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ある晴れた日に

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140部分:妙なる調和その十二


妙なる調和その十二

「この前から揚げだったし」
「それで今日はナポリタンってね」
「大体酒に合うものにはなってるぜ」
 佐々がこう二人に対して述べた。
「酒にな。スパゲティにしろ酒に合うだろ」
「そうよね。これがね」
 咲はスクリュードライバーを飲んでいた。
「合うのよね。スパゲティとお酒って」
「特にワインだけれどな」
 野本もそれに応えて言う。彼はビールを飲んでいる。
「けれど何で皆ワイン飲まないんだよ。カクテルかビールだけじゃねえか」
「何か雰囲気でね」
 こう答えたのは桐生だった。
「だから。やっぱり」
「それでか。まあそうだよな」
 雰囲気と言われれば納得する野本であった。
「何かここだとビールだよな」
「それも今は黒ビールじゃないわね」
 こう言う明日夢もビールを飲んでいた。普通のビールである。
「やっぱりこの普通のビールよね」
「何ならあれする?爆弾酒」
 奈々瀬がふと提案してきた。
「あれ。凄い酔うわよ」
「あれそんなに凄いんだ」
「この前飲んでみたのよ、家で」
 自分の家でも飲んでいることをあっさりと言ってしまった奈々瀬であった。どちらにしろ誰もが彼もがかなり飲んでいる彼等であった。
「その時やってみたけれど」
「ふうん。それでわかったんだ」
「そういうこと」
 こう桐生に述べていく。
「効いたわ。本当にドカンてね」
「爆弾みたいにだね」
「後にも残るし」
 ここで顔を曇らせる。
「あまりお勧めはしないわ、あれは」
「あれは元々韓国軍ではじまったんだよ」
 竹山は皆に爆弾酒についての説明をはじめた。
「もう一気に酔う為にね」
「だからビールの大ジョッキにウイスキー入れて」
「そういうこと。軍人が伊達と酔狂でやったからね」
「自衛隊にそんなのねえだろ」
「日本の自衛隊と韓国軍は違うよ」
 野本の問いにこうして分けたのはここでは皆にとってはあまりわからないことであった。
「それはね」
「違うの?」
「一緒じゃないのか?同じ軍隊なんだからよ」
「自衛隊は風紀がかなり厳しいんだよね」
 竹山がまず言ったのはこのことであった。
「あそこはね。世界の軍隊や軍隊的な組織の中でもかなり」
「厳しいっていうのね」
「そういうこと。相当なものだよ」
 皆に対して述べたのであった。
「本当にかなりね」
「あまりそうは見えないけれどね」
 桐生が言った。
「自衛隊って。結構のどかに見えるから」
「それはその通りだろうね」
 のどかというのは竹山にしろ否定しないのであった。彼の今の言葉にもすぐに応える。
「穏やかなのはね」
「それでも厳しいんだ」
「規律はね」
 それはなのであった。
「それだけはって感じになってるよ」
「まあそれでいいんじゃないの?」
 咲は彼のその話を聞いて述べた。
「ちゃんとしていないとはっきり言って困るし」
「警察とか自衛隊はね」
「確かにそうだよな」
 皆も咲のその言葉に賛成して頷く。これについては誰も異論はなかった。
「ちゃんとしてもらわないとな」
「洒落にならないよ」
「ここはまあ治安はいいけれど」
 茜は今彼女達がいるこの街について言及した。
「それでもね。やっぱりちゃんとしてもらわないとね」
「治安!?いいのかね」
 ところがここで。坪本がふとした感じで言うのだった。
「最近のこの街ってよ。治安いいか?」
「おい、それって」
「何かあったの?」
「何かよ。聞かねえか?」
 坪本は顔を顰めさせる一同に対してまた言った。
「最近ほら、あちこちの学校の花壇や飼育の動物達がな」
「あの噂本当だったの!?」
「らしいんだよ、これがな」
 今度は彼自身が顔を顰めさせて凛に述べた。
 
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