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うちはオビト逆行物語 改 〜逆行?何それ美味しいの?〜

作者:もっちゃ
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幼少編
  うちはオビト逆行物語『急展開?』

 
前書き
副題【オビトが悔い改める話】

ご注意願います。
この作品は二次創作品となっており、本誌への多大なるネタバレを含みます。
更に辻褄や都合を合わせる為に作られた出しゃばるオリジナルキャラクターや、本誌に合わせた恋愛、過剰なるグロテスク等の表現をしております。

以上の事を踏まえた上での閲覧をお勧め致します。


第三話です。彼らとの接触です!早い方が対策立てやすいと思ったんですすいません。
オビト「シリアスなのかギャグなのか分からなくなる。」
弥彦「シリアルだろ。」 

 
今日はアカデミーは休みで、カカシもリンも家の用事があったようで遊びには誘われなかった。
ならば、今日という日を使うしかないだろ。


「行ってらっしゃい。」
「えぇ、行ってくるわね。」
今日祖母は古くからの友人とお茶会だそうだ。つまり、ばぁちゃんは今日は家を空ける。ラッキー。
一応出かけることも伝えてはいるし、遅くなっても大丈夫なように部屋のマーキングは完璧だ。祖母の気配が無くなったことを確認してから靴を持ち自空間に入る。
たしかあいつらはあの辺を住処としていたよな。
俺はとりあえず黒い布とお面をかぶり、目的地に向かった。
つーかこのお面、なんで俺の神威の空間にこんなのが…?
グルグルをモチーフにした(?)お面は、嫌な思い出しかなくて。
黒歴史…。
ま、まぁ…。今回はそんなことしないぞ。出来ればしたくないし。
そんなことを考えてるうちに目的地の雨隠れの辺境に到着である。いつも降っている雨隠れの里とは違い、木の葉に近いここは晴れ模様が広がっている。
此処はあんまし好きじゃないけどな。
さて…あいつらはどこに居るんだろうか。どこを見たって森かぽつんとあるボロ屋かしかない。
…いや、絶対あのボロ屋じゃねぇか。そう思いそのボロ屋に向け1歩歩みを進めると突然後ろから微かな殺気を感じだ。
「…誰だ。」
初めて聞く声では無い。懐かしい声ではあるが。聞きなれた声でもない。
「…お前は。」
振り返るとそこには” あいつ ,,がいた。
俺の顔を見るなり、あいつは小屋に走った。
他の奴に知らせるつもりだろう。
だが、そうはさせない。
「土遁、土流壁。」
土壁が奴の進行方向を塞ぎ、逃げ場を狭める。
「なっ!?」
さぁ
「これでもう逃げられんぞ、


          弥彦。」

初めに会うのは長門が良かったのだが…。
いや、逆に長門じゃなくてよかったのか…?
いや、どちらにしろ今は記憶がないんだから関係ないか。
「…さて、そろそろ質問をしてもいいか?」
「…お前の事は長門からも、小南からも聞いている。」
「…は?」
この展開は予想してなかった。頭の整理がつかない。
待てよ、じゃあ、長門も、小南も、もしかしたら、弥彦も…。
「…お前らも、か。」
「お前らと言う事は、お前もなのか。」
背後からの声。
長門の声だ。みんな小屋から出ていたのか、丁度。
…つまりボロ屋に向かったのはそれを俺が追いかけると分かり切っていて、できるだけ広がったところに出そうとしたからか。小南辺りの策だろうな。
「…なんのようだ、弥彦は関係ないのだろう。」
「何言ってんだ長門!今度こそ三人で一緒って言ったじゃんか!」
「うん、わかってる。」
既視感があるようなないような寸劇を前にし返す言葉が見つからない。…なんか、勘違いしてないか?
まぁ、しょうがないか…俺がそれほどの事をしてしまったんだからな。
だが何にせよ記憶があるのはいい事だ。これからの事はアイツらが勝手にやるだろうし、任せてもいい気がした。というか、今はあのジジイを問いたださねば俺が混乱しそうだ。
「いや、記憶があるならそれでいい、じゃあな。」
「「「…はい?」」」
「え?」
いつのまにか現れた小南も、揃いも揃ってぽかんと口を開けたままだ。何をそんなに惚けるものだろうか。
「あの…なんかしないの?なんか、こう…?私たちの準備が無駄になるというか…。」
「なんだ、準備していたのか?それは中々いい心行きだな。」
褒めるような場面でもないがそう付け足すと3人は肩をピクリと動かす。動揺しているのか、混乱しているのか、分からないが。
「…じゃなくて、なんでお前ほめてんの!?」
「つーかお前何歳だよっ!?声高すぎだろ!!」
なんか驚きすぎじゃないか…?こっちが困惑するというか、いや、困惑はしているのだが…。
「お、お前ら一回落ち着け、な?」
「「「落ち着いてられるかっ!」」」


