転生とらぶる
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機動戦士ガンダム
2209話
ジオン軍が行った、トライデント作戦とジャベリン作戦。
それに対抗するようなタイミングで行われた、連邦軍のヘリオン作戦。
連邦軍のヘリオン作戦は失敗し、数少ないルナツーの戦力を更に減らす事になったが、それとは裏腹にジオン軍のトライデント作戦とジャベリン作戦は上手く進んでいた。
エジプト第2の都市であるアレクサンドリアを制圧し、中東のエルサレムの制圧にも成功。
これを持って、トライデント作戦、ジャベリン作戦の両作戦が完了したとジオン軍が公表した。
MSが他の兵器よりも圧倒的に高性能だとはいえ、地球上では3次元的な動きというのは殆ど出来ない。
そんな状況でここまで2つの作戦が順調に成功したのは……もしかしたら、ルナ・ジオンという存在によって、ジオン公国そのものが追い詰められた証ではないのか。そんな風にすら思ってしまう。
そうして追い詰められたからこそ、かえって協力する事になり、こうして作戦が成功したのでは、と。
……そうなると、もしかして実は原作ではトライデント作戦とジャベリン作戦は両方とも失敗してたんじゃないか?
ともあれ、現在のルナ・ジオンにとってはジオン軍のこの快進撃は予想外だったらしい。
もっとも、予想外というのであれば連邦軍の方こそが今頃大慌てで対処しているのだろうが。
ああ、もしかして連邦軍で開発中のMSの先行試作機とかが出てくる可能性もあるか?
ともあれ……5月も末になり、ジオン軍と連邦軍共に大きな動きを見せるようになってきた。
そんな中、月は好景気に沸いている。
当然だろう。現在の月はルナ・ジオンの領土で、ジオン軍や連邦軍に対して各種物資を売っては儲ける事が出来るのだ。
以前までであれば、連邦軍の支配下にあったので、それで稼いだ金の大半が連邦軍に持っていかれていたらしいが……今はその心配もない。
ルナ・ジオンも月面都市から税収を集めていない訳ではないが、それでも連邦軍よりは大分安い。
結果として、月面都市の住人がルナ・ジオンに対して好印象を抱くようになったのは、皮肉な結果だろう。
「で、そんなルナ・ジオンが羨ましくて、サイド6から貿易を希望するという要望が来た訳か」
「そうなるわね。……アクセルとしては、どう思う?」
紅茶を飲みながら、セイラが尋ねてくる。
ここは、クレイドルにあるセイラの部屋……客室の1つ。
あれだ。以前セイラと手を繋いでいるところをアンリに見られた時と同じ部屋。
その部屋で、現在俺は再びセイラとお茶を楽しんでいた。
「どう思うと言われてもな。……ルナ・ジオン側としては、どう思っているんだ?」
「正直なところ、迷っているというのが大きいわね。サイド6と貿易をすれば新しい貿易先が増える事になるけど、サイド6は恐らく私達から買った商品をそのまま連邦軍やジオン公国に流すだけだと思われるもの。そうなれば、結局戦争が拡大するだけになるんじゃないかしら」
長期的に見れば、サイド6という中立――表向きだけだが――の勢力との貿易は、ルナ・ジオンにとって利益になるのは間違いない。
だが、貿易をして月から売った物資の類は、そのまま連邦やジオンに売られる事になるのが面白くない、と。
「そうだな。なら、サイド6に1度行ってみないか? それで何かが分かるという訳じゃないだろうけど、それでも何も知らない今の状況よりは判断材料が増えるんじゃないか?」
「それは……けど、クレイドルを長く空ける訳にはいかないわよ? ただでさえ、ルナ・ジオンはまだ建国したばかりなんだから」
「その辺は、政治家達に頑張って貰うとか?」
こういう場合、一番心配なのは国の女王たるセイラがいない事により、留守を任せた政治家が好き勝手をしないかどうかという事だろう。
ましてや、政治家の中には自分の利益の為であればどのような事でも平気で行うような奴もいるのだから。
しかし……少なくても、この月において、ましてやルナ・ジオンの本拠地たるクレイドルにおいては、その辺の心配をする必要はない。
何故なら、コバッタや量産型Wといった者達が妙な事をしないようにと見張っているのだから。
