許されない罪、救われる心
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66部分:第六話 暴かれた時その十
第六話 暴かれた時その十
「それじゃあね」
「こっちで調べるしかないわね」
「ええ、そうね」
「結局のところは」
二年生は二年生で話していく。そしてそのうえで皐月が最後に全員に話してきた。
「じゃあわかったわね」
「はい、犯人を絶対に見つけます」
「何があってもそうします」
「そういうことですよね」
「そうよ。御願いね」
また話してだった。これで話を終えたのだった。このミーティングと部活が終わってからだ。四人は学校から帰りながら。そのうえで話をしていた。
「ねえ」
「まずいんじゃないの?」
まずは文月と霜月が言ったのだった。
「この状況って」
「部長も二年の先輩達も本気よ」
「だよな」
長月は暗い顔で二人のその言葉に頷いた。
「マジでやばいんじゃね?」
「それにクラスはクラスでよ」
「弥生本気になったし」
「葉月君もね」
「しかもあいつがいるよな」
長月はここである人間の名前を出した。
「あいつがな」
「ああ、岩清水」
「あいつよね」
二人は今の長月の言葉にさらに悩み苦しむ顔になっていた。
「あいつ何なの?」
「何か急に出て来たけれど」
「あいつって一体」
「何なんだよ」
「そうよね。若しあいつが何かしたら」
ここで如月も言ってきた。
「それだけでね」
「まずいよな、やっぱり」
長月は顔を顰めさせながら述べた。
「この状況ってよ」
「若しもよ。若しもだけれど」
「うん」
「どうなの?」
文月と霜月はその如月の言葉を聞いた。長月もだ。
「あいつがいじめのことを知ったら」
「いや、あいつだけじゃなくてよ」
「弥生にしても皐月部長が知っても」
「まずいだろ」
「そうよね」
四人で話していく。
「部長本気よね」
「絶対に本気よ」
霜月が踏みつきに真剣な顔で話す。
「あの顔だとね。本気で退部させるわよ」
「ばれたら」
「大丈夫だよな」
長月も普段の強気さはなかった。
「うち等、ばれないよな」
「そうよね。何か皆言いだしてるし」
「部活でもクラスでも」
「下手したら」
「止めよう」
そしてだ。ここで如月が三人に言った。
「もう止めよう、いじめるの」
「うん、これ以上やったら絶対ばれるわよ」
「ばれたら私達終わりよ」
文月と霜月は焦り怯えた顔になっている。
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