「…で、落ち着いたか?」
しばらくすると三人は話始めて、それっきり俺の存在は無視だった。
…ここまで泣きそうになったのは何時ぶりだろうか。
「あ、悪い…って、そんな簡単にだまされると思うなっ!お前は演技が上手いらしいじゃないか。」
「…やめろ、その話をするな。」
黒歴史だということがなぜ分からないのだろうか。もうその話題を出すな。頼むから。
「…本題に戻る、お前らは記憶があるんだな?」
「…まぁ。」
小南が控えめに答える。未だに警戒は解いていないようだ。それが正しい。
「そうか、じゃあ俺がどんな奴かも、もう分かるのだな。」
「…あぁ。」
長門の同意の声に続いて弥彦が皮肉みた表情で口を開く。
「…そのときの説は長門と小南と俺の死体がお世話になったようだな。」
「…その節は、すまなかった。」
謝って済む話でもない。だが、過去の事はこうして言葉にして、態度に表すしかできないことを知っている。
例え償えたとしても、そんなのは自分のエゴに過ぎない。
「謝って済むなら五影はいらないし、そもそもお前はそんな事を言いにわざわざこんな所まで来た訳では無いだろう。」
「…そうだ、俺はお前らに提案をしに来た。多くの奪ってしまった生命を救うための、提案だ。」
信じるか信じないかはコイツらに任せたい。まず話を聞いて欲しかった。もはや信頼など勝ち取らなくとも、伝わればそれだけで良い。
「…それを信じろ、と?」
小南の冷たく、低い声。分かっている。こうなる事は知っていたのだから、ただコイツの目を見て訴える事しか出来ない。
「俺らがお前のような奴の話を聞くと思うか?お前に騙されて利用された、俺らに。」
長門の声が空間に響いた。そうだ、俺はコイツらを騙り利用し、殺したのだ。多くの悲しみと憎しみを抱かせて、心ごと殺したのだ。
「…言いたいことは分かる。俺のようなクズの話を聞いている時間もないことも重々承知の上だ。少しで良い、お前らが、長門が見た最期から終わりまで、そして俺の提案について聞いてはくれないだろうか。」
思わず頭を下げた。居た堪れなくなってしまった。分かっていたさ、こうなる事は。それだけの事を俺はしたんだから。
しん、と場が静まる。だがしばらくしてそんな静寂を破ったのは弥彦だった。弥彦は俺の前に立ち、肩を叩いた。優しく、慰めるかのような態度に戸惑いながらも、視線は上げられない。
「…頭を上げてくれないか。別によ、大丈夫だから。」
「弥彦?」
なにが大丈夫なんだよ。俺は…俺は。アンタらを殺したんだぞ。喉に息が詰まってそんな言葉は出なかった。感情的に動けなかった。
「…小南、長門。確かにコイツのやった事は許せねぇしこれからも許すつもりはねぇよ。でもよ、心が悲鳴を上げてるやつを、俺はほっとけねぇよ、やっぱ。」
…何を言っているんだ、こいつは。あげることが出来なかった頭が、視線が自然と上がった。弥彦は笑っていた。眩しい笑顔で、光のような笑顔で笑っていた。
「…ナルトに、そっくりなんだな。アンタは。」
「んー…話聞いたぐらいで会ったことはないから知らないが、長門にも同じ事言われたよ。」
つか、ナルトの方があとだから、ナルトが俺に似てるってことじゃねぇの?そんな事を言いながらも笑顔を崩さない弥彦は、きっと多くの人の希望を持った人間だ。自来也が彼らに忍道を託したのが分かった気がした。
「…離れておけ、こんなナリでも敵だ。不用心に近付くな。」
「お前、ちっちゃい癖になんと言うか、逞しいな。」
「いいから、離れろ。」
「いや、そっちからやって来たマダラには言われたく無かった…って、本名なんだ?本物のマダラは穢土転生されるんだろ?」
「…言わなくてもいい事だ。まずは話を聞いてくれるとありがたい。」
そう言うと弥彦は不機嫌になりながらも、渋々2人の傍まで戻って行った。そして俺が闇に落ちたとこから死ぬとこまで話し、これらを阻止する為に協力はしなくとも動いて欲しいことを伝えた。
「…つまり、カグヤを封印する為には十尾を復活させなくちゃいけない訳で、その為には俺らも多少なりと動かなくちゃいけねぇってことか。」
「まぁ確かに、俺の目がある時点である程度は覚悟していたけど…そうか。兎に角、ナルト達は勝ったのか。」
「…あぁ。」
良かった、と安心した様に静かに笑った長門を余所に、未だに眉間のシワが険しい小南はただじっとこちらを見据えている。恐らく、見定められているのだろう。
「…俺が言えるのはこれで全てだ。これから先の予定なんざまだ決めてすらいないし、全員を救うと簡単に言ったものの、それによって未来が大きく変わることだろう。そう簡単に行くものでもない。協力して欲しいとまでは言わない。ただ、俺が頼みたいことは一つだけだ。」
暁の再建、そして尾獣集め。暁の大きな役目だったそれを、今一度やってもらいたい。勿論今度は人柱力を殺めない方法で、且つマダラや黒ゼツに怪しまれない程度に。
「…言いたいことは何となく分かった。そういう事なら協力しよう。」
「あぁ、そうだな。」
「…長門と弥彦が、そう言うなら。」
協力的な2人に反し小南はどこか探る様な仕草を覗かせる。それできっとこの3人のバランスが取れているのだろう。
「…すまない、助かる。」
「だけどこっちにも条件があるぜ。」
フン、とあからさまに威張るような態度を取り出した弥彦になんだ。と一言いえば、奴は嬉々として口を開いた。
「お前の名前と顔、見せろよな!」
…どうやら随分と面倒な事になるようだ。 
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