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ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士

作者:涙カノ
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第38話 =訓練=

 
前書き
…なかなか考えがまとまらない中少し書いてみたものです…
短いし、グダグダかも…グダグダはいつもか… 

 
=第55層=

月夜の黒猫団のことをキリトと俺がアスナに話した翌日、俺たちは血盟騎士団の本部のあるグランザムにきていた。正直面倒だったけどキリトのあのおめでたい姿をサチたちに見せられるのでよしとしよう。
まぁ、呼び出された理由は今の最前線のことについてだろうと思うけど…今回は仕方ないかな…
事実クォーターポイントにはいい思い出は残念ながら存在しない。
25層では軍の壊滅、50層ではヒースクリフさんのユニークスキルを出してまで何とか勝てたという辛い戦いしかないからだ。ギルド同士の話し合いも今まで以上に必要になってくる。

「…眠ぃ…ふわぁあ…」

「眠いって…もう11時すぎてるよ?」

「だって暇だし…ユカとシリカは代表的なやつで今話し合い中だろ?…リズは今忙しいだろうし」

絶賛外で待合室で待たされているサチと俺…サチはともかく俺は部屋の中だからすることは何も無いし、かといって勝手にギルド本部を探索するわけにもいかないので暇をもてあましていた。
そういえば、とこの本部に立ち寄る前、NPCショップで面白そうな飲み物を買ったことを思い出し、その飲み物の入った容器をオブジェクト化させ口に運ぶ。…容器に入った色からは想像できないけれど紅茶に近い。

「無くなったし…それにしても…暇だなぁ…(…ソラ、聞こえてるか?)」

自分で眠いといって数分も経っていないのに暇と口にする俺に対しサチはため息をつき呆れていたが少しソラに聞きたいことが
あったため声を出さずに呼びかけてみる。

『どうした?』

「(そういえばお前って俺の精神見れるんだろ?)」

『…まぁな』

「(治療って出来てきたの?)」

システム的に俺はメンタルヘルスシステムに頼らないといけないほどどうかなっているらしいが俺自身で自覚が無いため治った
かどうかもわからない。こういうのはスペシャリストに聞くのが一番だからな、システムだけど。

『8割近くは終了している。あとは…ゆっくりと生活していけば治療は終わるだろう』

「(ゆっくりって…今まで散々してきたつもりなんだけど)」

『もっと、ということだ…』

「(もっとか…休むんならきっかけがほしいな)」

『そんなものは自分で作れ。話はそれだけか?』

「(あぁ。わざわざありがとな)…ゆっくり休む、か」

ソラとの対話を終え、俺は自然と治療法方を口に出してしまっていた。休むって言っても今まで俺たちだけ休んで他の攻略組に
迷惑かけたと思うし、そうやすやすとまた休むなんて事は出来ないんだよな…他が休んでくれたらついでに休めるんだけど。

「お待たせ、リクヤ君。それにサチも」

「…アスナか。会議はもう終わったのか?」

誰か休んでくれないかな、なんて馬鹿なことを考えているとユカとシリカを引き連れたアスナが俺たちのいる待合室に入って来
ると同時に俺の質問に肯定を示すように頷いた。

「さ、キリト君のところに行きましょ」

そんなに早くキリトに会いたいのか、と危うく声に出しかけたが声に出すとしばらく女子だけの話で盛り上がりそうだったのでその言葉を飲み込み我慢する。サチたちはキリトの紅白姿なんて見たことが無いからどんなのだろうか、と歩いている間ずっと話していた。

「…たく、遅いぞー」

団員専用の部屋と思われる場所に肘掛にひじをついて少し眠たそうにしているキリトが椅子に座っていた。やっぱりいつもとは違う服装に後ろから「プッ」と息がこぼれた音がしたけど気のせいじゃないだろう。アレは何度見ても笑ってしまう威力が存在している。

「似合わないよ、キリトー」

「サチに同感よ、まったく」

「そんなこと言っちゃ駄目ですよ」

そう笑いながらどんどんキリトの精神的ライフを削っていく初見3人組。HPバーにも何にも変化はないけどどんどんダメージを
負っていくみたいにキリトの表情が沈んでいく。