そうである以上、政治家達が出来るのは、きちんと自分の出来る仕事をやるくらいしかない。
ここで妙な真似をすれば、それこそ捕らえられて農場に放り込まれる。
そして、豊かな食事に慣れた政治家にとっては、絶対に食べたくないだろうマブラヴ世界の合成食を強制的に食べさせられる事になるのだ。
そういう意味で、セイラが留守の間に政治家が好き勝手やるというのは、考えなくてもいい。
……とはいえ、それはあくまでも政治家に問題がある場合であって、そうでない場合の問題……具体的には、一国のトップたるセイラでなければ決断出来ないような事態が起きた場合は、話が別だろうが。
もっとも、そういう事態はそう簡単に起きはしない。
それこそ、グラナダを貸している突撃機動軍がクレイドルに攻めてくるとか、もしくは連邦軍が月に向かって艦隊を派遣したとか、そういう事にでもならなければ、セイラの存在が至急必要になる……ということはない筈だった。
その辺りの説明をすると、セイラはようやく本格的に俺の言葉に興味を持つ。
……実際にはサイド6を自分の目で直接見るというのもそうだが、セイラの気分転換も兼ねてるんだよな。
一応魔法球には何度か連れていった事があるが、やはりこの場合は魔法球以外の場所にも連れ出した方がいいのは確実だった。
本人は全く気がついていないのだろうが、俺と知り合ってサイド3でラルと会い、ルナ・ジオンを建国する為に忙しく動き回り、建国宣言をした後は一国の女王として振る舞うといったように、セイラは最近非常に忙しい日々を送っていた。
一応何度か魔法球の中で気分転換をしていても、自分でも気がつかないうちにストレスや疲れを感じていたのは間違いない事実だ。
ラルと……更にはアンリからもその辺を相談された事がある俺としては、今回の一件は丁度良い出来事だったのは間違いない。
ともあれ……そんな訳で、俺とセイラは一夏のバカンスを楽しむ事にするのだった。
……今はまだ5月の末なので、季節的には春と呼んだ方がいいのだろうが。
「全く……思いついてから行動に移すまで、ちょっと早いのではなくて?」
そう告げるセイラは、変装用のかつら……ウィッグって呼ぶんだったか? ともかくいつもの金髪ではなく赤毛の髪になり、サングラスをした状態で周囲の街並みを眺めつつ、呟く。
既にここはサイド6で、俺とセイラはルナ・ジオンの関係者だと知られないように影のゲートを使って密入国している。
ここのサイド6のリボーというコロニーに来るまでは、苦労した……訳ではない。
実際、サイド3とかでもコロニーに自由に出入りしていたのだから、前線という訳でもない中立のコロニーに侵入するのは、俺にとってみればそこまで難しい事ではなかった。
「そうか? それでもしっかりと根回しをしたんだから、そこまで悪いとは思わないけどな」
セイラをサイド6に連れていくという事を決めてから、俺はすぐにラルとアンリに連絡をし、その日の内に大方の根回しを終え……そうして、翌日にはこうしてサイド6にあるリボーというコロニーにやって来たのだ。
ラルとアンリは、せめて護衛を連れていって欲しかったようだったが、俺がいるという時点で護衛の類は必要ない。
また、セイラも高いニュータイプ能力を持っているので、自分に対する悪意を抱いている相手はすぐに分かる。
……もっとも……
「ふん」
俺の視線の先で、面白くなさそうにしている男を見る。
そう、高いニュータイプ能力を持ったという事は、場合によってはセイラに向けられる悪意……だけではなく、欲情の視線といった下卑た視線もダイレクトに受け止める事になるのだ。
そして今のセイラは、誰が見てもセイラだとは思わないが、その女らしいボディラインと、サングラスをしていても美人だと理解出来る顔から、近くにいる男達からその手の視線を向けられてしまうのだ。
この点に関しては、ニュータイプ能力を得た事は、セイラにしてはあまり面白くないと思ってもおかしくはないだろう。
「さて、それでどうする? ちょっとリボーコロニーを観光していくつもりだったけど、どこか見てみたい場所とかはあるか?」
取りあえず不愉快そうなセイラの様子は気にしないようにして、そう尋ねる。
このリボーというコロニーは、名目だけとはいえ中立のサイド6にある為か、かなり平和な光景が広がっている。
