別の形で復帰
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第四章
「ゲーム音楽のね」
「そうですか」
「どうかな、もっと作ってみたらどうかな」
ゲーム音楽をというのだ。
「君に時間があったら」
「それじゃあ」
「うん、君がよかったらね」
「そうですか、考えてみます」
「そうしたらいいよ」
部長は光人が作ったゲームの音楽を聴きつつ彼に言った、そして光人自身部長に言われてゲーム音楽について真剣に考える様になった。
そこにゲームが好評でしかも音楽が特に高い評価を受けたと聞いて彼は決心した。それで部長に対して自分から言った。
「俺これからも」
「ゲーム音楽作っていくんだ」
「はい、今は高校生であまり時間がなくて」
「演劇部の方もあるしね」
「時間がないですが」
「それでもだね」
「作っていきます」
ゲーム音楽、それをというのだ。
「そうしていきます」
「いいと思うよ、一曲一曲全部ヒットさせるジャンルじゃないし」
ゲーム音楽はというのだ。
「どれだけゲームに合っていて出来がいいか」
「ヒットさせるんじゃなくてですね」
「そうしたものだから。比較的リラックスしてね」
アーチストのシングルの作曲の時より遥かにというのだ。
「作曲していってね」
「わかりました」
光人は頷いた、そうしてゲーム部の音楽を時間がある限り行い。
そこからゲーム音楽作曲家として復帰することになった、やがてアニメの音楽にも携わる様になった。それが彼の新たな音楽のジャンルともなった。彼は後にインタヴューでゲームやアニメの音楽について語った。
「いいものですよ、本当に」
「そうなのですね」
「こちらで復帰、音楽活動を再開出来て」
「ヒット曲を連発されてましたが」
「いや、不発の曲があったんで」
このことも言うのだった。
「その時のプレッシャーを思うと」
「ゲームやアニメの音楽はですか」
「プレッシャーはあっても」
いい曲を作ろうというそれがというのだ。
「あの絶対にっていうのがなくて。いい曲を作曲することは絶対でも」
「売れ行きだけで言われることがない」
「それがいいです、だからこれからも」
売れ行きを異常に言われることがないからだというのだ。
「ゲームやアニメの音楽をです」
「続けていかれますか」
「はい、いい曲作っていきます」
笑顔で言ってだ、光人はそちらの作曲を続けていった。彼が辿り着いた新境地は彼にとって素晴らしい世界であった。
別の形で復帰 完
2018・9・28
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