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レーヴァティン

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第六十九話 西に向かいその一

               第六十九話  西に向かい
 一行はローマの居酒屋に他の人が集まる店や場所にしきりに出入りして情報収集にあたった。その結果だった。
 様々な情報が手に入った、久志はその情報について一行が今現在宿にしているホテルの店の中で言った。
「こうして色々入って歩いてな」
「色々情報が集まったな」
「ああ、正直これだけ情報が集まったのはな」
 それこそとだ、久志は正に応えて述べた。
「予想を遥かに超えたな」
「そうだよな」
「これは凄いな」
 実際にと言う久志だった。
「この島のあちこちの情報が入ったな」
「流石は全ての道はって言うだけあるね」
 淳二は笑ってこう言った。
「島のあちこちの情報が入ったね」
「土地や領主やモンスターのこととかな」
「何でも入ったね」
「これは大きいな」
 久志は腕を組んでホテルの部屋で卓を共にしている仲間達に言った。
「今後な」
「あちこちのことがわかったからな」
 正もこう言ってきた。
「俺達が行っていないところのことまでな」
「ああ、本当のこの島のあちこちまでな」
「ここまでわかると旗揚げしてから楽だな」
「そうだな、全部の噂が真実とは思えないまでもな」
「その噂の照合も大事だけれどな」
 ことの真偽を確かめるそれもというのだ。
「それでもな」
「ああ、確かにわかった」
 正は笑って言い切った。
「街のあらゆることがな」
「このことは本当に大きいぜ」
「ああ、それでな」
 正は笑顔から一転してだった、その顔を真剣なものにさせた。そうして久志だけでなく他の仲間達に述べた。
「今一番大事な、な」
「十一人目の方ですね」
 夕子が応えた。
「その方のことも」
「聞けたな。別の世界から来た物凄い商人か」
「別の世界というからには」
「間違いないよな」
「私もそう思います」
 夕子もはっきりとした声で答えた。
「その方こそです」
「そうだな、じゃあな」
「行先は決まりましたね」
「十一人目を探しに行くか」
「そうしましょう」
「そうだな、丁度屋敷も決まったしな」
 それを買って手に入れることも決まったことをだ、久志は仲間達に話した。
「ローマの東にな」
「屋敷買えたんだ」
「ああ、ここのお貴族さんの家だったけれどな」
「そのお家を買えたんだ」
「そのお貴族さんが郊外に移り住むそうでな」
 そう考えたからだとだ、久志は源三に話した。
「それでな」
「そのお屋敷を買えたんだね」
「そこに奥さんが入る話も決まったよ」
 このこともというのだ。
「だから後はな」
「奥さんが家に来て」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「俺達が冒険に出ている間にな」
「君の奥さんがこっちに来てだね」
「屋敷にも入ってな」
 そうしてというのだ。
「こっちの生活はじめるからな」
「そっちの話も進んでるんだね」
「ああ、そして俺達はな」
「これからだね」
「ああ、十一人目を仲間にしに行こうな」
 是非にと言うのだった。 
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