徒然草
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111部分:百十一.囲碁・双六好みて
百十一.囲碁・双六好みて
百十一.囲碁・双六好みて
囲碁や双六といったものを好んでそうしたもので朝から晩まで遊んでいるような人は姦淫や盗み、人殺しや詐欺といった四つの罪や親殺し、恩人殺し、背任行為、お坊さんや神主といった人への危害やその団体への攻撃といった五つの反逆よりもさらに重い罪を犯しているというある聖人の言葉は今でも忘れられず有り難く思っています。
確かに人を殺したり裏切ったりすることは非常に重い罪であります。しかしそれ以上に何もせず囲碁だの双六だのでただ遊び惚けて年がら年中過ごすというのは非常に罪深いものであります。論語に何もしないでいるよりはそういったもので時間を潰して一日を過ごす方がましだとありますがそれでもこうしたこともまた非常に罪が重いものであります。周りが必死に働いているのに呆けた顔で立ったままでいる人間は最早論外でいなくても別に構わない取るに足らない存在であります。最早こうした人には何を言っても無駄であります。どうしようもありません。ですがそれは問題外としまして。そもそも生きている意味のない人でありますから。こうした罪を犯している人は早く自分を振り返ることです。そうすれば自分が何をしているのか気付くことでしょう。これで悔い改める人なら問題はありません。必ずいい人になってくれるでしょう。罪は確かに罪ですがそれを自覚することです。そうした意味でもあの聖人の言葉は非常に有り難いと思います。常に心に留めてそのうえでしかとやっていきたいものであります。
囲碁・双六好みて 完
2009・9・2
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