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真説魔法少女リリカルなのはエトランゼ改

作者:南條 綾
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1部 稀有な人生の始まり
2章 妖狐
  妖狐久遠

 ティアも無茶を言う。
こいつのパンチは無茶苦茶重い。過去から今まででこんな思いパンチを食らったのは人相手ではこいつが初めてだ・・・ここで寝たら・・・大丈夫だと思うが神咲や・・・待たせてるすずか・・・なんだ・・・この胸が圧迫されるプレッシャーは・・・
俺はティアの言われるまま目を開いたら、久遠が苦しそうに唸っていた。
何が起きた。

「・・・ア・・・ヤ・・・コ・・・ロ・・・シ・・・タ・・・
ああああああああああああああああああああああああああああ!!
アヤヲコロシタ~」

 久遠はそう言った瞬間人間形態に変身しやがった。それも禍々しいオーラを纏い、
いつか見た少女の姿で白い装飾の宮司に近い姿で・・・
沢山の映像が俺の中をかけ走った。
こいつの悲しい過去とうれしかった今

「うそ…久遠は・・・もうたたり狐じゃないのに・・・くおん~」

≪ティアすぐに結界だ!そして簡単に知ってることを話せ≫

≪はい≫

 すぐさま俺の聖魔結界が張られた。俺が死なない限り結界が壊れない。そして関係ないものは出ていってもらう・・・ばかな・・・なぜ・・・神咲と丈がいる?

≪久遠が吸い込んだ結晶はジュエルシードと言い。本来は次元世界で今は古代遺跡の中で眠っているはずですが・・・
効果は願いを叶える石です。
ただしあいまいな解釈で・・・結界内に取り込まれたのは、おそらく現在の綾様より久遠の方が力が強いからです。
那美さんは久遠のパートナーで東さんはあなたを殺した復讐の的だからでしょう≫
 
≪なんでお前らの世界にあるものがこちらに・・・≫

 俺は手をかざしなにもない場所から剣を取り杖代わりにして立ち上がった。

「久遠、久遠戻って・・・」

「あああああああああああああああああああああああああああああ」

 久遠の咆哮で周囲に雷の雨が降ってきやがった。
東は気丈にも立っているが身体は震えていた。

「な・・・なんだ・・・あれは・・・この俺様が恐怖で動けない」

 久遠は東を見据えて動き出した。
手刀で突き刺す気だ。
俺は力ある言葉を話す

加速(ヘイスト)

 俺は東を突進でどけた。しくじった・・・二之太刀いらずで久遠の突きを叩き落そうと思ったんだが・・・

 

