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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第百三十三話

箒達は卓を囲んでいた。

卓の上のホットプレートでは肉が焼けている。

「焼肉……うん…。まぁ…いいか」

箒が想起したのは、あの残虐な処刑。

「どうしたんだ箒?」

「いえ、父さんには関係の無いことです」

箒の目が円香と話しているオータムへ向く。

「やさしいのね、ホーキ」

隣に座るスコールが箒に囁く。

「ここで戻されたら困る。誰が片付けるとおもってるんだ」

「少なくとも私じゃないわね」

「最悪分解で全部どうにかするがな」

「あの子最近肉食べてないのよねぇ…」

「大丈夫なのか?」

「強がってサプリで済ませてるけど心配なのよ…」

「そうか。さて、円香が精神安定剤になればいいのだが」

「ベビーセラピー?」

「そんな所だ」

唐突に箒がパチンと指を鳴らした。

「箒ちゃん?」

束が違和感を感じて問う。

「今のはちょっとした障壁で単一方向からの一定サイズの物体を弾く物だ」

定義内容は3ミリ以下の物体。

「ああ…油飛んじゃうもんね…」

「掃除が面倒だからな。あと危ないし」

「あらあら、最近焼肉の時床がべたべたしないのって貴女のおかげだったの?」

箒の母が感心したように訪ねる。

「一夏の言っていた魔法の練習法ですよ。こういった日常生活に活かす事で細かい制御を覚えろ、と」

「なんだか昔のスポ根系バトル漫画みたいだな」

柳韻のセリフに妻と姉がクスリと笑った。

「道場の掃除で体力作り、ですか?」

「今の子供に通じるかしら?」

二人のセリフにムッとした柳韻は無言で焼けた肉を円香とスコールとオータムの皿にのせる。

「あら私にはお構いなく」

「敬語は結構だスコールさん。貴女、俺とそう年が変わらないんだろう?」

「ええ…そうね」

「この家の主人はまだ俺なんだ。客人をもてなすのは、当たり前だろう」

「ホストに恥をかかせるわけにはいかないわね」

スコールがクスッとわらった。

「はぐはぐ…どうしたのオータム?」

「あぁ、なんでもねぇよマドカ」

オータムも肉を口に運ぶ。

「むぐむぐ……うん…以外と大丈夫…」

「アキちゃんはチキンだなぁ、そんな血の滴る肉なんて日本じゃぁ衛生法のせいでそうそう売ってないって」

「ん?オータムさんは肉が嫌いだったか?」

「ああ、いえ…最近ダイエットしてるだけなんで…」

「オータムさんは見た限り背筋は伸びて歩き方も綺麗だ。
無理に痩せる必要っいっだぁ!?
なにをするんだ束!?」

いつの間にか束がグラムディスパージョンを柳韻に叩き付けていた。

「はー…。まったくこれだからお父さんは。
女の子のダイエットに男が口出ししたらダメなんだよ。わかってる?
ほんっと、そういう所ではお父さんっていっ君に勝てないよね」

内心箒は『いや、貴女だってダイエットした事ないだろう。私もだが…』と思っていた。

気功を使える箒からすればエネルギーは足りない事はあっても多すぎる事はなかった。

「理不尽だ…。私は武道家としての意見を言っただけなのに…」

「今のはアナタが悪いわ」

「同感ね、リュウ」

完全アウェーの中、柳韻は墓穴を掘らぬようひたすら焼き番に回っていた。












「魔法で油を防いでも臭いだけはどうにもできんからな」

箒が上着を脱ぎ、サラシをほどく。

ジーンズを脱ごうと屈めば、その豊満なバストが揺れる。

「まー。いっ君ならその手の術式しってそうだけどねー」

束がメルヘンチックなドレス(?)を脱ぎ、ブラのホックを外す。

「なぁ、おい」

「束お姉ちゃんが洗ってくれるの?」

服を脱いだ円香の体型は、そういう趣味の人間からすればたまらない物だろう。

「んー…今日は箒ちゃんが洗ってくれるよ。
私はアキちゃんの髪が気になるなぁ」

「なんでアタシまで一緒に入らなきゃいけねぇんだって聞いてんだろうが!」

一人だけ服を着たままのオータムが問う。

「大丈夫。ウチのお風呂広いから」

「オータムは私とはいるの嫌?」

「あ、や、そうじゃなくて…」

「いや…なの?」

「だぁぁ!もうっ! 一緒に入ってやっからそんな顔すんな!」

オータムが仕方なく、といった感じで服を脱ぐ。

その体は引き締まっており、所々に傷があった。

「やたっ!」

オータムがチラと箒の胸を見る。

(ジュニアハイであんなにデカいのかよ…)