「…な、何できたんだよ…」

「「「会議に出席、ついでにキリト(さん)の格好見たかったから」」」

「そんなに俺が黒以外のもの着るのが珍しいのかよ…」

この答えには俺も頷くしかない。珍しいと言うかキリトが黒以外のものを着ていたときなんてほとんど無いだろ…

「まぁまぁ、キリト君…元気出して。これから攻略行くんでしょ」

そう元気付けるアスナの声にすぐさま復活…とまではいかなかったけどさっきよりかは顔色は戻っていた。…単純だな。

「そのことですが副団長」

と、俺たちのいる部屋を空けてもじゃもじゃの巻き毛を持つ男、ゴドフリーさんが部屋に入ってきた。そしてこの後にいった彼
の一言はアスナ、キリトのやる気を削ぐかのような意外なものだった。
フォアード指揮を預かるゴドフリーさんがキリトに「実力を見せてほしい」と言ったのだ。その言葉にアスナは「キリト君は私とパーティを」と言い食って掛かるがその途中でゴドフリーさんは口を開いた。

「副団長と言っても規律をないがしろにして戴いては困りますな。それに入団する以上はフォアード指揮を預かるこの私に実力
を見せてもらわねば」

…普通に正論だった。もともと外野な俺たちは口が出せない。

「あ、アンタなんか問題にならないくらいキリト君は強いわよ!」

「はっはっは!…それと凛々の自由のユカさん、アナタの戦闘方法とどうやってこちらが合わせればいいのかを試してみたいの
でご同行、願えますかな」

「わ、私?」

ユカのように投剣を主として使うプレイヤーはほぼいない、というか攻略組にはそもそもいないし俺自身もユカ以外に見たこと
が無い。そのこともあってかなかなかユカの立ち居地が決められないときも多いのだ。それも考え、今回の訓練を企画したんだ
ろうな、と思いながらもユカに同行するかどうかを聞いてみる。

「…私も他の人とあわせてみたいとは思ったから…同行するわ」

「それでは、30分後に街の西門に、集合!」

そう言い放った後、のっしのっしと朗らかに笑いながら部屋を出て行った。

「なあにあれ!!」

「いや…向こうのほうが正論だから」

「…むぅ」

アスナが怒って頬を膨らませてしまい俺たちは苦笑いするしかなかった。だが、キリトはアスナの目の前まで行き頭を2,3回ポ
ンポンと軽く叩きながら口をあけた。

「すぐ帰ってくるさ。ここで待っててくれ」

「うん…気をつけてね」

その光景だけ見ているとまるで夫とその夫を送り出す妻に見えたのは俺だけじゃないはず。

「ラブラブだな」

「ラブラブですね」

「ラブラブだね」

「ラブラブね」

俺ら4人の一斉の声に2人は離れて顔を紅くしていたがこの空気に耐えられないのかキリトが先に外へ出る。続けて同行するため
にユカも外へ出ようとしたらアスナが「お姉ちゃん」と呼び止めた。

「どうしたの?」

「その…キリト君のこと、よろしく」

「…逆に守られちゃうかもしれないけど…できる限り頑張ってくるわ」

そういい、こちらに手を振りながらユカもキリトをおって外へ行ってしまった。戻ってくる、とも言っていたのでアスナは55層
にとどまり続けるらしいが、俺たちも暇なのでアスナと一緒に本部にしばらくいることにした…本部も暇だけど。












 
 

 
後書き
時間の展開が速すぎる、と言う意見をもらったのでどうしたらいいのか少し考えていました…
でも、時間を延ばして…なんて器用なまで出来ないのでしばらくこのままで突っ走ってしまうかもしれません。

他の作者様みたいにうまく書けるわけでもなく、考えたらそのまま書くという単純なスタイルなので説明も不足しているかもしれませんが…頑張っていきたいと思います。

これからも、このような作品ですが宜しくお願いします 
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