ドラゴンクエストビルダーズ:アレフガルドを復活させられてます(新リュカ伝)
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第2章:リムルダール編
15:馬鹿が考える事
前書き
あけましておめでとうございます。
本年もリュカ伝を宜しくお願い致します。
YouTuberあちゃも宜しくお願い致します。
(リムルダール)
リュカSIDE
俺はエルとジジイを伴って病室から外へ出る。
現在の人的で慢性的な食糧危機についての相談だ。
嫌味を込めるために、アホリンの近くで話し合う。
「如何する……アホリンが食い散らかした所為で、リムルダールの食糧危機だ。空腹病を退治する為にも、大量に……それも栄養価の高い食べ物が要る」
「困りましたわ……」
「うむ。如何であろう……農業を復活させるのは?」
「「農業を復活させる?」」
俺とエルは同時に同じ事をジジイに言った。
「そうじゃ。以前聞いた話じゃが、湿地帯の奥に遺跡があって……そこで失われた農業の研究をしていた“タルバ”なる人物が居ったそうだ。その研究が今も残ってるだろうから、それを入手して……」
農業か……悪くは無いが……
「時間が掛かりすぎないか? この拠点内ならルビスの……偉大なる精霊神ルビス様の御加護で早めに作物が育つみたいだけど、それでも空腹病の患者は待ってくれない」
『言葉にトゲがありません?』
五月蠅いルビスを無視して会話を続ける。
「確かに……試す意味はありますが、別角度でのアプローチも必要ですわね」
「そうなると……やはりリュカには負担をかけてしまうのぅ」
やはりそうなるか。
「タルバの研究成果を探しつつ、早急に釣りで魚を捕ってきてもらいたいのじゃ」
「それは構わないが、釣った魚では栄養価だ不足してると思う。その点を如何するかなぁ」
「そうですわね……それは農業を開始してからも問題になる点ですわ」
俺とエル・ジジイが揃って頭を抱えてると……
「あのぉ~……俺にも良い案があるんだけどぉ~……」
とアホリンが口を挟んできた。
「へー……アホのお前に?」
「アホリン様にですかぁ?」
「うっ……酷い……」
「まぁ聞いてみようではないか。提案そのものが使えなくても、何かのヒントになるやもしれん」
俺とエルが白い目でアホリンを見てると、哀れに感じたのかジジイが助け船を出してやった。
「お、俺さ……前から思っ「要点だけ言え!」
何か長話になりそうだったので、ズバッと遮り要点のみを話させる。
ちなみにエルもジジイも頷いた。
「あ、そのな……もっと料理の幅を広げる料理台を作って、それを能率的に行える新たな料理部屋を造れば良いんじゃねーかな!? お、俺……そんな料理部屋の設計図も書いたんだ! 見てくれよ」
そう言い切ってアホリンは俺に設計図を渡してきた。
「ふむ……」
「ほぉ~なかなか……」
「アホリン様にしては良いのでは?」
三者三様の反応ながらエルの一言だけは意外に酷い(笑)
「如何じゃリュカ……使えそうか?」
「使えると思う。 ただ新しい料理台を作るのに煉瓦が要るんだ。それを手に入れないと……」
新たな料理台の構想は俺にもあった。実現するための材料が無かったけど。
「煉瓦ならば大丈夫じゃろう。タルバが研究を行っていた遺跡跡は煉瓦造りじゃから」
「……おいジジイ。行った事あるのか?」
「い……いや無いぞ! 行った事なぞ無いぞ!! ただ遺跡跡なんて大概煉瓦造りじゃろ!」
「……………」
何か隠してるジジイ。
まぁこいつのプライベートになんて興味ないから探ろうとは思わないけどね。
それよりも、もう一つ気になるのは……
「しかしアホリン……何で都合良く、こんな設計図を用意してあったんだ? 食材を食い尽くしたのは計画的だったのか?」
「ち、違うよ……そういう訳じゃないよ!」
「何をそんなに慌ててる? 余計に怪しいぞ」
「な、何でもねーよ。い、いいだろ……何で設計図を持ってたかなんて」
「いいえ気になりますわ。何かやましい事でも隠してるのでは!?」
アホリンの考えなんて如何でも良いのに、エルは気になる様だ。
「は、恥ずかしいから言いたくない……」
「恥ずかしいからですか? やましいからでは無いのですか!?」
きっとアホな理由なんだよ……そっとしておいてやろうよ。
「い、言ったら絶対に俺の事を馬鹿にする。だから言いたくない」
「あははははははははっ! やっぱりアホだなアホリンは。言おうが言わまいが、お前は既に馬鹿でアホだ。馬鹿にするも何も、今と対応は変わらない」
俺も酷い事言ってる自覚はあるけど、頷いて同意するエルとジジイも酷いと思う。