 綾の胸に久遠の手刀が突きだした。

「お前・・・」

「がぁああああああああああああああああああああああああ」

 久遠はもう誰を攻撃しているのがわからずに手刀から雷を綾に放出していた。綾自身抵抗するだけで精いっぱいの状況だった。

「てめえ・・・復讐をしてくれって・・・誰が言った~
てめえは神崎と恭也2人に思いによって祟りの力を消し去ったんだろうが~
また同じ力を求めるんじゃねえよ!」

 そう言った瞬間また雷が綾の体に流れる

「久遠もうやめて、南條君の言う通りだよ。ねえ久遠、私たちのところに戻って」

「ば・・・ばか・・・来るんじゃねえ」

 雷は神咲の上に振り落ちようとしていたが、あたかも見えない壁があるようにはじいているように綾と丈はそう見えた。
丈は動けない自分を悔やみながら全てを見ていた。

「く・・・お・・・ん」

 綾は突き刺さしている手をつかみ力を振り絞るように握っていた。

「もうやめて」

「久遠正気に戻りやがれ、てめえは俺を殺す気か!」

「「くおん~」」

「なみ・・・あや・・・」

 そう久遠が言った瞬間、黒い靄が弾き飛ばされた

「あや・・・」

「良いから抜け」

「あや」

「速く」

「うん」

「そしてあの黒い靄をてめえの力で吹き飛ばしやがれ!」

「ん」

 俺が久遠にそう言って久遠は、黒い靄をかみなりを落とした。
黒い靄は青く光っている菱形の結晶に戻った。

≪ティア封印≫

≪了解です≫

 俺はティアにそう言い封印が完了して、ティアの中に取り込んだ。

 久遠は大人状態ではなく依然見たはかま姿の少女状態に戻っていた。

「綾・・・綾」

「ったく、大丈夫だ、てめえが俺を殺すのかよ」

「ご・・・べんだ・・・さい」

 泣く子には勝てないって誰か言ってたっけ?
俺は久遠につきさされた手じゃなく、反対の手で頭をなでた。

「東・・・大丈夫か?」

「あぁ、この東様ともあろうことが何もできなかったぜ」

「反対に普通の人が動けたらバケモンだ」

「助けてもらったな」

「あんたは俺が倒すのに、ほかの奴に取られたくないんでね。反対の立場ならあんたも」

「ちげえねえ、大丈夫なのか」

「自己治療はしてるが痛い」

「もう一つ聞いても良いか」

「ん?」

「なんでその力を俺との戦いに使わなかった」

「簡単だ!銃で勝ったからってあんたに勝ったとは言えないだろ、特に喧嘩に自信があるんならよ」

「そう言うことか、そんな性分だな」

「殺し合いじゃなく喧嘩だぜ!そいつのステージで勝てないから、安全な場所から獲物を使う。それじゃ負けだろ!」

「もう話し合ってる場合じゃないです。治療をします」

「大丈夫だ!」

「ダメです。」

「狐ごときでやられる俺じゃねえよ、狐ももう離れろ!」

「綾?久遠の事嫌いになった?」

「ば~か、嫌いならこんな目にしてくれたんだぜ、殺してるよ。約束しろ」

「約束?」

「もう、復讐にとらわれるな、てめえの力は災害を起こす力じゃなく
お前が守りたいものを守る力だろう。
神咲であり、恭也であり、なのはだろ」

「うん・・・それに綾も」

「その気持ちだけもらっておく、女に助けられる俺じゃないからな、そろそろ行かないといけないしな」

「うん」

「おい、その体でどこに行く気だ!」

「結界を解いて人を待たせてるんでな」

「いくら能力者でも無茶だろう」

「だがな、なりは子供でも女を待たせてるんだ!行かないのは男としてダメだろうが!
言うわけだ!神咲も大丈夫だ!」

「女ってすずかちゃんたちですか?」

「あぁ、今日迎えに行くって約束をしたんだ。行かせてくれ」

「ダメですって、いくらなんでも無茶が過ぎます」

「邪魔するんなら潰す」

「ダメです!」

「あや、なみと喧嘩するのダメ」

 俺は力ある言葉を発する

睡眠(スリープ)

 一瞬のスキをついて神咲に睡眠の呪文を使った。
神咲は俺の前に倒れこんだが、寸でのところで東が支えてくれた。

「助かった」

「どうするんだ。ここから出れるのか?」

「今から結界を解くから狐も狐に戻りな」

「うん」

「いうわけで俺は向かう所があるから、東さん、ここまでこいつを送ってくれないか?」

「あぁ、警察署?」

「ここにリスティっているはずだからそいつにアポを取ってくれ」

「了解だ、今度わびに行くな」

「あんたとはただのケンカだ。気にするな・・・」

「あいつらの事は任せてくれ」

「ん」

 俺は自分の結界を解き、通常の世界に戻った。
完全に戻ったように見せて丈と別れた。

 俺はふらつきながら、すずか達が待っている場所に向かう。
ふらつきながら進んでいた。
治ったように見えるのは表面だけ、内面は久遠の雷でボロボロになっていた。
幸い自己修復(リジェネ)の魔法が効いてるから回復をしているのだが、いつもより遅い。
約束の時間よりティアに聞いたら2時間も遅れていた。
スマホを使用しようにも久遠の雷で壊れていた。

 俺はふらつきながら、もういないと思っているのに待ち合わせの場所に行ったら、女が二人こちらに向かって走ってきやがった。
女じゃなく女の子が・・・

「綾!」

「綾君!」

「悪い遅れた」

「どうしたのよ」

「厄介ごとに遅れて遅れただけだ、スマホも壊れてな、れんらく・・・」

 バシン

「うそ言いなさい、普段の綾ならこれぐらい躱せるでしょ、また無茶をしたんでしょう」

「綾君、私たちは大丈夫だから嘘だけは言わないで」

 アリサとすずかは泣きそうな顔でそう言ってきた。

「悪かった。ちょっと厄介ごとが起きてな、回復が追い付かなくて体調はひどいが迎えに来た」

「馬鹿でしょ!私たちに連絡が取れなくても、誰かの家に連絡すればいいだけなのにそんなに無茶をして」

「男は女と約束したことは守らないといけない」

「でも・・・そんな体で来てもらったら・・・もう」

 そう言って泣きながらすずかが抱き着いてきた。

「遅れて悪かったな」

「そうじゃないでしょ、来てくれてありがとう」

「まったく見せつけてくれるんじゃないわよ2人とも。送るわ乗って」

「ち・・・違うんだよ」

「何も言ってないでしょすずか?」

「え・・・えっと・・・」

「綾、格好つけるのも程々にね」

「アリサも待ってくれてありがとうな」

「べ・・・別に綾を待ってたんじゃなく・・・すずかを置いておくわけにもいかないでしょ、いくら強くても女の子なんだし」

「流石アリサだ!」

「なによ!」

「俺は信じないんだが、アリサの友情にはびっくりする」

「あんたも、こうやって来てくれてるじゃない」

「残念だが、友情じゃない。約束をしたから、義務だな」

「はぁ?」

「早く行こうぜ!」 

 俺は気が抜けたのか、歩こうとしたら、腰から崩れたところを、すずかが支えてくれた。
情けないことに、すずかが俺をお姫様抱っこで持ち上げた。

「おい、すずかこれはひどいだろうが!」

 この3人で俺が一番低いのは認めるが女にお姫様抱っこって屈辱だろう

「降ろせ!」

「もぅじたばた動かないで綾君、私まで転んじゃうよ」

「なら降ろせよ」

「イヤ、待たせた罰だよ」

「罰って・・・」

「あははは、綾もすずかにかかっては台無しね」

「言ってろ」

 そう言って素直に車に乗り、送ってもらった
疲れからか安心したせいか回復を早くするためかはわからないが、
車に乗った瞬間眠ってしまった。
俺もこの時は知らなかった。
同じ時間ぐらいにもう一つ事件が起こったことを・・・ 
 

 
後書き
 3人称少しだけやりましたが難しいですね
P・T事件の開幕です。
時間軸は同じだけど、考えても同じ展開なのでつながるまでは独自のルートになります。
P・T事件の結末どうしよう 
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