おぢばにおかえり
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第五十話 冬休みその十七
「うちのお餅つきはその前にやるしな」
「そうよね、お餅つきもね」
このことにも思う私でした。
「大変な作業よね」
「ああ、しかしうちは人も沢山来てくれるからな」
「人手があるとね」
「助かるからな」
このことは本当に有り難いです。
「それじゃあな」
「ええ、二十八日はね」
「大教会に行かせてもらうわね」
「光山さんのお世話になって」
私達は三人で応えました、こうして年末の予定がまた一つ入りました。
それで大教会に行くことが決まってからです、私は御飯の後で大石さんにこんなことを言われました。
「千里ちゃん最近前よりもさらに奇麗になったわね」
「えっ、そんなことないですよ」
私は照れ臭くなってこう答えました。
「全然」
「いや、本当によ」
「奇麗になってます?」
「教会に戻って来る度によ」
こう私に言ってくれました。
「奇麗になってるわよ」
「そうですか?」
「どんどん磨かれていっている感じでね」
「だといいですけれど」
「これだけ奇麗だとあれね」
ここでこんなことも言われた大石さんでした。
「アイドルにもなれるわね」
「あの、そういう子学校にいるんですが」
ついつい阿波野君のことを思い出しました。
「後輩の子で」
「聞いてるよ、阿波野君だよね」
「えっ、知ってるんですか?」
確か阿波野君と大石さんはお会いしたことがない筈です、それでどうしてご存知なのかと不思議に思いました。
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