「うぅ、酷い……じゃ、じゃぁ言うけど、俺……頭良くなりたいんだ!! だから新しい料理台で頭良くなれる料理を作ってくれ!」
「「「……………」」」
周囲に言ってやった感を出しながら、馬鹿な事を叫ぶアホリン。
「あのな……馬鹿にするなって言うけども、自ら馬鹿を認めてるんだから、馬鹿にするなって言うのが無理。頭良い奴は『頭良くなりたい』なんて言わないもん」
「う、うるせぇーよ!」
「しかし……また何で今更頭良くなりたいんじゃ? アホリンなんじゃからアホでいいじゃろ」
「いいわけねーだろ! 理由なんか秘密だよ。兎も角俺は頭良くなりたいんだ。よく言うだろ……魚を食べると頭が良くなるって。だから魚の栄養を存分に生かした料理を食べたいんだ!」
「あのなぁ……お魚天国じゃないんだから、魚を食べただけで頭が良くなるわけじゃないぞ。魚を食べた上で勉強してコソの効果だからな」
「わ、解ってるよ! べ、勉強だってするさ! でも今すぐに物覚えだけでも良くなりたいんだ!」
何故だか悲壮感を漂わせ利口になりたがるアホ。
苦笑いでジジイに視線を向ける。
ジジイも俺と同じように苦笑いだ。
(リムルダール・旅の扉赤地方)
有益なようで不毛にも思えるアホリンとの会話を終え、湿地帯へと舞い戻った。
湿地帯を抜け遺跡跡へと向かうのだが、その前に釣りもしなければならない。
遠目には見分けつきにくいが、湿地帯と海が隣り合って存在する。
俺は周囲への警戒を怠らず、湿地帯などより遙かに深い梅へと釣り糸を垂らした。
空腹病の美女二人のために……
その他は知らん!
しばらくすると釣り竿にアタリがきた。
しかも今までの釣りでは感じなかったアタリだ。
これは大物に違いない!
俺は力任せに引く事はせず、引いては緩めを繰り返し海中の獲物の体力を奪っていく。
長期戦を覚悟したのだが、アッサリ獲物を釣り上げる事ができた。
なんとマグロだ。
まさかマグロを釣り竿一本で釣り上げるとは思わなかった。
だがこれを機に入れ食い状態に突入する。
やった事無いがパチンコの確変ってやつか?
マグロだけでは無く、鯛や鮭……もちろん鰯や銀遊漁もジャンジャン釣れる。
今後の為も考え、俺は大量に大漁を続けた。
ゴメン……親父ギャグは程々にするよ。
とはいえ、何時までも釣りをしてるわけにもいかないので、ある程度で止めて湿地帯の奥へ向かう事に。
そういえばジジイの奴、遺跡跡より先には何も無いから行くなと、しつこく念を押してきたなぁ……
アイツ絶対何か隠してるよね。
まぁ爺のプライベートになんか興味ないから、行く必要が無い限り遺跡跡より先には行く気は無い。
今はそれどころじゃ無いからね。
お腹をすかせた美女たちが、俺の帰りを待ってるからね!
湿地帯を抜けると、かなり広い遺跡跡になっていた。
ただ殆どの建物が崩れ去っており、原形を留めていない。
でも大量の煉瓦を入手する事ができた。
これで煉瓦調理台を作れる。
そう思った途端……
突然、頭の中に複数の料理が思い浮かんだ!
多分ルビスが勝手に寄こした神様パワーの一つだろう。
とはいえ、これで栄養価の高い料理も作れそうだし、パンも焼ける。
序でにアホの頭が良くなる(様な気になる)魚料理も作れるだろう。
そんな事を考えながら更なる奥に見える残った建物跡を目指し歩いて行く。
すると何処からとも無く敵が現れた。
しかも結構な数。
骸骨の姿な“死霊”と、同じく骸骨な姿で服の色が違う“死霊の騎士”だ。
ルビスパワーで頭に名前が浮かばなければ、どちらも同じモンスターだと思ってただろう。
まぁ違いが判った如何でもいいがね。
でも如何でも良くない事もあった。
何とこの骸骨ども、鉄材の“錆びた金属”を落とすのだ。
でも死霊が1個で、死霊の騎士が2.3個。
このリムルダールはメルキドと違い鉄が埋まってない。
お陰で慢性的な鉄不足だった。
俺は兎も角、他の連中には鉄で出来た武器や防具が必要だろう。
常に俺が拠点を守ってるわけでもないし、強い武具はやっぱり要る。
本当はあんまりこの辺を彷徨いてるわけにはいかないのだけれども、ついつい鉄材集めで骸骨を狩ってしまう。
そして忘れる深追い厳禁な事。
俺から逃げた死霊の騎士を追い、まだ大分原型を留めている遺跡跡の建物に侵入。
すると突然目の前から鋭い光線が飛んできた!
寸でのところで光線を躱し、視線を光線が飛んできた方へと向ける。
そこに居たのは……
リュカSIDE END
後書き
頑張って元日更新したよ。
今年も残すところ、あと365日です。
大掃除はお早めに。
でもその前に、おせちに飽きたらリュカ伝だね。
YouTubeで私の動画を見るのも良いよ。
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