その視線に気付かないほど、箒は鈍くない。

「ん?どうかしたかオータム」

「なんでもねぇよ」

「ふむ、胸の事か」

「なんでもねぇよ」

「大丈夫。気功を使えばある程度はバストアップできるぞ」

「なんでも……マジか!?」

オータムが物凄い食い付きを見せた。

「あと豆乳を飲むといいらしいぞ。手っ取り早くやりたいなら姉さんに頼むといい。
ソレくらいは持っているはずだ」

「いやぁ、一応試作品持ってるけど色々問題があってお蔵入りしたんだよ。
いっ君なら多分どうにかできるだろうけど、流石にいっ君に頼むのはねぇ。
『誰に飲ませるんだ?』って絶対聞かれるし」

なお、『膨乳薬(仮)』は束が始めロリ三人組に飲ませようと考えていた薬だ。

「姉さん、その問題というのは?」

「感度が物凄くあがっちゃうんだよねぇ」

「プロフェッサー、どうやって試したんだ?」

「え? そりゃいっ君を抹殺しようとする女性権利団体の鉄砲玉だよ。
被検体はもう逃がしたけどね」

「ほう? 今ソイツらは何処に居るんだ?」

「さぁ? 今頃いっ君が紹介してくれた詐欺師に騙されてるんじゃない?」

「詐欺師……ああ、貝木か」

「カイキ!? カイキ・デイシュウか!?」

「あれ? アキちゃん知り合い?」

「カイキつったら、裏じゃ知らない奴はいない詐欺師だぞ」

「へ~。いっ君そんな人と知り合いなんだ…」

「最近噂を聞かないと思ったら、オリムライチカの駒になってたのか…」

「少し違うな。一夏が与えるのはあくまでも依頼だ、命令じゃない。
まぁ、依頼と同時に情報も渡しているのだからほぼ命令だがな」

そこで円香がオータムの胸に触れた。

「ひゃっ!?」

「ねー…。早く入ろうよ」

「お、おう。そうだな」

「オータムのおっぱい小さいね」

「んだと?」

「あっはっは。まーちゃんの周りっておっぱい大きい人しか居ないもんね」

「そういえばまだ鈴に会わせてないな…」

本人が聞いたらブチ切れ必須の会話だった。
















織斑家 一夏の部屋

夜の九時頃、一夏は目を覚ました。

「だるい……」

曖昧な記憶の中で、自分が姉を犯していた。

何度も何度も。

「はぁ…猿かよ…」

『ますたー最近箒達とヤってなかったじゃん』

「そういやぁフランス行きの列車の中でヤったのが最後だな…」

一夏が自身の隣に眠る姉に目を向ける。

「………………………」

『どうかした?』

「いや、なんでもないよ」

一夏はベッドから降り、量子格納庫からワンピースを取り出して着用する。

「サンドイッチでいいか…」

一夏はキッチンへ向かい夕食を作る。

簡単なサンドイッチを拵えた一夏は、作った物を皿に乗せて、部屋に戻った。

「…………むぅ」

「あ、起きてたんだ姉さん」

「なんでそんなに余裕があるんだ。
こっちはまともに立てもしないんだぞ」

「さぁ?吸血鬼だからじゃない?」

一夏がベッド脇のスタンドにサンドイッチを置く。

「食べる?」

「うん」

もそもそとサンドイッチを頬張る二人。

千冬は全力で気功を巡らしていた。

皿の上のサンドイッチが無くなった後……

ガバッと千冬が一夏を押し倒した。

「え? え?」

「私は明日発つからな。会えない分、愛してくれ」

一夏は目を細め、猫のように笑った。

「まったく、しょうがないにゃぁ」

斯くして、二回戦が始まるのだった。
 
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