され蒼魔を飲み込んだ瞬間、蒼魔の姿が消えてしまった。

孤狼「あれっ?蒼魔の奴は何処に消えちまったんだ? 」

だが脱落のアナウンスが流れてこないところを見ると蒼魔は脱落扱いになったわけではなかった。

一方蒼魔はというと…

蒼魔「んっ…。ここは何処だ?一体俺に何があったんだ? 」

目が覚めてみれば蒼魔は周囲一帯が黒で覆われた不気味な場にいた

しかも

蒼魔「何だよこれ!? 」

バァンッ!!

蒼魔の体は黒い霧のようなもので動きを封じられていた。

すると

?「おやおや、私が支配する闇空間に獲物がかかったようだな 」

蒼魔の前に全身に黒い鎧を纏った人物が現れた。

蒼魔「誰だテメェ!! 」

ブラックナイト「我が名はブラックナイト、誇り高きエレメントナイツの一人です 」

ブラックナイトが自己紹介すると

蒼魔「テメェ、俺の動きを封じて脱落させようってんだろうがそうはいかねぇぜ!! 」

パキパキンッ!!

動きを封じられながらも蒼魔は氷を繰り出そうとするが

ブラックナイト「待ちなさい!我は戦いためにあなたをここに連れてきたわけではない 」

蒼魔「信用できるか!! 」

構わず攻撃を繰り出そうとする蒼魔

その時!

ブラックナイト「北郷一刀を越えたいんでしょ 」

ぴくんっ!

ブラックナイトのこの言葉に蒼魔が反応した。

ブラックナイト「確かにあなたにとって北郷一刀は親友でもありライバルだ。ですがあなたは同時に北郷一刀を越えたいと思っている。違いますか? 」

蒼魔「うっ… 」

この返答を蒼魔は即座に否定できなかった。

何故なら蒼魔自身ブラックナイトの言うように心の隅では北郷一刀を越えたいと思っていたからである。

ブラックナイト「なのに北郷一刀はいつもあなたの上をいく強さを手に入れあなたはいつまで経っても北郷一刀を越えることができやしない 」

確かに蒼魔も一刀と同じく超進化、究極進化、融合進化が可能だがいずれも会得は一刀のあと

しかも蒼魔は一刀と焔が発動させた体をドラゴンにすることは見取得である

ブラックナイト「認めたくないんだろ。自分は一生一刀を越えることができないとね 」

蒼魔「や…やめろ!! 」

ブラックナイト「我が力を与えてあげるから北郷一刀を倒してみなさい 」

蒼魔「やめやがれーっ!! 」

ブラックナイトの言葉を聞こうとしない蒼魔

だが

ブラックナイト「仕方ない。真実を見せてあげるよ 」

ギランッ!!

蒼魔「うっ!? 」

ブラックナイトの目が輝き、蒼魔が目を見てしまうと

ぼやぁっ

蒼魔「か…一刀!? 」

蒼魔の目の前に一刀が現れるが

一刀「誰だっけお前? 」

蒼魔「は? 」

一刀「えぇと、思い出した!万年二、三位の蒼魔くんじゃないか 」

蒼魔「な…何を言ってやがるかず… 」

一刀「悪いけど、俺は強い奴しか相手にしない。お前のような弱者なんて眼中にないんだよ 」

カチンッ!!

一刀から次々と罵倒された蒼魔はついに我慢の限界を越えてしまい

蒼魔「誰が弱者だぁーっ!! 」

ジャキィーンッ!!

怒りで究極武装氷龍へと究極進化した。

ブラックナイト「そうだよ!それだよ! 」

そして

シュパッ!!

孤狼「おっ、蒼魔、何処へ行って… 」

孤狼の前に蒼魔が現れたのだが

究極蒼魔「北郷一刀、殺してやるぜ 」

蒼魔は完全にブラックナイトによって操られていた。

孤狼「おいおい、一刀を殺すだなんてどうしたんだよ蒼魔 」

究極蒼魔「黙れ!!俺の邪魔するなら兄貴だって容赦しねぇ!! 」

スッ!

孤狼相手に蒼魔が構えると

孤狼「何だか知らねぇがお前の目を覚まさせてやるぜ! 」

スッ!

孤狼も蒼魔に対して構えた。

そしてその様子を

ブラックナイト「ちょっと計画が狂ったけど、仲間同士で潰しあってくれるのなら別にいいか♪ 」

笑いながら見つめるブラックナイトであった。
 
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