まぁ、地球であっても、最前線となっている場所からある程度離れれば、それなりに平和な光景が広がっているんだろうし、それを考えればそこまで不思議な話じゃないのかもしれないが。
「なら、直接歩いてちょっと街中を見て回りたいわ」
「分かった」
俺は特に異論がなかったので、セイラの希望通り一緒に街中を歩く。
とはいえ、このリボーというコロニーは特に何か観光名所になるような場所がある訳でもなく、本当にごく普通のコロニーだ。
それでも色々と見て歩きたいとセイラが思ったのは、サイド6と貿易をする上で物価とかそういうのをしっかりと確認しておきたいと思ったからなのだろう。
「こうして見ると、物価が安いわね。人も多いし」
「物価の方はともかく、人が多いというのは納得出来ない訳でもないけどな」
このサイド6は、表向きだけであるとはいえ、中立のコロニーだ。
戦いを嫌った者が集まって来ても、おかしくはない。
……そういう意味では、ルナ・ジオンにもっと人が集まってきてもおかしくはないのだが、やはりジオンの名前を使っているというのと、異世界の存在という点から忌避する者も少なくはないのだろう。
そういう……保守的な者達にとっては、このサイド6というのは丁度良い場所だったらしい。
とはいえ、サイド6の中立はあくまでも表向きのものでしかない以上、いつジオン軍や連邦軍に一方的に中立の破棄を宣言されて、攻められるのかは分からないのだが。
そして、もし中立が破られることがあった場合、ルナ・ジオンとは違ってろくな戦力を有していないサイド6は、それに抗う事は不可能だろう。
その辺は……まぁ、事情に詳しい者であれば、ある程度知る事は出来ると思うんだが、それを知った上でサイド6にいるのか、そもそも襲われないという何らかの確信でもあるのか。
「お、あれちょっと美味そうだな。食ってみないか?」
「え? ああ、ソフトクリーム? 構わないけど」
セイラが俺の言葉に頷き、屋台でソフトクリームを買う。
屋台でソフトクリームを売っているってのも、ちょっと珍しいよな。
「あら、美味しい」
ソフトクリームを一口食べたセイラの口から、そんな意外そうな声が出る。
実際、そのソフトクリームはかなり美味く、まさかスペースコロニーでこのようなソフトクリームを食べる事が出来るとは、思ってもいなかったというのが正しい。
美味いソフトクリームを作るには、当然のように美味い牛乳が必要になる。
だが、当然ながらジオンが独立戦争を挑んでいる今の状況では、そのような牛乳を入手するのは難しい筈だ。少なくても、地球からは。
「お、嬉しい事を言ってくれるね。何てったって、このソフトクリームの原材料になる牛乳は、このコロニーの乳牛の搾りたてだからね。美味いのは当然なのさ」
なるほど、乳牛そのものをコロニーで育てていれば、牛乳を入手するのも難しい話ではないだろう。
……とはいえ、当然のようにコロニーで新鮮な食材は相応の金額になる筈だったが、こうして見る限りでは値段は少し高めだが、常識の範囲内だ。
「それにしては、随分と安いみたいだけど?」
「へへっ、そこは企業秘密って奴さ」
そう告げる店主は、得意そうな表情を浮かべていた。
後ろ暗そうなところがないという事は、別に違法な行為で牛乳を手に入れた……とか、そういう訳じゃないんだろう。
何をどうすれば新鮮な牛乳を入手出来るのかは、俺にも分からない。分からないが……それでも、現在の状況を考えれば、このソフトクリームは多少なりともこのコロニーでの生活に貢献している。
「サイド6にいて、不安はないの?」
セイラのその問いに、店主はうーん……といったように少し考え、やがて口を開く。
「そうだな。不安がないっちゃあ、嘘になる。実際、ジオン公国やルナ・ジオンなんて存在がいるんだしな。ただ、それでも……このコロニーが俺の家である以上、出来ればここからは逃げたりとかしたくないよな」
特に力が入っている訳でもなく、そう告げるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1435
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